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だから夏祭りも自作した

可愛美麗●ライブ


「みなさんこんにちは。ニュースピリチュアル所属。可愛美麗です」

「こんにちは~。同じく、ニュースピリチュアル所属。春花(はるか)夏海(なつみ)秋月(あきつき)冬雪(ふゆき)です」


 コメントが流れる。

 『こんばんは』

 『こんばんは~』


「きょうは、春花ちゃんと一緒です」

「おじゃましてま~す」

「一緒に配信するには理由がありまして」

「ですね」

「実はつい先日。ニュースピリチュアルのメンバー全員で、海水浴へ行ってきました」

「行ってきました~」


 『サイバー空間に海あるの?』


「海は造りました」


 『造った?』

 『海って作れるものなのか』

 『草』


「というわけで、今日は海水浴のオフショットを公開します!」


 海水浴のシーンが次々と映し出される。

 『おお綺麗だ』

 『沖縄?』

 『ハワイ?』


「さっそく泳ぎました」


 『水着』

 『水着キタ――(゜∀゜)――!!』

 『水着良いね』


「見てください、水の透明度」


 『きれいだ』

 『透明だ』

 『たこさんウィンナーいなかった』

 『たこさんがいた』


「たこさんいた?」

「水を得たタコだね」


 ビーチボールを、パスしあう。


 『でかい』

 『でかい』

 『ゆれ』

 『揺れ』




 さくまどろっぷさんとピュアウイッチ・ピンクのふたりは、砂で城を造る。


 『姉妹だ』

 『姉妹だな』

 『祖母と孫じゃね』

 『ロリババア水着可愛いを』

 『ピンクちゃんの方が可愛い』

 『なんでやロリババアかわいいやろ』


 その時、海で暴れる海坊主が現れる。


 『なんだあれ』

 『海坊主か』


「たこさん?」

「怪獣みたい」


 ふたり、砂まみれになって、海水浴を満喫している。


 『てえてえ』

 『てぇてぇ』





 海水浴から帰って、さくまどろっぷは言った。

「夏祭りと、花火が観たいわ」


 さすがにこのオーダーには、春花だけでは手の負えない。さくまどろっぷ、たこ、美麗の力を借りて、造り上げた。




「屋台はとりあえず、たこ焼き、焼きそば、綿菓子の3台は造れたわね」

「誰が作るんですか?」


 美麗が手をあげる。

「焼きそばなら作れます」


 さくまどろっぷが言う。

「綿菓子の作り方、教えてあげる」

「作ったことあるんですか?」

「友達の家にね、家庭用綿あめ機があって、要は、穴の開いた小さな鉄の鍋に、砂糖を入れて溶かす。鍋を回転させると、穴から糸状に砂糖が飛び出すの。それを割りばしで絡め取るだけ。わかれば簡単でしょ」

「それじゃ、みんなでやりましょう」


「たこさん、たこ焼き作ってください」

「タコがたこ焼き作るってか。やってやるわ」




 たった3件しか屋台のない道に提灯が灯る。お囃子が流れる。


 たこさんウィンナー以外の四人は浴衣姿で、祭りを満喫する。




 たこさんウィンナーがたこ焼きを作り、美麗が焼きそばを作る。


 綿菓子は、割りばしを巧みに回しながら、綿を大きくしてゆく。ピュアウイッチ・ピンクは、夢中になって割りばしを回すが、いびつな形にしかできない。何度もトライして、何個も綿菓子ができる。いびつなものをみんなで食べる。




 みんなでたこ焼きや、焼きそばを食べながら、打ち上げ花火を見る。


 夜風が、彼女たちの髪をなびかせる。

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