下
『!?池が!本当に?どこにあったの?』
悠馬が喋り終わる前に、安田が悠馬を引っ張って言った。
『とにかくついて来てよ!』
安田は悠馬を引っ張って、どんどん山を下っていく…
急いで山下りながらも、二人は会話を交わしていく。
『ほ、本当に池があったの!?』
『本当だよ!噓じゃなかった!都市伝説じゃなかった!池は本当にあったんだよ!これで俺たち二人の夢が叶うんだよ!』
安田の言葉を聞いて悠馬はまた泣きそうになった。未来は希望に溢れている!またおばあちゃんと二人で暮らせるのだから
登りほど時間がかからずに、二人は山のふもとまで戻ってきた。池があったのは山の入り口近くだった、やはり池が見つからなかったのは暗闇のせいだった。
そしてついに...
『ここが...願いが叶う池...!っっっっしゃあ!』
二人はたどり着いた!ついにたどり着いた!森の囲まれるようにひっそり佇む池!二人の願い希望夢を叶える池!...しかし...
『でもなんか普通だよな...どこにでもある平凡な池...神秘性がないというか...もう何もいないっていうか...』
『何言ってだよ!つ、ついに池にたどり着いたんだぞ!もっと喜べよ!何もない!なんて...?ん?も う 何 も な い.....?』
『安田君...もしかして...安田君がお金を拾ったのってこの近く........................?』
『え?確かにそういえば、この近くだったよ、なぜ今そんなこと...?』
『................................................』
『悠馬?』
『ごめんなさい.......................』
『は?』
悠馬は池に飛び込み自殺した
おしまい