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【第四十八話】 名前を呼んではいけないアノ昆虫。

はじめまして、変人のヴァインです。

こんばんは(*^ー゜)v


最近我が家では召喚回数の減った昆虫のお話です。

ではどうぞー。







「私共の息子が大変なご迷惑をおかけしたそうで、申し訳ありません」





 ペコリと玄関先で頭を下げるダークマターの親玉二匹。その大きさは息子と言った物体の二倍ほどで、中型犬サイズだ。地獄だ、地獄の番人が私を殺しにやってきた……。前世の家でゴ○ジ○ットでダークマターを殺処分したのの報復にやって来たに違いない。何故、二足歩行で頭を下げて……嗚呼っだめだ直視していたくない。アノ物体を視界に入れたくない……頼むからもう帰ってくれ。昨日の事は許すから、ご丁寧に謝罪になんて来ないでくれ……。私は目の前の恐怖の大王からもたらされる頭痛と胃痛と吐き気で、顔面蒼白で立っているのもやっとの状態だった。





「……一度外に出てくれないか?」

「? そちらのお嬢さんにお話が……」

「事情は外で話す」





 私の様子に気付いたロゼが筋肉ダルマを取り押さえつつ、ダークマターを小屋の外に追い出した。ダークマター三匹は不思議そうにしながらも大人しく小屋の外に出て行った。嗚呼、ロゼ、ごめん。オムライスに【呪】と書いてしまって本当に悪かった。ありがとう、ありがとう……君の犠牲は忘れない。





「フィィィォォォォオオ~~!!!!」

「「…………………………………………」」





 嗚呼、まだこいつが居たんだった。

 正直「うぜぇ」以外の感想など持ち合わせていないが、一応、従魔(?)にしたのだし、一言くらいは何か言ってやったほうが良いか。私はコットンラビットを胸の前で抱きかかえ、眉を寄せ、半目になって床に転がる筋肉ダルマを見下ろし、溜息混じりに声をかけた。





「…………乙」

「そ、それだけかっ!? それだけなのかぁぁぁぁ!?」

「……行くぞ」





 ロゼは大声を上げて喚き散らすヴァルドを引きずり、小屋の外に消えた。その顔が「絶望」の二文字に染まっていたのは気のせいでは無いだろう。いや、私だって「お勤めご苦労様。 豚さんにしては頑張ったじゃない?」くらいのご褒美はあげても良いと思っていた。自業自得とは言え、私も全くの無関係ではないのだから……。しかしだ、コレはあまりにもタイミングが悪過ぎると思うのだ、悪乗りをして遊ぶ気には到底なりえなかった。放置プレイだと思って楽しんでもらうしかない。





「フィオ」





 騒々しいメンバーが出て行って少し経つと、窓辺からロゼに声をかけられる。相変わらず喚き続ける筋肉ダルマを押さえながら、小屋の中をうかがっていた。窓の外にあるロゼの頭は低い位置にあり、何時も見上げるばかりだったロゼを見下ろすのは新鮮だなぁ~と思いながら近づく。





「待て、そこで良い」

「ん?」





 ロゼの言葉を受けて途中で立ち止まる。どうやら私がダークマターを見なくて済みように遮ってくれているようだ。ほんと、重ね重ね申し訳ない。





「さっきの二人、コルヌとコロネと言うんだが、お詫びの品を持ってきたらしい。 どうする?」

「…………何もいらぬ。 それよりも、ヤツ……彼らは魔物ではなく、昆虫族なのか?」





 色々と突っ込みを入れたいのを必死で堪えて、溜息混じりに問い掛ける。何を持ってきたのかは正直気になったが、ダークマターの親方が持ってきた、と言うか、ヤツが触れた物など恐ろしすぎて受け取れない。





「あぁそうか、フィオは昆虫族に会うのは初めてか」

「うむ」




 やはりか。私はある意味納得して、あのダークマター三匹との出来事を思い返していた。一晩たったと言うこともあり、私も少しばかりは冷静に彼らと向き合う余裕が出来ていた。つまりだ、彼らは昆虫族の王に認められた、れっきとした種族であり、知的生命体。ゴ○ジ○ットで駆除してはならないと言うことだ。そして何より、彼らが昆虫族ならば、その容姿に驚いて逃げ出したのは、非常に失礼極まりない行為と言う事になる。どんなに不快な容姿をしていても、悪臭を放っていても、ウザイおじさんを殴ったら犯罪なのだ。知らなかったとは言え、むしろ私が誤らねばなるまい……。更に言えば転んで怪我したのは私の自業自得だ、別に誤ってもらう必要は無い。のだが、何分彼らの容姿は私の精神をカキ氷の如く削り取る。ロゼを介してでしか会話は成立し得ないのだが……ロゼに任せて大丈夫だろうか? 





「どうした?」

「いや……「昆虫族の方にお会いするのは初めてで、非常識なほど驚いてしまって申し訳ありませんでした。 転んだのは自業自得なので気にしないでください」と、伝えて欲しい」





 言うなり、ロゼは目を大きく見開き、非常に驚いた顔で小さく「え?」と呟いている。私はそんなロゼの失礼な行動に、血圧が急上昇するのを感じた。





「フィ……」

「黙れっ!! 貴様の言いたい事などお見通しだっ!! 私が何時、非常識な行動を取ったと言うんだ! 私は正真正銘の真人間です!!」





 いちいち一言多いのだこの男はっ! とっとと伝えるが良い!! そして私は多少オタクな属性なだけで、後は至って普通です。制服、和服、メガネ、長髪に萌える属性なだけで決して腐女子ではない!! ……ない、はずだ、たぶん。あ、まずい、血圧が急降下からの急上昇で頭がクラクラする。急に大きな声を出してはならない。私はふらふらっとソファに腰掛ける。ロゼの方を見ると、気遣わし気な表情をしていたが、ダークマターの親子と何やら会話をしているようだ。私はコットンラビットを膝の上に乗せて、撫でながら安堵の溜息を吐いた。





「……昆虫族って皆、ゴ○ブ○仕様なのかな?」





 自分で言って自分にダメージを被った。凄まじい悪寒が背筋を駆け巡る。いや、昆虫はダークマター以外にもいる。アレがデフォルトだとは思えない。と言うか思いたくない。そ、そうだ、蝶とか蜂とかテントウムシとか、もっと可愛いのだって居るはずだ! そうでないと私の精神が逝ってしまう。後でロゼに昆虫族の暮らしている場所や種類について聞いてみよう。ダークマターの親子が帰るまで一時の安らぎを求めて、コットンラビットに頬を寄せた。







いかがでしたでしょうか?

彼らの召喚回数が少ないと私の心は非常に晴れやかですw

出てしまうと召喚者を殺しかねないほどに情緒が不安定になります。



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ご覧戴き、ありがとうございました。

またのお越しを心よりお待ち申し上げております。

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