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短編

願い事は正確に

作者: oga

こんな適当だったら嫌だw

 七夕、それは織姫と彦星が年に一度だけ会うことを許された日であり、その日、短冊に願い事を書けばそれが実現するという言い伝えがある。

これは、そんな願い事を叶えるために奔走する者たちの話である。


 この日、天界では願い事実行委員が頭を悩ませていた。

今問題になっているのは、次の願い事である。


「東○大学に合格しますように」


 この願い事が全国の学生から届き、今年の定員3200人をオーバーしてしまったのである。


「いつもみたいに、「今年」が入ってないやつは弾いていいんじゃないかしら?」


 織姫がセオリーに則った解決法を提案する。

ちなみに、委員会のメンバーは織姫と彦星、そして天野君である。


「しかし、残りはどうやって削る?」


 彦星が山のように積まれた短冊を見て答える。


「漢字を間違えてる願い事がありますね。 「合格」という字が「合核」になってたり」


「東○大学を受験する生徒がそんなミスするか?」


「それが結構あるんですよ。 これだけで298通ありますね」


  天野君が漢字ミスの短冊を高速で弾いていく。

しかし、それでもあと1万通近くある。


「もういつものやり方にしない?」


「そうだな。 あれを持ってきてくれ」


 天野君は、コンビニにあるようなくじ引き用の箱を持ってきた。

この中に短冊を入れ、そこから選ばれた3200通を合格とするやり方だ。


 しかし、これが終わっても、まだまだ願い事はつきないのであった。


終わり



 




 

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― 新着の感想 ―
[良い点] にゃはは~♪ なんとなく 「やっぱり神頼みってそんなものかなぁ」 って想ってしまいました♪ だって、1日に何人が神頼みして居ることか・・・ 宝くじが当たります様に! とか 彼氏が出来ま…
[良い点] 彦星が敬語だったのがなんか面白かったです。 短い文の中にこれだけの語彙力と面白さを込められるのはスゴイです!! 勉強にもなりました。
[良い点] いい加減とか適当以前に、それで叶えてくれるの!? と思いました(笑) 面白かったです。 織姫と彦星に加え、仕事のできる天野くんの存在がいい味を出してました。 [一言] その他、大量の願い…
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