登場人物紹介 (最新版)
最新話までの登場人物紹介です。
ヴィス・コルボー
主人公。黒髪に黒目 (しかし興奮すると紅目)。47歳の自称おっさん。全身黒づくめのよれよれな衣装。そして前髪を長く顔に垂らしているため、表情が全く見えない(60話からは前髪が切られており、素顔が見えるようになっている)。
職業は騎士。竜王であるアルゲベルトと仮契約していて、騎士の任務を遂行するときはその力を使う(この力はイディオファナに洗脳されているときに解約されている)。またアルノマルである。
趣味は人を驚かせることと、料理。面倒くさがりやだが、何だかんだ言いつつも面倒見は良い性格である。硝子の細工のような鴉の羽根の飾りを首にぶら下げて常備しており、それ以外の物への執着心はほぼ皆無である。
幼少期にアルモニーと敵対する組織に入っていて、父親の力を受けて能力を無理やり行使されていた。ヘルツバールに救出された後、幻妖を憎んで軍人になるが、幻妖であるギネフェルディーナと愛し合い、契約する(運が良いとされるのはその影響)。ギネフェルディーナを追ってきたアベルの働きかけにより解約することになる。解約してもなお、彼女の加護を受け続けていたが、ヴィス本人は長年否定し続けてきた。
実はイディオファナの息子で存在しないと思われていた半幻妖。容姿は父親にそっくりらしい。この世のものとは思えないほどの美貌をしており、顔が隠れているにも関わらず人が寄ってきたり、鞆絵やリョクから “様になる” と言われたりするのは淫魔族の血が入っている影響である。
ヘルツバールのことをじじいと呼び、会う度に悪口を言ってはいるものの、仲は悪くない様子。逆にアベル(リョク)とは、過去の因縁があってかすこぶる仲が悪い。
幻妖としての何らかの能力は使えるが、能力の制御ができないためにヘルツバールによって封印措置がなされていた。しかしイディオファナに再会し、再洗脳されたときに封印も解かれている。
イディオファナによって淫魔族の君主宮に連れ去られる。イディオファナによる洗脳は解けていないようで、彼によって洗脳されており身体の自由を奪われていた。
何らかの措置がされて洗脳が解かれたあと、アンディゴが幽閉されている場所へと流れ着く。アンディゴに一方的な協力を頼み、一緒にロワンモンドへ帰還する。
アンディゴとの会話で自分自身が力を拒絶していたことに気が付き、力との向き合いを考えることにする。またそれと同時にギネフェルディーナの力についても、彼女自身の気持ちについても、今度は逃げずに向き合うことに決める。自分の力をぶつけることによって、イディオファナにかけられた洗脳の力を強引に解くことにも成功している。
ギネフェルディーナを助け出すことを決め、幻想世界のアンソルスランの館に潜伏。式場に殴り込み父親とのケリをつけて勝つ。また、ギネフェルディーナによって再契約がされている。
ギネフェルディーナと向き合い、過去の精算のため、あと自分自身の未来のために、ギネフェルディーナの現状をある程度自由にしてもらえるように、交渉させてもらえるように、活動することに決める。そして幻妖世界で契約者としてギネフェルディーナと暮らしている。本当の結婚式はまだまだ先の模様。
ギネフェルディーナ・シーニュ・ロワイロム
ヒロイン。金髪翠眼。神族の君主。幻想世界での神様的存在であり、族を超えてあらゆる幻妖から慕われている。絶世の美貌を誇る。
彼女の状態が幻想世界やこちら側の世界に影響を及ぼす。彼女を手に入れることは幻想世界の覇者になることも同然であり、彼女を手に入れようと争い事が絶えない。
ヴィスに対しては一途であり、受け身。ヴィス以外にも自己犠牲の精神を持っており、自分を顧みないところがある。
ヴィスに始めて会ったときに彼に対して “運命” と言い放つなど、ときおり彼に対して理解不能な言動を発していたりしたようす。彼女にとってみれば、彼女の見える世界の一縷の希望に思えたようであり、いわゆる一目惚れである。
ヴィスのもとにやってきたのは、慣習に縛られた神族の環境から、一時的にでも逃れたかったからだと、ヴィスが主張している。
幻想世界の精霊と仲良しであり、彼らとは友達である。この精霊はロワンモンドの精霊とは根本的に異なる。精霊の力を借りて幻想世界では万能の力を使うことが可能。彼女自身としての能力は治癒や光魔法など。誰かと仲良くすることができるという能力が一番の特徴かもしれない。
現在ではヴィスと無理やり引き離されたショックから抜け殻状態となっており、両方の世界に影響が出ている。
45話にてヴィスの元へ現れ、彼を庇い重傷を負う。その後ヴィスと同じくイディオファナに淫魔の君主宮に連れ去られる。自分の息子であるはずのヴィスをたやすく傷つけるイディオファナを見て、彼の取り引きに応じる。
67話にて、突如、イディオファナと自分の意思で結婚する、という手紙をアベルの元に送った。ヘルツバールからヴィスの無事を伝えられ、泣き崩れる。
結婚式当日、ヴィスの乱入を受ける。ケジメが終わって帰ろうとしたヴィスに対して、再契約を(勝手に)要求。全ての罪を許すとヴィスにいい、それを受け入れたヴィスとまた一緒に暮らすことになる。
ヘルツバール・ラバス・ロワイヨム/クレアシオン・ヘルツバール
小さい三つ編みを数個作っている長い赤髪に黒い両眼、中世の貴族が着るような豪華絢爛な服装を着たイケメン(しかし45話では中性的な容貌で現れ、一同を困惑させた)。ヴィスの血で創られた硝子の細工のような鴉の羽根の飾りを常備しており(ヴィスのものと同じ)、それを使ってヴィスを助けたこともあるがその力については今のところ不明。
竜族の君主であるアルゲベルト・シエル・ロワイヨムの契約者であり、アルモニーの創立者でトップ。最強の契約者と目される。クレアシオンが本名 (ソリテュードやギネフェルディーナがシオン様と呼ぶのはこれの愛称) 。ヴィスの育て親。アルノマルである。
多方面で天才的才能を発揮しており、ロワンモンドを裏で牛耳っている人物。最低でも1000歳以上と言われ、みんな彼の本当の歳を知らない。普段はニヤニヤとした表情を周囲に振りまき、何事も適当に、しかも強引に進めようとするが、ヴィスのことになると過度に干渉したがり本気になる。ヴィスの実の父親であるイディオファナに対しては苦手感情がある。これは、ヴィスを不幸にするというのが本能的に分かっていたからである。
軛という存在でイリュジオンとロワンモンドには無くてはならない存在であるが、ソリテュードやギネフェルディーナとは違い、肉体は人間である。物事の摂理を司っているため、物事の改変をすることも可能。その能力で精霊との契約期間を延ばすことができた。また火の魔法が効かない体質。
実は身体を自力で動かすことができない状態にあり、かなり危険である。 ヴィスがイディオファナに連れ去られたときも、自らは助けに行く気でいたのだがこのことを理由に周囲から止められている。エピローグではヴィスとギネフェルディーナが契約したことにより、体が動く範囲まで回復した。
アルゲベルトによると、幻妖と契約しているが、幻妖を誰よりも憎んでいるとのこと。詳細は不明。
また彼の願いは無意識に摂理に干渉し、良い方向にも悪い方向にも働く。悪い方向に働いたのがイディオファナの存在。
アルゲベルト・シエル・ロワイヨム
竜族の君主でヘルツバールと契約している幻妖。真っ赤で金色の瞳をした巨大な竜。ヘルツバールのなだめ役でもあり、また盟友として良き理解者でもある。
トモエ・マツモト(松本鞆絵)
この物語の狂言回し。黒髪黒眼。物語が始まる前は日本に住むごく普通の女子高校生だった。趣味は読書でファンタジーが好き。皆から好かれやすいが、自身は控え目な性格である。
魔法の制御に関しては天才的であり、ソリテュードやヴィスから褒められている。
命の恩人であるヴィスには仄かな恋心が芽生えている模様。同郷出身である樟葉とは友達。他の人にはない独特の感性がある。
両親が幻妖によって殺害されたときにヴィスと出会う。契約者の素質が高いためか、イギリスにあるアルモニーの本部に招待されることになり、そこで暮らし始める。
精霊であるリョクと出会い、契約をする。47話でアベルと正式に契約する。
自分の最終試験の際にヴィスが金狼王に襲われるというハプニングが起こるが、そのときに自分が恐怖心で何もできずにいたこと、そしてヴィスを庇って重傷を負ったギネフェルディーナに対しての申し訳なさと対抗心に気持ちが駆られ、リョクと喧嘩してしまう。
その後リョクとは和解して、幻想世界に行くことを決意する。その後、紆余曲折としてギネフェルディーナにも会ったが、彼女の雰囲気に呑まれてしまって何も言えなかった模様。ヴィスの燻る気持ちを持ちながらも、アベルの恋心には気づかず、ソリテュードから次代を担う存在として、そしてアベルの契約者として、ロワンモンドと幻想世界を往復しながら勉強している。
アベル・エーグル/リョク
薄緑色の束ねた長い髪に赤い瞳、とある国の軍装を身に纏う(ギネフェルディーナが正気を取り戻した今は神族の元の服装に戻っている)。その姿は惚れ惚れするほどに美しく、絵本から出てきた貴公子のような容貌とされている。ギネフェルディーナの側近で神族の実質的No.2。他族の君主と拮抗またはそれ以上の力を持つ。幻想世界の秩序を守るために編成されている神族の軍隊の最高司令官でもあり、多忙を極めている。
契約相手である鞆絵のことを非常に気にかけているが、鞆絵にその感情はあまり伝わっていない模様。クロードとは幼馴染であり、親友であるが、彼が契約していることは知らない。またヴィスとは過去の因縁からか、仲が非常に悪い。
わざわざ弱い人間と契約しようとする幻妖たちの考えが読めず、それらには否定的である。しかし契約者を貶しているわけではない。
両親を他殺されたあと、主君であるギネフェルディーナに保護される。ギネフェルディーナのことを敬愛し、さらには恋慕していたが、表に出すことはなかった。ロワンモンドへ行ったギネフェルディーナを取り戻しに行ったところ、ヴィスと一緒にいるギネフェルディーナを目撃する。義務感と私的感情から彼女の個人的感情を一切無視して幻想世界へと連れ帰った。
敬愛する主君とヴィスがくっついたことにより、本体とは別に精霊の姿で悲しんでいた。名前や記憶を失った状態で彷徨っていたときに、鞆絵と出会い "リョク" と名付けられた。現在、狭間の世界に行ったことによりリョクは本体のアベルと同化することに成功しており、精霊の姿から本来の状態に戻っている。精霊ならざる強大な力を持っていたのは本体が非常に強大な幻妖であったためである。
鞆絵と考え方の違いから喧嘩するも、その後和解し、彼女に付き添う。
ヴィスがロワンモンドに返ってきたことを察知し、彼と激突。圧倒するも彼に主君の力がまだ残っていることに気がつき驚愕。ヴィスの処置を主君を奪還してからという考えに変え、一時的に共闘することに決める。
結婚式の乱入の時にヴィスに助力。そのあとは、トモエを気遣いながらも、復職したギネフェルディーナの警護と最高司令官の任にあたる。相変わらず、ヴィスとは仲が悪い模様。
ソリテュード・パン/シゴーニュ・テュードゥヌス
赤っぽい黒髪に黒目、黒のシワシワのシャツに灰色のズボンを穿き、黒色の手袋を両手に嵌め、外見上はヴィスよりも歳上に見える男。愛称はテュー。
ヘルツバールが不在時のアルモニーのトップだが、本人は表に顔を出さない性格のため、要職以外は存在すら知らない(ちなみにヘルツバールの仕事をすべて代行するわけではない)。プルプルというコウノトリを飼っている。ヘルツバールのことを "シオン様" と呼ぶ。
楽天家で面倒くさがりや。堅苦しい形式を嫌い、愛称で呼ばれることを好む。またヴィスの兄貴分。
実際はギネフェルディーナの兄で本名はシゴーニュ・テュードゥヌスであり、ロワンモンドを統べる神様である。そのため、立場的にはギネフェルディーナと同等の位置にある。ヘルツバールにも対抗出来る唯一の存在であるのはこのためである。また妹であるギネフェルディーナに対して適切な治療を施すことができる。
上記の存在であるため契約者ではなく、幻妖とも違う特殊な力を持っている。
ヘルツバールの惨状を誰よりも憂いており、対応策を模索している。鞆絵を次代アルモニーの長にしようと目論んでいるのもその一環。
リジニス・イロンデル
銀髪蒼眼。紳士的な態度でいつも笑みを浮かべる美男で、魚族の幻妖の契約者である。アルモニーでは珍しく水の魔法を使うことのできる契約者であり、異端者。
鞆絵の教師でソリテュードと親交が深いらしい。契約者の仕事とは別にアルモニーの表向き側面である世界的大企業の重役を務めているらしく、非常に多忙。
ルカン・メール
リジニスと契約している魚族の幻妖。
君主ではないものの、魚族の実質的支配者であるらしく、ロワンモンドの芸術に詳しい。ヘルツバールと個人的な交流がある。
レイアーナ・ペルーシュ
褐色の肌、黒髪黒目。治療師の長。青いドレスの上に白衣を羽織る、グラマラスな美女。クロードの契約者であり、彼を愛している。激情家。
契約者でありながらヴィスを嫌悪しない、珍しい人物。そのためヘルツバールから信頼されている。
クロード・グルー
紺色の髪に同色の瞳、白いロープに木で造られた杖を持った導師族の幻妖で次の君主。今は病床の君主に代わり、代理で君主の任を背負う。アベルとは親友。
レイアーナと極秘に契約をしていて、彼女を愛している。彼女と契約していることについては限られた者しか知らない。
クズハ・ヒイラギ(柊樟葉)
トモエが知り合った日本人形のような姿をした女の子。日本人。蟲族の契約者で、珍しく複数の蟲族と契約している。鞆絵の友達。
蟲姫という特殊な役職に就いており、普段は幻想世界に住んでいる。
その場に佇んでいたら本物の人形と勘違いするかもしれないと思わせるほどであり、表情は希薄だが声音で表情を出す。
若くて感情的になりがちな鞆絵のことを友として心配している。エピローグでも文通しているため交友がある。
ラフィヌ・シエル
アルゲベルトの妻で竜族の幻妖。包容力のある女性。
ラフィヌの種は竜族にしては珍しく、治療の魔法が使える。
エフォール・シエル
アルゲベルトとラフィヌの息子で竜族の幻妖。次代の竜族の君主の最有力候補の一匹。
軍に所属。着々と成果を上げつつある。だが年齢的にはまだ成人したばかりのひよっこである。
ヴィスのことは尊敬しており、好意的に接する。
知り合いのレジニアを助けに行動を起こす。アルクレアラの力を借り、制御しようと特訓をしていた。結果、制御することに成功してレジニアを助け出す。ヴィスが結婚式に乱入して来た時にはレジニア同様ヴィスに助力する。
プランナ・シエル
アルゲベルトとラフィヌの娘でエフォールの妹である竜族の幻妖。つい成人を迎えたばかりで語尾を無駄に伸ばす特徴がある。
ヴィスのことが大好きで隙あれば抱きつこうとする。
イディオファナに操られているため、現在は幽閉中。
グランド・クル・ルーオール・ロワイヨム
狼族の君主。琥珀色の眼を持った金狼。神狼態時は野性味のある大男になる(金髪琥珀眼)。狼族の中ではズバ抜けて強く、大抵の契約者は勝てない(弱体化している状態でもヴィスは歯が立たなかった)。
イディオファナによって思考の一部を操作されていたが、ヘルツバールにより元に戻る。ギネフェルディーナを故意じゃないにしろ傷つけたこともあって罰を欲していたが、結局いろんな思惑が重なってか、本人からも赦しを得たため、無しになる。ロワンモンドに留まり続け、ギネフェルディーナたちのいく末を罪悪感もあってか、見続けてきたが、決着がついたあと、幻想世界に戻って君主の役割に戻る。
アルクレアラ
幻獣族の君主で女王。幻妖でありながらヘルツバールを神のように慕う。普段は滅多に姿を現わすことはないが、ヘルツバールが召集すると必ず参上する。
神獣態のときは2メートル以上もある長身の美女で、真紅の髪を床まで垂らし後ろの一部分を編んで結んでいる姿、すなわちヘルツバールを模倣したかのような姿をとる。また、背中からは身長以上の大きさもある大きな翼が折りたたまれてある。
契約に似た力を持ち、自らの力を一時的に他者へ譲渡することができる。ロワンモンドの知識に非常に精通しており、才媛。
エピローグでは幻想世界に帰っている。
アンディゴ・ソヴァジヌ・ロワイヨム
魚族の君主。青髪青目の少年の姿。好奇心旺盛で、他者に懐きやすい性格。見た目以上に勘が冴え、聡い。同じ魚族であるルカンとは友好関係にあるらしい。
君主であるために、誰よりも強い魔法を使用することが可能であるが、その魔法が制御できないために、幽閉状態にある。
流れ着いたヴィスを助け、彼に助言をする。好奇心に駆られてヴィスの誘いに乗り(実際はヴィスが魔法によって思考をほんの少し誘導して)、ロワンモンドに同行する。
ヴィスの助言、ギネフェルディーナの救出などもあってか、上記の罰は免れたものの、いまだに自らの魔法を操作することができない状態にある。最終的には幽閉状態に戻ったが、ヴィスとは度々直接会うなど交流がある。
レジニア・ソワン
淫魔族の一人。性格は穏和で若干自虐的。イディオファナの正妻の娘でヴィスの異母姉である。魔法無力化、世界を跨ぐ通話の力など貴重な力があるが、イディオファナはそれを力 (または才能) だと認めていない。エフォールとは同じ立場だったゆえか面識がある。
洗脳されている状態のヴィスとすれ違い、あまりにもイディオファナに似ているということで驚愕。彼を捜し出し自分の能力によってヴィスの洗脳を一旦は解くもののイディオファナに見つかり監禁される。その後エフォールによって救出。一旦竜族の保護下に置かれる。洗脳された竜族たちの治療に関わっている。
結婚式に関してはヴィスに助力。彼女の能力を知らなかったことがイディオファナの敗因の一つとなった。
アンソルスラン・エロン
淫魔族の一人でイディオファナの正妻。レジニアの実母。
本来おおらかな器を持ち、それに似合った実力と(立場が上のものとは思えないほどの)突発的な行動力を持つが、過激な性格を持ち合わせており、要するに気まぐれ。
実娘であるレジニアをいじめて自虐的にさせた張本人であるが、別に彼女に執着しているわけではなく、イディオファナに対しての不甲斐なさに対しての当てつけだったりする。
夫であるイディオファナに対しては本気で愛しており、彼が愛人をもとうが別に関係ないといったそぶりを見せるが、実際のところは少し悲しんでおり、上記のように二面性がある。
夫とほぼ同じ顔立ちをしたヴィスの活動に協力し、居場所を作っては何かとちょっかいをかけてくる。イディオファナが消えたあとは、度々ヘルツバールに協力してもらって、狭間の世界にて夫を探す活動をしている模様。ヴィスとは交流が続いている。
イディオファナ・エロン・ロワイヨム
淫魔族の君主。黒髪紅眼。狡猾な策士で非常に容姿が良い。その容姿と女性を堕とす技巧を使えば、どんな女性も堕ちると言われている。周囲には女性が絶えないとの噂。本来、幻妖が持ってはいけないはずの洗脳の能力を持つ。
基本、厭世的。幻想世界には興味はなく、ロワンモンド、そして人間に興味がある。そして自らの力にも興味があってロワンモンドで実験を行っていた。
また美しいものが好きで、ギネフェルディーナに執着している。彼女を手に入れるために裏で根回ししている。そしてヴィスの実父でもあるため、彼に対して歪んだ愛情を向ける。
ヘルツバールが最も苦手とする君主である。これは、ヴィスを不幸にするというのが本能的に分かっていたからである。
ヴィスを使って、ギネフェルディーナと取り引きを提案する。結婚式を画策するもヴィスが乱入してきて、戦いの末に洗脳をヴィスとギネフェルディーナの力によって破られ、ケリをつけられる。
その後、ヘルツバールからはヘルツバールの嫌な感情から生み出された特殊な存在、いわゆるバグであったことが判明し、自分の嗜好には必ずヘルツバールの意向が反映されていたのを知る。好奇心を寄せるものすべてに自らの意志というものがなかった(必ずヘルツバールという他者の意向が入っていた)と知り、戦意が喪失するほどの衝撃を受け、現在は狭間の世界にて幽閉中。