誓い 1
次の日、オレが部室に行くと、紅葉山会長と、梅林さんがいた。
そして、オレがずっと待ち焦がれていた待ち人もいた。
「カズくん!」
「よっ!」
片手をカズ君が帰ってきてくれて良かった。ちょっと痩せたよう
な気がするが、元気そうだ。おどけて”よっ!”と言ったカズ君に
梅林さんが噛み付く。
「”よっ!”じゃねぇよ!どんだけ心配したと思ってるんだ!」
「う゛・・・、すみません・・・」
カズくんが体を小さく丸めて、うな垂れる。
「梅ちゃん、まぁまぁまぁ。」
「秀一、甘い、甘すぎるよ。」
「カズ君が戻って来てくれただけで、オレはうれしいです。」
「サクラちゃんも甘すぎ!しかも、泣きそうにならないの!」
「だって・・・だって・・・」
オレが泣きそうになってるのを、梅林さんに指摘されて、
こらえ切れず涙が出そうになる。
「あ゛ぁ、もう、泣かせちゃ駄目だよ、和希。こんなか弱い女の子を。」
「か弱い女の子!!!(驚)」
「か弱い女の子!!!(怒)」
ムカつく!ムカつく!ムカつく!
梅林めーーーっ!同級生なら、頬にビンタ食らわしているのに・・・。
悔しい!
何処にも当たることの出来ないオレは、その日1日、ずっと機嫌
の悪いままだったが、寮に戻り、カズ君と約束して一緒にお風呂に
入ったら、今までモヤモヤしてたものが吹っ飛んでしまった。
和希は、風呂から出た後、リビングでのんびりしていた。そこに、
梅林さんが隣に座り、周りに聞こえないように声を潜めて話をした。
しばらく話をしたあと、一番聞きたかった事を聞いた。
「あ、あれですか・・・。わからないくらいには消えました。おかげ
さまで。」
「今回みたいなことにならないように、気を付けろよ。」
「わかってますって。翔太さんこそ、気を付けてくださいよ。巻き添え
はごめんです。」
「こないだの秀一は怖かったからな。」
2人は誓いあった。




