各々の想い 9
「のばらさーん。椿さーん。いませんか?」
紅葉山会長の別荘は、広すぎて迷子になったときに大変なので、
主要なドアに、今現在の中にいる人数がわかるようなシステムが
つけてあるので、2人がプールにつながるドアの中にいるのが
わかり、プール施設をいろいろと探しまわっているが、なかなか
見つからない。あと探してないところは、ジャグジーとサウナ
だけだった。2人は、ジャグジーに浸かっていた。肌の色が赤く
なっているので、相当な時間、入っていたに違いない。
「探しましたわよ。もう、出発の時間ですので、上がって準備
してくださいね。」
「出発?」
「私達、全部終わってないんです。疲れちゃって。」
終わるまで帰れないよと言ってたので、のばらも椿も、居残り
決定だと思っていた。とりあえず、下手に出て、いい子ぶってみた。
紅葉山は、ふふっと微笑んで言った。
「今日は、頑張ったから、もう、いいよ。一緒に帰ろう。」
「え?はい。支度してきます。」
2人は、ジャグジーから勢いよくあがると、更衣室に消えた。
会長と雫は、温室に戻った。
「まじ、ちょろいね~。」
「へばって、弱々しく見せる作戦、成功したね。」
「はぁ~、良い子の演技って、肩が凝るわ~。」
「最初からやれるとこだけでいいよって言ってくれればいいのに。
人が悪いよね。」
全く反省していない、のばらと椿なのでした。人はそうそう考え
方は変わらないのである。




