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スノーフレークの咲く庭で  作者: 桔梗
第2章 気が向かない約束
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気が向かない約束 3

 全く、階段を上がる気のないオレの後ろに回ったカズ君は、腰

のあたりに手を当てて押し上げるので、オレは逆らわずに押して

くれた方に進んだ。階段の踊り場で方向を変えるんだけど、カズ

君の手が、微妙に位置を替える度に、オレは、妙な感じにおそわ

れる。何気にくすぐったい。体をひねったりして、交わすものの、

とうとう我慢しきれずに変な声をあげる。


「あ、あ~ん。

 止めろー!!

 こそばいんだよ!!

 手を離せー!

 ぎゃはっ!

 マジ、やめろって!」


「えっ?トモが階段上がらないから、後ろから押してるだけな

 のに、ひどいよ。」

と言いながら、顔がにやけている。その間も、手が動いてて、

やめる気配がない。むしろ、もっと、露骨にさわってきてるので、

立っていられないほどだ。


「あ・・・まさか、わざと?

 ちょ、やめろって!」



 なんとか、階段を上り終えたが、それとほぼ同時に最後の一撃

を食らってしまい、体から力が抜けて重力に引き寄せられるよう

に崩れ落ちた。カズ君が支えてくれたので、上半身は床に落ちず

に済んだ。

「危ないって!

 階段もあるんだからさー。」

「ごめ、ごめ。くすぐったいのを我慢しているトモを見ると、

 つい、辞められなくてさ。」

「もう、早く行こうぜ。」

「あ、うん。」


 あんなに行くのを嫌がっていたのに、いつの間にか、おさまった

みたいだ。


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