66/79
各々の想い 2
「山田、わりぃな。結局、全部やってもらって。」
「ほんと、とんだ、とばっちりですよ。」
「しかし、サクラちゃんって、最強だな。」
山田は、柔らかい顔をして微笑んだ。
「俺が惚れるだけありますよ。」
「やっぱ、狙ってるんだ。」
「いや、男同士だし、・・・無理ですよ。サクラちゃん、そんな気、
なさそうだし。」
「叶わぬ恋か・・・」
「そばにいるだけで、いいですって。・・・あー、もう、そんな顔を
しないの。」
山田は、そばに生えていた植物を指差して言った。
「俺、この花、スノーフレークっていうんですけど、好きなんですよ。
この花って、スイセンのような葉っぱがごっそり生えてる中に、
ポツポツと白くてスズランみたいな花が咲いているでしょ。なんか、
こうやって、ひっそりと咲いているところなんか、まるで今の
俺みたい・・・」
梅林の顔は、切ないな、という顔をしていた。




