夜の代償 14
のばらと椿は着替えて、プールに行った。和希と同じようにプール
の規模に驚く。そこに、インストラクターが来て、プールに入り、
プログラムが始まった。
「まずは、ウオーキングしてみましょう。普段のように自然にゆったり
と歩きましょうね。私のあとに着いて来て下さいね。」
と言い終わらないうちに、インストラクターが進みだした。二人は、
遅れをとらないように着いて行く。1周が200Mあるプールをどん
どん進んでいく。1周してインストラクターが振り返りながら、立ち
止まることなく次の指示を出す。
「少し慣れてきたようなので、次は、大またで歩いてみましょう。いち、
にい。いち、にい。腕を大きく振りながら歩くと上手に出来ますよ。」
二人は、顔を見合わせた。仕方ないね、と、アイコンタクトで会話
して、インストラクターに続いた。半周ほど歩いて疲れた頃、インスト
ラクターが突然、後ろを振り返り、二人を見て甲高い声で言った。
「はい、もっと腕を大きく振ってー。」
言いながら、二人に先に行けと促す。そして自分は後ろについた。
「もっと、大またで行かないと、ぶつかっちゃいますよ~。」
そんなことを言われてしまうと、ペースを上げざるを得ない。
「しんど~い・・・」
のばらは、1人、つぶやいた。




