夜の代償 10
サンドイッチとスープとデザートとたらふく食べた藤井は、
桜庭と山田に両脇を支えられながら部屋まで戻り、寝室に直行
して、ベッドの上で本格的に寝始めた。程なくして、梅林も
戻ってきて、ベッドに横になる。
「この分だと、藤井は午後の分は出来そうにないな。俺も、
しばらくぶりにこんなに動いたから、クタクタ。」
いや、そりゃそうでしょ。トレーニング室で体ほぐしコース
30分のオレでさえ、終わった後はヒーヒー言ってたのに、
もっとキツイ筋肉増量コースを60分でしょ。よく、がんばった
よ、2人共。
「サクラちゃん、悪いんだけど、秀一、ここに呼んできてくれ
ない?」
「あ・・・はい。」
「その必要はないよ、桜庭君。」
「会長!」
会長は、部屋に入って、鍵を閉め、寝室のドアも閉めた。
「梅ちゃん、お疲れだね~。」
「”お疲れだね~”じゃねぇーよー。」
「おや?まだまだ、元気があるなら、午後のメニュー、減らす事は
しなくてもいいみたいだね。」
「秀一、頼むって。」
「わかってますよ。ただ、あまり、大っぴらに”休んでまーす”と
周りに知れると厄介なんで、疲れた体を引きずりながらプール
棟に行ってくれ。」
「アクアビクス、今の俺には無理・・・」
「うん。アクアビクスの音楽をかけながら、水中浮遊30分、
休憩30分に変更するから。ちょっと音楽がうるさいけど、
我慢してね。」
「ありがと、秀一・・・」
言い終わるか終わらないかのうちに、梅林は眠りについてしまった。




