それぞれの夜 3
前回のあらすじは、カズ君が、酔ってふざけてサクラちゃんを怒らせたシーンでした。(ざっくばらんなあらすじですが)
怒って部屋へ帰ったサクラちゃんの後ろを追っかけていたのは・・・
オレは、部屋に戻った途端、緊張が途切れたのか、ソファの裏側
に、しな垂れかかるようにして、座り込んだ。
(ガチャリ)
ドアが開く音に驚き、ビクリとする。
「サクラちゃん・・・」
山田さんが息を切らして駆け寄ってきて、立て膝になると、オレの
頭を自分の肩に引き寄せた。オレは、グッとこみ上げるものを堪える
ことが出来ず、泣きじゃくってしまった。
しばらくすると落ち着いたが、今度は眠くなってきた。ベッドまで
動くのが面倒臭くなって、そのまま寝ようとすると、山田さんに揺さ
ぶられて起こされた。
「今、そのまま寝落ちしようとしたでしょ。急に重くなったから何事
かと思ったよ。ほら、寝るなら着替えして。歯も磨いてよ。」
「山田さん、おばあちゃんみたい。」
「!!!・・・何故に、ばあちゃん?」
「あ、うち、両親いないから、母親役は、ばあちゃんなんだよね。」
「そういうことか。両親ということは、事故?」
「うん。交通事故って、恐ろしいよ~。」
「おまえも苦労してるんだな。」
「ん?」
「いや、何でもないよ。そういえば、寝る前に、ここの温泉、入って
みない?」
「温泉?入る~!」
温泉に入って、嫌なことは忘れてしまえー。ささっと準備をして、
2人で温泉に行った。




