出会い 4
やっとのことで講堂に着き、中の様子を伺うと、本当に入学式を
やってるのか、わからないくらいに、ざわついていた。壇上を見る
と、年配の男性が何か話をしている。
そーと、会場内に入って、空いてるイスに座った。
座ってまもなく、隣に人が座った。
「君も、今来たばかりでしょ。ぼくもなんだ。
藤井 和希といいます。カズって呼んで。よろしくね。」
「桜庭 智哉です。」
「じゃ、トモでいいね。」
この人は、優しいいお兄さんという印象だな。女の子に、かなり
もてそうなルックスだ。
「で、トモ、その握りしめてる紙、なあに?」
「あ、これは、さっき、転んだときに貰ったんだけど、落とし前を
つけてやるから、ここまで来いと・・・」
「入学早々、災難だねー。」
今日、起こった事を思い出しながら、疲れたサラリーマンのような、
深いため息をつく。
「どれどれ、見せて~。なんだ、これ?
”お友達も誘って、ここの教室まで来てください。”
落とし前というよりは、何かのお誘いみたいだけど・・・」
「うーん、これを見る限りは、そんな感じもするね。
オレ、さっき、すっごく怖かったんだけど、行かなきゃだめかなー。」
「日付、明日になってるね。
一緒に行ってあげようか?」
「え、いいの?」
「うん。面白そうだし。」
「!」
「トモから聞いたことと、この紙の情報がかみ合ってなくて、何か
面白いことが起きそう。」
「まあ、いいや。一人より二人の方が心強いし。」
あれこれ話してるうちに入学式は終わって、明日、落ち合う場所を
決めて、別れた。




