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紅葉山会長の不安 2
紅葉山会長が、オレのことを頭の上から足のつま先まで、隈なく
凝視してから言った。
「で、サクラちゃん、今は具合悪いところは無い?」
「おかげさまで、すっかり回復しましたー!マラソン、すっごく、
苦手なんですよ。万年ビリなもので・・・」
「良かった。病気ではないんだよね。」
「はい、違うと思います。」
「なら、いいんだ。」
紅葉山会長、やっぱり、実家が病院だと、体調とか、気になるの
かな?でも、心配し過ぎだよ。
「少し遅くなったけど、3時の紅茶にしよう。」
「へ?あ、はい。」
3時の紅茶?普通、3時のおやつじゃないの~?大人っぽく優雅に
言うとそうなるのか。本当に、ここは、別世界だな。
「オレたち、ゴールしてないんですけど……」
「あと2問、やりたいっていうなら止めないけど、紅茶とおやつは、
私がいただいておくよ。」
「サクラちゃん、食べに行こうぜー。解いても解かなくても、ビリは
もう決まってるし、ね。なら、食べたほうがお得だよ~。」
山田さんが言うように、確かにそうかも。オレは、お宝探しをやめて、
会長の後についていった。




