紅葉山会長の不安 1
宝探しに出かけた、サクラちゃんと山田さん。1個見つかって指示どおりに次の場所へ。そこで、待ち受けてたものとは・・・
<これまでの登場人物>
桜庭 智哉(経済1年)
藤井 和希(教育1年)
山田 拓斗(経済2年)
紅葉山秀一(医3年) 会長
梅林 翔太(教育3年)部長
松木 球汰(教育3年)
竹原 冬馬(教育3年)
佐伯 桃 (経済2年)
吉原 杏 (経済2年)
伊藤 雫 (経済2年)
三島のばら(教育1年)
佐々木 椿(教育1年)
鈴木 百合(教育1年)
別荘の玄関前には、男性陣が勢ぞろいしていた。宝探しの途中な
のに、この光景はないだろう。まさか、え?、もしかして、とてつ
もなく嫌な予感がする。梅林部長が、その予感を現実のものにした。
「遅いよ、サクラちゃん達。みんな、もう、ゴールしたよ。」
ああ、やっぱりだ~。オレは目と口をまんまるに開き、しばらく、
何も考えられずに、ぼけーっとしてた。
「1問目の箱を開けたら、自動的に別荘のパソコンに連絡が来る
ようにセットしてあるはずなのに、山田さんとサクラちゃん
だけはまだ連絡が来ないというもんだから、何かあったかなと
探しに行こうと言ってたところだったんだよ。」
「途中で、休憩、たくさんとったよ、な。」
山田さんが、オレに同意を求める。
「あ、はい。休憩というか、10キロコースの2個目の山の途中
でバテて、動けなくなって、お昼寝してしまいました。ごめん
なさい、山田さん。オレのせいでビリになっちゃった。」
オレは、しょんぼりと、うな垂れた。
「いいよ。あのコースは初心者には厳しいコースだし、あの紙を
引いてきたの、俺だし。」
「あのコースは、10キロではなくて、20キロあるんだけど。
サクラちゃん達がたどり着いたベートーベンの像までは10キロ
くらいあったはず。」
えっ!
オレは、山田さんを、じろりと睨みつけた。




