ペア、なの? 8
山田さんが、すごい形相しながらこっちに来た。
「サクラちゃん!」
「うわぁ~!ごめんなさい~!」
オレは、叩かれると予想し、思わず身構えた。
が、いつまでたっても、痛みは来なかった。
「サクラちゃん、ちょっと反省したなら、顔を上げてアレ見て。」
恐る恐る顔を上げると、山田さんは面白そうに微笑んでいた。
そして、顎でオレにそっちを見ろといってる。そこには、石像が
あった。近寄って石碑を見ると、ルートヴィヒ・ヴァン・ベート
ーヴェンと書かれている。誰でも知ってるドイツの作曲家である。
ピアノソナタ8番『悲愴』、14番『月光』、23番『熱情』が
3大ピアノソナタと呼ばれている。ボタンを押すと、”ピアノソ
ナタ第14番嬰ハ短調作品27の2『幻想曲風に』 ”が流れる。
「おお、知ってる、これ。」
「オレも聞いたことある。ゆっくりしてられないから、次、行こ
うぜ。」
オレは次の像を目指すべく、歩き出した。
「あのー、・・・どこへ?」
「だって、急がなきゃ。」
「この像の後ろ、まだ見てないよ。」
「そうだ!お宝探ししてたんだった。忘れてた~。」
「おぃ!
あれ?この石像の土台の下の方が、ピンク色してるように見える。」
「え?本当だ・・・てことは・・・探してた像って、これのこと?」
2人は、急いで像の後ろにまわった。そこには、金色に光るおもちゃ
の宝箱があった。




