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出会い 2
オレは、ひたすら走り続けた。
足がもつれそうになろうとも、心臓が苦しくて破裂しそうになろう
とも、走って、走って、走り続けた。
なのに……
「うわぁ~~~~~っ!」
何かにつまづき、その反動で、オレの体は、空にふわりと浮かび上がり、
(あは~ん、ふんわり空に羽ばたいた鳥になった気分…)
と、ちょっと、おバカな発想を思った、次の瞬間、固い物に全身を
叩きつけられた。思わず、顔に力を入れ、目を瞑って衝撃に耐える。
「痛ててて…」
体中に激しい痛みを感じた。
ゆっくり目を開けると、まぶしいほどの新緑が、目に突き刺さる。
ぷーんと鼻にさす青々しい臭いが、新緑の正体を教えてくれている。
手のひらと両膝は、もろに、体重がかかったみたいで、ひりひりして
痛い。そして、オレのスーツは、草の汁と、土ホコリで、汚れてしま
った。新調したばかりなのに。




