表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アリアは知らない  作者: taru
四章 リーシャ編
92/345

73報告はどこまで

「ふむ、少し砂鉄も積込んでおくのかな?」


「うん! 推進に此方(こっち)の方が力を込めやすいし、潜水の重りや接触などに()る損傷の補修とか。それで、いざという時の気力補充にも使えるんだよ!」


「成る程、色々な面から想定して考えて()るのだな。流石チェロル、偉いぞ!」


「えへへ」


「リーファ様! チェロルを調子付けては駄目ですわ!」


「チュィチチ」


「よっこいしょ、中に飛翔機用の椅子を5脚据え付けて()たけど何人乗れる想定なのかな?」


「椅子無しで立った(まま)で良ければー15と5で20人位は乗れるんじゃないかな!」


「5人乗りですか。リーファ様、()(まま)試験潜泳に取掛り作業場の外へ出るのでしたら、私は潜泳機に乗込まずに上からの様子を確認したり緊急時に備えたりしておこう思います」


「ああ、マギーさん悪いね。確かにマギーさんが外で控えて(くれ)()ると安心できるよ。チェロル、()の砂鉄は何処に入れれば良いのかな?」


「はい、では外で待機して()ります」


()れはね! 床板外して其処(そこ)に敷詰めて欲しいの!」


「ああ、(わか)った……っと、全体に外壁より小さいのかな。内壁から外壁(まで)30cm程の間が()って、幾つかの隔壁で完全に(へだ)てて()るのか。おっ、此処(ここ)にも水袋が入っているのか結構ややこしい作りに()って()るな。――()ういった事の詳しい内容もアリア殿下は()所望なのだろうね。【鉄】と【水】の御業で見通せる私だからこそなのかもね――」


 残念ながらと申しましょうか、アリア殿下の(もと)には詳細な設計図が真っ先に送られて()るのです。

 元々チェロルの趣味で作り始めアリア殿下に()われる通り相談(・・)しただけである。()れを周りがあれよあれよといううちに、勝手に帝国規模の国事に(まで)引上げたのだ。

 ()まりチェロルとしては(あずか)り知らない話で、アリア殿下に何を送ったかを報告する義務も無い。

 アリア殿下としてもチェロルに最低限の報告をして(もら)えれば後はリーファ侯爵に経過状況と大人たちにしか分からない様な特殊なものがあれば()の視点を(もって)詳しく(・・・)報告して(もら)いたかっただけである。

 ああ、特殊なものっていうのは戦術的利用方法だったり開発や災害時の利用価値だったりと、今(まで)世に存在しなかった技術の利用もあれば、派閥や宮殿の事情が関係した想定外の介入もである。


 結局、アリア殿下から図面は(もら)ってますとあれば良かったのだが、其処(そこ)まで殿下が気を回すのもどうかと思われる(ところ)である。

 (なに)石祠(せきし)周りの建物を建築している最中(さなか)にリーファ侯爵は、()れを見守りつつ石祠(せきし)へ人が近付かない様見張っていたのだが、チェロルは鉄の資材を見つけて喜び勇み交渉を(もっ)て獲得した(のち)に邪魔にならない別の場所で、図面を広げてご機嫌(よろ)しく潜泳機の部品を(つく)って()たのである。

 そして(すず)で潜泳機の部品を加工して(もら)う折には、飛翔機制作で秘匿云々(うんぬん)に発展した事を思い出し、()れを踏まえて図面をさっさと仕舞えたチェロルは褒めても良いぐらいだろう。

 勿論、地底湖の作業場で潜泳機を組立てて()る場にはリーファ侯爵は居なかったのだが、組立てるだけの部品群を前に設計者本人が図面を必要とするだろうか、()して濡れる可能性が高いと(わか)って()た潜泳機の移動作業が終わってからの継続である。


 全ては偶然の()せる(わざ)、仕方が無い事なのである。そしてリーファ様は(ただ)今、必死に報告する()を書込み中である。



「へー前方部の部屋には私が(つく)った窓が2つ()って、其処(そこ)に合わせて操舵席が2つ()るのね。後ろの2脚は普通の椅子ですわね」


()()う、飛翔機の2座席連動型の操舵取付けは何度も手伝って慣れてたのだけど、潜泳機のものは並列に並んでいる上に中央の部屋に()る操舵席の方も連動させないといけないから結構大変だったよ」


「ええ? 中央の部屋に操舵席何て()りましたかしら? 椅子が1脚()った位ですわ」


「うん、()れ。()れに座って横に取付けて()把手(とって)をくるくる回して()ると、椅子ごと自分(まで)も昇って行くよ。上の(ふた)を開けて更に昇ると操舵が在る場所に着く感じだね」


「うわぁ! 本当ですわ。 ()れ何だか楽しく()ってきますわ」


「よっと! ()れで最後っ! あっ、ベイミィ其処(そこ)()いよね! そろそろ試験潜泳始めるよ!」


「ちょっ! チェロル! 待ち()さいませ。此処(ここ)は皆様と別の部屋でしょ! 私一人に()ってしまいますわ。って扉(まで)閉める事なくて!」



 結局、泣きべそ気味のベイミィはマリオン先生に替わって(もら)ったと()



---

修正記録 2017-05-10 12:06


何人乗りの想定 → 何人乗れる想定


ルビを追加 云々(うんぬん)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ