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アリアは知らない  作者: taru
四章 リーシャ編
57/345

38本当に大丈夫?

「お話というのは、他でもありません。チェロル様と()の御三方に飛翔機をルトアニアの技術者方に見せてきて(もら)いたいのです。日程は次の休日に日帰りでお願いしたいのですわ」

「はあ、4人ですか?」

「護衛と道案内も兼ねてメアリーを同行させますわ。ですから5人ですわね」

「他の皆は飛翔板で向かえば(よろ)しいのでしょうか?」

「私の飛翔機も使って(もら)えば全員飛翔機に乗れますわ」

「……1人乗りと2人乗りで3人しか乗れないのでは?」

「まだ13歳なのですよ。此間(こないだ)もベイミィ様と仲良く取り付け作業をしていたではありませんか」

「いえ、あれは座席を外していましたし、そ、()れなりにぎゅうぎゅう詰めでしたよ」

2刻(2時間)ちょっと辛抱です。()れにチェロル様も皆様が居れば、何も不安はありませんでしょう」

「……そうですね、(わか)りました。チェロルも皆も問題ない?」

「うん! スイタル湖以来の遠出だね!」

「ええ、そう言えば、()の時も飛んでたわね……」

「本物の騎士様たちに会ってお話できる?」

「どういった騎士に会いたいのかな?」


 エミリアは苦笑いをしながらティロットに尋ねることにしたようだ。質問からして系統が違うと察しているのだろう。


「人に害を()す魔落や獣の(たぐい)を退治したり、盗賊を討伐している騎士様に武勇伝をお()きしたのです」

「第三騎士団ですか、彼らは普段から領境や郊外、地方都市に拠点を置くから、今回の遠征場所とは離れていて会うことはできないな。()の代わり近衛騎士団の訓練を見学できるよう手配しておこう」

「本当ですか! エミリア様、有難(ありがと)御座(ござ)います!」


 途端にティロットは満面の笑みを見せて、終始ご機嫌さん状態である。彼女も特に問題ないようだ。


「ティロットも楽しみができたようだし、後は……あ! アリア殿下の飛翔機って、主翼に皇族の御璽(みしるし)が描かれていましたよね」

「出発前日には消しておきますわ。ご安心()され」


 飛翔機の座席はアリア殿下から提供された大人用のものだ。座席には当初から前後に調整できる機構が備わっており、最大にすれば体格の良い男性騎士でも乗り込める広さを持っている。

 リーシャたちの体格であれば、少し詰めて2人入るくらいの余裕は十分あるのだ。流石に曲技飛翔や操縦部品の取り付け作業をする広さではないが。


---


「飛翔全行程は(わたくし)メアリーが把握しておりますが、一応、万が一の(ため)に皆さんも覚えておいて下さい。目的地はルトアニアの首都トルレイス、此処(ここ)から出発して西南西に向かいます。オーエンス大森林は越えませんから見え始めたら進路が間違ってます」

「はい! オーエンス大森林を越えて向かった方が早くないですか?」

()の一体には魔気の濃い場所が幾つか存在しますから、何が起こるか予想が付きませんし念のため迂回します。後、西南西だと(わたくし)が進路を確認できる山脈などが幾つかありますからね。最後の南に進路を変える地点も幾つかの地形を見て判断します」

「ねえねえ、()の進路を変える場所の大まかな説明は?」

「正直に申しますと超高速飛翔を行うのが今回初めてなので、どの地点で進路を変えるかは飛んでからの判断しかできないのです。タリス皇帝陛下のお言葉では上空では速度自体大きく安定しないかもと(おっしゃ)ってました」

「そっかー、分かったよ!」

「はい、進路を南に移してから徐々に速度・高度を下げて行きます。トルレイス北門手前で一旦待機してアルトニア第二騎士団の許可を受けてから宮城に向かいます」

「そう言えば……リーシャンハイスに行った時は特に検閲は無かったわね」

「皇族の御璽(みしるし)の入った機体を検閲しようとする騎士は居ませんね……。後、飛翔の注意ですが高度が高くなると周囲の空気が薄くなりますから、空気循環機の制御を変更する必要があります。逆も然りですね。変更値はアリア殿下が()れから計測して(いただ)けるそうです」

「あ、完全密閉して空気循環機を態々(わざわざ)付けさせたのはアリア殿下のみ……あ、すみません」

「構いませんわ。()れも理由の一つですわ、リーシャ様」

「ああ、()れと学園を出発する時は一応、門の上空を通ります。()れは(あらかじ)め許可を()ておきます。帰りは門前で手続きをの書類を転送しますので一時待機して下さい。(わたくし)からは以上です」

「では早速、高高度の計測に参りましょう。後部座席には安全も兼ねてチェロル様とリーシャ様を乗せて乗り心地の確認をして貰いましょうか」

「姫様、護衛を外すことは()りません。【砂鉄】を持つメアリーかラエルををお付け下さい」

「仕方ありませんね、(わか)りましたエミリア。メアリー頼みますわ」

「御意に」

()れと、飛翔板の護衛は海抜2000mまでですわ。()れ以上は何方(どちら)にせよ役には立ちませんよ。チェロル様とリーシャ様は同じく2000m上空まで来て、一応、広さ体勢に問題ないか確認してね」

「リーシャ様が私を膝に乗せて下されば問題無いですよ!」

「えー!」




 其後(そのご)リーシャの足がしびれて(しばら)く動けない状態に()った(ため)急遽(きゅうきょ)18×60cm程の長椅子を縦に仮設置して座れるようにした。



---

修正記録 2017-04-05 06:59


使ってい(もら)えば → 使って(もら)えば


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