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白銀のホフンティアψ  作者: 54
暗い雨上がりの章
6/15

第五話 峡谷の風よ明日はいかに

「彼女も疲れがたまっていたんだよ。魔蜂の群れから馬鹿でかい生物へと連戦で」


 声が聞こえる。


「あ、起きましたね」


 目を開いてみると、目の前にラーナの顔が。ちょっとビックリした。


「……確か、海の中で倒れて……、それっきり」

「はいはいよくある展開ですね。本当だったら見知らぬ人に助けられてそこから新たなカオスが始まるのですが」

「……何を言っておるのかよく解らぬ」

「おおツァプフェンクロイツ! 起きたのか」

「ああ。おかげさまで」

「ハイライアは今度は峡谷の方へ向かったみたいだぞ。あのオヤジが空を飛ぶ人間を見たとか言ってた。本当かどうかは知らんが」

「そうか。では早速追いかけるぞ」

「いや、お前はまだ休んでろ。疲れてるんだろ?」

「大丈夫だ。大丈夫だから。疲労なんぞに屈するわたしではない」


 近いうちにヤツは何かとんでもないことをしでかすに違いない。


「強がってばかりではダメだぞ。さて、私らはもうそろそろ出発する。後で戻ってくるから、心配するな」

「待て! わたしも連れて行け!」


 アルヒェルたちが小屋から出て行こうとする。


「おい! ラーナ! わたしを置いていくつもりか!」

「無理しないで下さいよ。あなたもこの若さで死にたくはないでしょう?」

「いやお前もな!」


 出て行ってしまった。このわたしを差し置いて、悪党退治だと? ふざけるな。わたしはまだ外の世界が見たい。昔からずっと建物の中で育てられてきた。雄大な自然を眺めたい。今を逃したら次はないかもしれないというのに! 次こそあいつらはハイライアを懲らしめて、あの腹の立つ笑みを満面に浮かべて帰ってくるに違いない。そうなればわたしの冒険はもう終わりだ。このまま家に帰ればこっぴどく叱られて、当分楽はできない。もっとも、元々楽な生活ではなかったのだが。


「相当ヤバイ状況だったんだろ? だったら寝てなきゃじゃないかい?」

「うるさいなぁ、もうっ!」


 誰も私の気持ちなんぞ解ってはくれぬ。もう寝るっ!



 ********



 目が覚めると、夜になっていた。壁を見ると、十字型の何かが立てかけられている。よく見ると、わたしの槍だ。形は元に戻っている。見る限りでは、刃も丈夫そうだ。


 ……待てよ、わざわざわたしの近くに槍を置いたということは、あいつらを追えと……、そういうわけか?


「……鍛冶屋のオヤジ、感謝する」


 静かに小屋を出て、空を見上げる。静かな光を放つ満月が、じっとこちらを見据えている。わたしは、峡谷のある方向に向かって走り出した。一刻でも早く、あいつらに追いつかねば。


 家には帰りたくない。帰りたくはないのだが、金が尽きたら帰るしかない。それを避けるためにわたしは走っておるのだ。今までの異常は全てハイライアが引き起こしている。ただ、証拠がない。今ヤツを倒して国に売ったとしても、実質的な被害がないから取り合ってくれない。……あることにはあるのだが、やはり証拠がない。だから、もう少し粘りたい。あいつの仕業だと解ったときに取り押さえたい。空白の英雄なんてありえない。どんな手を使ってでも、手柄は立てなければならぬ。それがホフンティアの心意気だ。犠牲をいとうな。常に野心的であれ。

 地の球は売りたくない。人との約束は守りたい。……そういえばわたしはこの十年の人生で一度も、他人との約束を守ったことがなかった。


 南十字ズーデンス・クロイツの加護がついている。きっと大丈夫だ。信じろ、自分を、この十字の槍を、白銀の月と、南十字を。


「……なかなか厳しいな」


 急な坂が展開されている。ここがマイトスヒューゼン峡谷だ。赤茶色の岩がむき出しになっている。上のほうから落ちて頭部でもぶつけようものなら即死だ。あいつら、死んでないかな。心配だ。


「……ん? 紙か。こんなものくっついていたのか」


 槍の柄の先のほうに紙が巻いてある。読んでみると、あの鍛冶屋からの手紙だった。槍の改良についてだった。穂先は取り外せるらしく、装飾のつなぎ目のところのスイッチを入れれば、とんでもない威力の強風を起こせるらしい。扇風機かよ! そして電池式だ。柄の先のほうの紙が巻きついていたところに入っている。


「……余計なもん取り付けおって。まあいい。せっかくだから、使えるだけ使ってやろうではないか」


 足元に注意して登らねば。転ぶイコール死だ。転落せずとも、この峡谷には恐ろしい魔物がわんさかいると聞く。怪我なんてしていたら魔物とまともに戦うことも出来ない。足元が安定していないものであるし。


「……早速出たか」


 後方から石と石とが擦れ合うような音がしたので振り返ってみると、魔物だ。石鳥類だろう。翼を広げると三メートルはある鳥で、体全体がまるで石でできているかのように硬い。今の装備では傷ひとつつけることすらできないであろう。

 ここは逃げるしかない。が、地形のせいで動きにくい。それに対して相手は飛行移動ができる。


 石鳥が岩のような羽根をこちらに飛ばしてきた。急いで進行方向を変える。バランスを崩しかけたが、何とか立ち直った。羽根が直撃した岩の壁を見てみると、直径十五センチほどの円形の窪みができている。羽根が刺さっているため深さは解らないが。


 できるだけ歩きやすい地面を走る。手元を見て、新たな機能が追加されていることを思い出した。使ってみるか。わたしは穂先を取り外し、石像のような魔物に向けた。


「これでも食らえっ!」


 スイッチを入れた途端、耳を劈く風の悲鳴が聞こえた。十字の槍から発せられた強風が刃となって魔物に襲い掛かる。地面や壁が抉れた。

 石鳥を引き離し、また走り出す。スイッチを切るが、穂先はつけない。


「うわっ! また来たのか!」


 耳が痛くなるような甲高い声を上げて、猛スピードで近付いてきた。体には鉤爪で引っ掻いたような傷がいくつもある。本当にとんでもない強風だ。人に向けちゃいけないな。


 ほぼ直角に曲がる道を曲がりきった後に、鳥に向かって放出した。石像は見事に壁に叩きつけられ、首から下の部分が粉々に砕け散った。残った頭は崖を転がり落ちていく。


 スイッチを切った後、元通り穂先を取り付け、ゆっくり歩く。慎重に歩かねば。と、そう思ったときだった。


「わあっ! 何だよ何だよ! お前、まだ生きてたのか!」


 足の間を灰色の物体が転がっていった。それはわたしの目の前で急停止し、ぎろりとこちらを睨んで飛び跳ねた。先ほどの鳥の頭部だ。


 頭は飛び跳ねながら転がってこちらに向かって来る。狭い道をまた走りながらかわしていく。恐るべき生命力だ。頭だけ残しても飛び跳ねていられるなんて。その二つの目も、くちばしも、もうボロボロになってしまっているのに。


 急にその岩が目の前に現れ、わたしの心臓部分めがけて跳んで来た。とっさに槍を構え、防ごうとする。直撃は避けられたが、バランスを崩しそうになって大きく後ろに下がってしまった。一撃が重い。


 わたしは地面に落ちたそれを槍の先で転がして落とそうとする。が、意思を持っている石(別に駄洒落を言ったわけじゃない)が崖の下に落とされるわけもなく、地面を伝って壁を這い登った。その隙に細い通路を駆け抜け、暗いトンネルの中に入っていく。トンネルは短かったので周囲はすぐに明るくなり、赤銅色の景色がひらけた。


 さすがにもうここまでは追って来ないだろうと思われたが、後ろを振り返ってみると、灰色の頭部がトンネルの上から転がってきている。あっという間にわたしのところまで辿り着いた。突撃をかわし、穂先を取り外して構える。


 ひとつだけ色の違う、見るからに硬そうな銀灰色の大岩を見つけた。あれに叩きつければ、もしかしたら壊れるかも知れない。


 わたしは猛スピードで転がってくる鳥の頭部の横をすり抜け、大嵐を発生させた。すると頭は大岩に向かって吹き飛び、風すら切り裂く轟音を響かせて岩もろとも砕け散った。


 強風が止んだ。何もしていないのに。電池切れか。さすがに三回連続使用は応えたか。


「……何者っ!」


 後ろから足音が聞こえた。振り返ってみる。


「私ですよ」

「ラーナか。……あれ? 他のやつらはどうしたのだ?」

「それが、さっきの石鳥から逃げ回っているうちにはぐれてしまって……」

「……そうか。アルヒェルはまあいいとして、……問題はあの山賊気取りだな」

「それよりアイゼンディーテさん、体の方は」

「心配するな。あの程度で動けなくなるものか」

「無理はしないでと言いましたのに」


 穂先を取り付ける。あとはこの槍にだけしか頼れない。石鳥が来られたら厄介だな。


「いいからさっさとあいつらを探しに行くぞ」

「ええ。そうしましょう。この峡谷には石鳥がたくさん棲息しているので隠れ場所は常に確保しておかなければ、ですよ」

「ああそうだな。戦う手段がもうない」

「それにしても驚きましたよ。石像を砕け散らすなんて」

「この槍のおかげでな。あのオヤジがつけてくれた機能なんだが」

「すごいですねぇ」

「だろ?」

「あの鍛冶屋さんが」

「そっちかい!」


 魔物から逃げ回りながら風の刃で石像魔族を切り裂き蹴散らしたわたしの苦労は!? まあ命が助かったからいいのだけれど。でもちょっとは褒めて欲しいな。


「ほら、見てください。あの洞窟を抜けると鉱山に行けるんですよ。ついでですから行ってみましょう」

「山賊どもを探すのではなかったのか?」

「多分大丈夫ですよ。山賊と狩人ですし、山の暮らしには慣れてるはずですから」

「テールドルトの方はそうでもないぞ!」


 無視してどんどん先に進んじゃってるし。こいつ、一番最初に会ってはいけないヤツだな。次からはぐれた時はアルヒェルから探そう。


 洞窟は暗かったが採掘用に使われたらしい明かりが残っていて、見えなくはない。


「当然ですがここにも魔物が徘徊してますから気をつけてくださいね」

「言われなくとも解っておるわ!」


 本当に物騒な世の中になったものだよ。ハイライアのせいで。


「アイゼンディーテさんも大分頼もしくなりましたよね」

「何を言っておる、わたしは以前からしっかりしているぞ」

「さて、どうですかね」


 横をゼリー状の物質が通り過ぎていった。目が悪いからこちらが見えないのだな。そもそもこいつに目があるかどうか確かめたことはないが。


 洞窟はすぐに抜けられた。辺りには砂利道が広がり、起伏も少しは緩やかになってきた。それでもまだ険しいが。


「ういっす」


 急に後ろから声がした。振り返ってみると、……振り返るまでもなかったが、テールドルトだった。


「アホ盗賊! 何で鉱山なんかに! さてはお前、レアな鉱石でも採って売り飛ばそうとしているのではないだろうな!」

「全くもってその通り。そんじゃああんたは?」

「この金髪に連れてこられて」

「テールドルトさん、ご無事で何よりです」


 ついてきて正解だった。この山賊、一度はぐれたらもう見つからないかと思ってた。


「アルヒェルは? まだ見つかってないの?」

「ああ。だがあいつなら大丈夫だろう。お前らとは違って」

「それどういう意味ですか?」

「自分で考えろ」


 それでこれからどうするのだ? この鉱山を練り歩くか? それとも峡谷に戻るか? おいどうするんだよ。


「お前ら、何ぼーっとして……」


 こいつらの向いている方向に視線を向ける。


「……石鳥の群れ」


 六羽。一羽でもてこずったというのに、十字槍の強風が使えない状態で六羽も同時に相手するのは無茶だ。とりあえず逃げるぞ。


「洞窟の中だ! 急げ!」

「待ってください! そこにも」


 トンネルの中からも鳥が三羽。完全に逃げ道を塞がれた。もう終わりか。そう思った刹那、後方から何か飛んで来た。それは石鳥に命中すると同時に爆発し、道に広げられている砂と化した。


「アルヒェルか!?」


 見てみると、そいつは漆黒の大弓を持ち、見るからに安定の悪そうな岩の先っぽに立っている人間だ。どうやらアルヒェルではなさそうだ。

 そいつはわたしたちの前に飛び降りた。着地がうまい。


「……お前たちが例のチビどもか」

「チビとは何だチビとは!」

「フン、くだらない言い争いは避けようか。お前たちのことはヤツから聞いている」


 翠色の目が月光に照らされて光った。


「ヤツとは?」

「お前たちも知っているだろう。ハイライアだ」

「……何をしにきた?」

「ここまで言っておいてまだ解らないか。ならば単刀直入にいこう。お前らの持っている地の球を差し出せ」

「何の為に」

「あのケチ野郎が教えてくれるはずもなかったか」


 確かにあいつはほとんど情報をこちらに与えてくれなかった。


「“神”の復活だよ」

「……?」

「古代の神、ハルグドリオンの復活のためだ」


 何処かでその名を聞いたことがある。……【破滅へのいざない】ハルグドリオン……。大昔、この国が隣国と戦争していた時、英雄ディートリッヒが喚び出したとされる悪魔の名だ。戦争に勝ったあと、英雄はその悪魔によって死を与えられ、その息子たちの内の一人が命と引き換えに悪魔を封じたという。


「ハルグドリオンは今も、海底都市にて眠っている。封印が解かれるのを静かに待っている。そいつを解き放つためには、七つの宝玉が必要なのだ。ハイライアはそのうちの一つ、風の球をここで手に入れた」


 ヤツの目的は悪魔を解き放つことか? 何故? 今になってどうしてハルグドリオンを復活させる?


「水の球は海底都市に、火の球は火山に、空の球は塔に、氷の球は雪山に、果ての球は谷底に、そして風の球はこのマイトスヒューゼンに。地の球はお前たちが所持している」

「……宝玉集めか。それはご苦労なことだ。だがな、貴様ごときに地の球を渡すわけにはいかないのでな」

「武力交渉か」

「それ以外に方法がなければ」

「石鳥と戦うこともできないお前たちが、この俺に挑むと?」

「……貴様の目はちゃんと機能しているか? こちらには三人いる。貴様一人で、わたしたちを潰そうなどと考えないことだなっ!」


 先手必勝っ! わたしは槍を思いっきり前方に突き出す。だが手応えがない。気がつくとそいつはいなくなっていた。


「どこを見ている」


 後ろを取られた。いつの間に!? ヤツは例の爆発する矢を飛ばしてくる。右に転がって回避。他の二人も大丈夫だ。


「ラーナ! 弓には弓だ! お前の技術を持ってすれば、あのようなもの、楽勝であろう!?」

「全然ダメです! 速すぎて動きが捉えられません!」

「何だと!?」


 絶えず動き回っているらしく、わたしたちの目には一瞬も止まらない。


「通常ではありえない動きじゃないすか? 何か特殊なものがあるんすよ」

「考えてみればそうかも知れぬ。ラーナ、何か心当たりは!?」

「風の球ですよ! 私たちから地の球を奪うために、風の球をこの人に預けたんです、ハイライアは」


 いやいや反則だろ。動きが見破れないのに勝てるか!


 ヤツは目の前に突然現れて爆裂矢を放った。槍で弾き返す。着弾地点に小さなクレーターができた。

 後ろからテールドルトが突撃してきた。しかしかわされる。ラーナが矢を三本放つが、これも当たらない。


「フン、この程度か。こんなものでは戦っていても面白くない。それに、地の球は今手に入れなくとも良い。次に会うときはもう少し腕を上げることだな!」

「あ、待て! 逃げる気か!」


 男は風のように消えていった。くそぅ、どいつもこいつも消えて逃げやがって、次こそは逃がさずに叩き潰してくれる!


「あ……、あの野郎……っ!」

「きっとまた違う宝玉を探しに行ったんですよ。追いかけましょう!」

「追いかけるって、どこへ向かったのかも解らないのに?」

「あ、そういえばそうでした。ならば私たちも宝玉を集めるとしましょう」

「そうだな。わたしたちが持っていれば悪用されることはない。奪われなければな」

「もしものことがあればまとめて海に捨てちゃいましょう!」

「……海底の悪魔に反応してえらいことになるぞ」


 空が段々と明るくなってきた。もう朝か。小屋を出てから大分経ったのだな。


「とにかく、山を降りましょう」

「……何か忘れている気が」

「気のせいですよ。さあ、小屋に戻りましょう」

「……」


 わたしたちは先ほどのトンネルを抜け、道に沿って安全に峡谷を下っていった。転落とかが無くて本当に良かった。


 小屋の扉をノックせずに開ける。別に必要ないだろう。

 中には誰もいなかった。あの偏屈オヤジはどこへ行ったのかな?


「……お仕事ですかね?」

「わざわざ町に出て店開くようなやつではないと思うのだが」

「そうですねぇ。一体どこへ行かれたのでしょう」


 わたしはオヤジの仕事場から翠力電池を何本か盗み、槍の中の空っぽの電池と取り替えた。余ったものは予備として持っておく。


「……疲れましたね。今日はゆっくり休んで、また明日にでも宝玉探しに行きましょう」

「そうだな。石像魔族には襲われるわ、謎の青年の登場かと思いきや敵が増えるわ、散々だったからな」

「あっしも疲れたっすよー。逃げ回って逃げ回って、そいでもって逃げ回ってたんすから」

「……少しはわたしの苦労も考えてから物を言え」


 そうしてわたしたちは狭い寝床に就いた。

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