1.プロローグ
男女比1:100。それが世界の常識である。元々こんな狂った男女比では無かった。今から100年以上も前の時代には男女比が1:1の時代があったらしい。
だが1900年代後半に現れたウイルスによって男性のほとんどが病に倒れ死にいたり、男性の人口が著しく下がった。このウイルスの恐ろしいところは受精卵にすら感染するところにある。女性には害はないがウイルスは体内に留まり続け子宮内で受精卵ができ性別が男性になった瞬間に感染し受精卵が崩壊する。そのため男性は生まれることがほぼなくなった。男女比率はどんどん女性の方に偏っていったのである。
しかし、世界には稀にこのウイルスに感染しなかった男性やウイルスに耐性を持ち生まれてきた男性が出てきたことにより人口は減少しながらも種の存続は何とか保たれてきたのである。
このままでは人間が絶滅すると焦った国際連合は世界中の科学者を集め、人口を維持するための打開策を模索した。その結果、一度の射精から採取される精子を小分けにし女性に人口受精する技術を確立させた。
この技術により世界の人口は何とか現状維持することができている。
さて、男女比率が下がったことで社会問題も増えることになった話もしなければならない。
まず、男性への強姦問題である。男性が減ったことにより女性の種の本能により性欲が増えてしまった故の問題である。しかしこの問題は男性関係の法の整備や新しく開発されたピルなどの服用によってなくなりはしなかったが全盛期の1割以下に抑えることが可能となった。だがこの問題は新たに深い社会問題を生み出すきっかけを作ってしまった。
それが第二の社会問題である男性草食問題である。減少する男性により増えた誘拐、強姦などの犯罪や女性からの性欲の目線、性別が違うことへの疎外感などにより女性を怖がる、忌避する傾向が年々増えていってしまっている。男性は性欲が年々下がっていき今では献精(16才以上の男性が月に一度、国に精子を提供する行為)しかせずプライベートで性行為をする人は少なくなってしまっている。また、近年ではインターネットや配送業などの発達により家から基本的に出ない男性も増加しており男性と一度も喋らず一生を終える女性も珍しくなくなっている。
このほかにも様々な問題が浮上しているが大きい問題は大まかに分けてこの二つである。
二つ続けてデメリットを挙げたが、少ないながらもメリットも存在する。それは女性の容姿のレベルが上がったことである。男性が少なくなったことにより容姿が優れないものは子孫を残せない可能性が高くなり、それにより容姿が優れた遺伝子が多く存在する世界へと変貌したのである。まあ、それも容姿が優れていないものが取り除かれた影響で優れた容姿の中でも優劣ができてしまったことは皮肉とも言えよう。
ほかにもこの男女比により......
『偏った社会』




