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1st BET 『"天才"賭博師 伝説の剣を引き抜いた直後に顎を打ち抜かれる』

神は存在するか、しないか。きみはどちらに賭ける?


 すでにこの世に生きている以上、この勝負を降りることはできない。君は船に乗り込んでいる。


 賭けないということ自体が、結果的に一つの選択となるからだ。


 どちらかに賭けなくてはいけない。


 賭け金は自分の人生だ。



神は存在するか、しないか。きみはどちらに賭ける?


 さて、いきなりで申し訳ないが、諸君に少々質問をさせていただこう。なに、極めてシンプルな質問じゃ。


『神は存在すると思うか?』


 どうじゃ。簡単じゃろう?


 ここで勘違いしてほしくないのは、『神は存在するか?』という哲学的な問いではないという点じゃ。神の実在の有無を尋ねておるわけではない。

 あくまで、諸君が神の存在を信じているか?という認識に関する質問である。


 さあ、ぜひ諸君の意見を聞かせてほしい。


 YESと答えた者よ。大変結構。

 そのまま、己の信じるままに生を全うするがよい。居るか居ないかは分らんが、其方の世界の神が見ていれば必ず報いてくれるじゃろう。


 NOと答えた者よ。君にはもう一つだけ質問させていただこう。


『それって何の得になるの?』と……


 よく考えてほしい。神がいた場合と、いなかった場合、諸君らはどっちが得するかを。


 もしも、神がいたとしよう。

 YESと答えた者を神は見守り、死後はそれに見合った報酬を払ってくれるじゃろう。

 報酬が天国への切符なのか、あるいはチート能力を持った子供への転生なのかはそれぞれの世界の神様に聞いてほしいがね。

 一方、NOと答えた者には当然なんの報酬も支払われまい。信じる者は救われる。信じぬ者は救われぬ。当然の摂理じゃ。


 次に、神がいなかったとしよう。

 そうなると、当然YESと答えようとNOと答えようと同じく無報酬となろう。報酬を払う者が存在せぬのだから、これも当然じゃな。


 このように場合分けをして考えてみれば一目瞭然であろうが、神を信じた方が絶対にお得なのじゃ。

 お判りいただけたのであれば幸いじゃ。この問い賭けが諸君らの今後に少しでも役に立つことを祈っておる。


 なに?そんな偉そうに語るお前自身はどうなのかって?

 たしかに、もっともな質問じゃ。

 

 その前に、少々自己紹介をさせていただこう。


 儂の名前は《神剣》エクス=ディンガー。 


 諸君からすれば異世界と呼ばれる、この世界『レットール』の創造神によって生み出された、たった一振りの剣じゃ。

 ここまで聞けばもうお分かりじゃろうが、この世界には神は存在する。

 ただし、諸君の信じる神とは違い、少々性格に難があるがの……


 儂の主神は、たいへん気まぐれなお方での。定期的に異世界から『来訪者』を招き入れて()()をなさる。

 どのような戯れをなさるのかについては、残念ながら儂の口から語ることは禁じられておる。

 一つだけ言えることとしては、この世界には我が主神と対を成す『邪神』と呼ばれる存在があり、儂が打たれたのもその邪神を滅ぼすために他ならない、ということじゃ。

 当然ながら、『来訪者』が召喚される()()()()理由も邪神の討伐にあり、『来訪者』もそれだけを主神に言い渡されてこの世界にやってくる。


 召喚されるのは儂の目の前。つまり『来訪者』は異世界に召喚された直後に儂を手にする権利を得る。


 ここまで聞いてしまうと、「なんだ、最初からラスボスを倒す最強の剣が手に入るのならば楽勝じゃないか」と思われることだろうが、儂もそこまで安く見られたくはない。そして、主神もそこまで素直ではない。

 儂を手にするには二つの試練を乗り越えなくてはならん。


 一つ目は『惑いの柄』と呼ばれる試練。

 儂の本来の姿は《不定》、つまり一定の決まった形を持っておらぬ。故に、この世界『レットール』に召喚された者には、初めて目にする儂の姿がさぞ奇妙に映ることであろう。

 色、形、大きさ。全てが変化し続けている儂の中から見事『柄』を探り出し、握りしめること。それが第一の試練『惑いの柄』じゃ。

 たびたび召喚されてくる『来訪者』のほとんどがここで脱落する。間違った部位を握りしめた者は儂の刃の餌食となる。冷静な観察力と、思慮深い洞察力を兼ね備えた者にしか、儂の柄を握ることは叶わぬのじゃ。

 

 そして運よく、あるいは見事に我が柄を手にした者には二つ目の試練が待ち受ける。

 それが『運命の刃』と呼ばれる試練じゃ。一つ目の試験と比べると、要求される能力は大きく異なる。しかし、条件自体は非常に簡単じゃ。

 柄を握り、()()()()()()()()()()勝利。できなければ負け。


 何を言っているかわからないって?

 先ほども説明したように、儂の本質は《不定》、言い換えると何時でも他の何かに変化し続けている。諸君に分かりやすく説明すれば、スロットのリールのようなものじゃ。リールを止めなければ、出目は分からんということ。

 引き抜いたときにどのような形で具現化するかは、完全に運任せ。つまり、二つ目の試練を乗り越えるには相当な強運が求められるということじゃ。


 ちなみに、直前の『来訪者』は元の世界では「ゆーちゅーばー」という職業についておったそうだが、一つ目の試練を数時間にも及ぶ観察によって突破したが、二つ目の試練であえなく失敗。

 儂はスルメの足として具現化し、「ゆーちゅーばー」は手にしていた携帯端末で自らを撮影したまま、周囲にいた魔物に食われてしまった。このように、儂を剣として引き抜ける者はほんの一握りしかおらんというわけじゃ。

 もっとも、引き抜いた後も苦労することには変わりないが、それに対する文句は儂に()()()()()()()()()()()主神に言ってもらうしかあるまい。


 とにかく儂が言いたかったことは、この世界に神はおり、大層気まぐれでいらっしゃるということじゃ。




 そんな主神によって召喚された哀れな『来訪者』がまた一人、儂の目の前に現れつつあった。

 『来訪者』は召喚の光に包まれてこの世界にやってくる。光が収まるにつれて、『来訪者』の姿も顕わとなる。

 果たして、今回はどのような相手なのやら…


 召喚の光が消えかかってきた。どうやら今回は男のようじゃ。

 黒髪黒目の、長身細身。目つきは鋭く、皮肉気な表情。何とも育ちの悪そうなクソガキと言ったところか。

 今度の『来訪者』も、やはり儂を手にすることすらかなわず、その命を散らすのじゃろう。


 召喚に際して、主神より儂に伝えられた情報は二つ。

 一つ目は男の名前。冴木凛さえきりんというらしい。見かけに全く似合っておらん、女のような名前じゃの。

 二つ目は男の生業。ほほう、『賭博師』とは意外じゃのう。


 ここ『レットール』において賭け事は最も神聖な行為として主神により定められておる。したがって、賭け事を生業とする賭博師はいわば神職に等しい。

 己の大事なものを差し出し、勝負に挑み、運命に身を委ね、勝敗を受け入れ、代償を授受する。さしずめ殉教者の境地になければおよそ到達しえぬ境地というやつじゃ。

 しかし、目の前のこの男からはそう言った神聖な気配は微塵も感じられぬ。むしろ低俗で下世話なオーラが立ち込めておるわい。


 男は召喚の光に包まれていたが、すぐに開放され眼を開ける。普通は、事情を理解するのに数十分ほどの時間を要する。無理もなかろう。突如としてこのような見覚えのない場所に飛ばされ、剣を取り邪神を滅ぼせ、などと言われるのだから。

 儂もそこは慣れたもので、懇切丁寧に事情を説明する用意があった。


 儂に主神が与えた能力はそうは多くない。一つはあらゆるものを斬り裂く『乖離』の力、そして使用者との『意思疎通』。この二つだけ。


 その意思疎通によって、儂は『来訪者』と対話することが可能となるわけじゃが、もっとも『来訪者』は「うわっ、剣が喋った!?」と声を上げ、より一層混乱する羽目になるのが常であったが…

 どのみち、この世界に召喚されてからは主神とのコンタクトは簡単には叶わぬ故、儂が説明と説得を買って出るしかないわけじゃ。


 目の前に召喚された男も、眼を開けるやいなや落ち着きなく周囲を見渡し、ゆっくりと事実を受け入れていくのであろう。


 そう思った時じゃった。


 目を開いた男は、目の前に顕現する《神剣》たる儂にこう言い放った。



「てめえ!俺の金返しやがれ!」



《ヒイッ!?》


 血走った眼、物凄い形相でこちらに向かって怒鳴り散らしてきおった。儂も思わず怯むほどの勢いじゃった。

 長いことこうして『来訪者』を迎えてきたが、出会って早々借金の返済を要求されたのは初めての経験だったからの。

 とにかく、血走った眼の男はその怒鳴り声の勢いのまま、おもむろに儂の胸ぐらを掴み上げた。


《…って、あれ?》


 儂は思わず声を漏らしていた。今、自分の身に起こっていることが全く理解できなかったからじゃ。

 あろうことか、男は儂の柄を両手で握り締めておるではないか。儂の記憶が確かならば、これは間違いなく第一の試練『惑いの柄』ぶっちぎりの最短記録じゃ。

 そんなことには全く気付かぬ様子で、男はまるで首を絞めるように両手で儂の柄をグイグイと締め上げてくる。


「聞いてんのか!?全財産をはたいた、一世一代の大勝負の途中でこんなところに呼びつけやがって!俺の払った全財産を返すか、さもなくばさっさと俺を元の場所に返しやがれ!!!」


《ちょっと待て!儂は剣であるからして、柄を締め上げられたところで別に苦しくはないが、ともかく落ち着け!》


「落ち着いてられるか!俺は、この勝負に人生賭けてんだぞ!?早く元に戻せ!!!」


 どうやらこの男、元の世界で何やら大きい勝負事の最中に召喚されてしまったようじゃ。主神も、何とも性格の悪いことをしよる。説明するこちらの身にもなってほしいわ。


《主神から説明を聞かされとらんのか!?元の世界に戻りたくば、儂を振るって邪神を倒すしかないのじゃ!》


「じゃあ、その邪神とやらを今すぐここに連れてこい!さっさと終わらせて元の世界に返してもらう」


《それができたら苦労はせんわい!》 


「そんじゃあ、どうしろってんだ!?」


《本当に何も聞かされとらんのか?《神剣》たる儂を手に取り、邪神の正体を暴き、屠ることがお主の使命じゃ。使命を果たせば、元の世界に帰ることも叶うじゃろう》


「……」


 儂が一息に説明を終えると、男は黙って目をつぶり、静かに深呼吸を繰り返した。どうやら冷静になろうと努めておるようじゃ。

 たっぷり1分近く深呼吸を終えると、目を開けて改めて儂に目を向けた。そして、おもむろにこう言い放った。


「うわっ、剣が喋った!?」


《順番が滅茶苦茶じゃ!今更そこに驚くな!!》


「いや、普通驚くだろ。お前、いったい何者なんだよ?」


 ようやく自己紹介する機会が回ってきたようじゃ。今まで幾度となく繰り返してきたように、簡潔に自らの務めと役割を説明することにしよう。


《儂の名は神剣エクス=ディンガー。この世界『レットール』の創造神によって生み出された、たった一振りの剣じゃ。儂の能力は…》


「ああ、そういう勿体ぶった言い回しはいいから。要件だけを簡単に教えてくれ。俺も暇じゃねえんだ」


《物事には順序と形式というものがあるのが分からんのか!?》


「いいから、さっさと説明してくれって」


 ここまで初対面の『来訪者』に神経を逆撫でさせられたのは初めての経験じゃった。しかし、我が主となるかもしれぬ相手に対して可能な限り正確な情報を提供することは、儂に課せられた使命であった。

 先ほどの男同様に、しばし時間をかけて心を落ち着けることにしよう。


「おい!話聞いてたのか!?さっさと説明しろって言っただろうが。寝ぼけてんじゃねえぞ!?」


《お主だって、さっきは同じように深呼吸しとったろうが!?》


 なんと我儘な男じゃろうか。最早呆れを通り越して感心するほどじゃ。やむを得ず、無理やり自己紹介を続けることにした。…なるべく簡単に。


《儂の能力は『乖離』。お主が認識できるものであれば、森羅万象いかなるものでも斬り裂ける。ただし…》


 続く自己紹介は、またも強制的に中断させられた。今度は男の身勝手な言い分ではなく、もっと別の要因であった。


「なんだなんだ!?」


 男が慌てた様子で周囲を見渡す。儂の自己紹介を遮ったのは、遥か遠くから響く獣の咆哮であった。

 遥か遠く、とは言ったものの、その叫びは聞く者すべてを震え上がらせるほどのおぞましさと、強烈な振動を周囲に叩きつけてきおる。

 神剣たる儂には全くの無害であるが、生身の人間にはさぞ恐ろしく聞こえたことじゃろう。この声から察するに、随分と珍しい奴が現れたもんじゃ。

 声のした方を向き、咆哮の主を認めると、男は驚愕の声を上げた。


「おい…あれは、ドラゴンじゃねえのか!?」


 男の言うとおり、遥か上空からこちらめがけて飛翔してくるのは、まぎれもなくドラゴンじゃった。

 漆黒の鱗に、巨大な翼。彫刻のように鋭い爪。竜族の中でも最も狂暴とされるブラックドラゴン。こちらのエリアまで飛翔してくることはほとんどない、ある意味希少種と言ってもよかろう。

 どうやら何かが後頭部にへばりついておるようで、煩わしげに頭を振り回しながらあちこちを飛び回っておる。別にこちらを狙っている様子もなく、ひたすらに後頭部の何かを振り落とそうとしてここまで飛んできた様子じゃった。


 それでもドラゴンは徐々にこちらに近づいており、次第に後頭部にへばりついておる物の正体もわかってきた。どうやら人が乗っておるようじゃ。

 おそらく、もう一人の『来訪者』じゃろう。

 いったいどういった経緯であんな場所にしがみつく羽目になったのかはわからんが、もう一人の『来訪者』もまた、ドラゴンの咆哮に紛れて何やら叫んでおった。


 それはもう、いたってシンプルな要求じゃった。


「助けてええええええええええ!」


 声から察するに、若い女性じゃろう。ドラゴンの後頭部に必死にしがみつきながら、何とか振り落とされまいと堪えておった。

 しかし男は、女性の助けを呼ぶ声にも無反応で、ただ呆然とドラゴンの飛ぶ姿を眺めておるだけじゃった。


《おい、助けんでよいのか?》


「え、何で助けなくちゃいけないんだ?」


《何でって…普通そうするじゃろ…》


「普通って言ったって、ドラゴンの後頭部に乗っかってる人間を助けるのが普通だってのか?少なくとも俺が元居た世界では、そんなことした奴がいるなんて聞いたことないね」


《いや、そりゃあそうじゃろうが…なんというか、道徳とか、そういうのはないのか?お主には》


「俺だって人助けはするぜ?でも、あれは規格外だろ。そもそも、道徳とかモラルとか、そんなもん守って何の得になるんだよ?」


《何の得にって…確かにさっき儂もそんなこと言ったけど…》

 

 儂は思わず絶句してしまった。この男、どうやら本気でそう思っているようじゃ。


《さっきの儂の説明聞いてなかった?儂ならどんなものでも斬り裂けるって言ったじゃろ?》


「本当に何でも斬り裂けるのか?」


《お主が認識できるものであれば、という条件付きじゃがな。逆に言ってしまえば、お主が認識さえできれば、例えそれが神であっても斬り裂ける》


「本当に本当か?」


《疑うなら試してみるがいい。もっとも、お主が儂を無事に引き抜ければの話じゃがな》


 柄に手を賭けたまま男は瞬考する。その間にも、ドラゴンはふらふらとこちらに近づいてきていた。


「いいや、やっぱりやめとく。お前の説明、何となく詐欺っぽいんだよな。俺の第六感がそう言ってる」


《お主というやつは…確かにまだ説明しとらんことはあったが…》


「ちょっと、無視しないでええええええ!」


《あの悲鳴を聞いても、お主は何とも思わんのか?》


「そりゃあ、可哀そうだとは思うよ?でも、可哀そうな奴なんて世の中にいくらでもいるだろ。いちいち助けてたらキリがねえよ」


《…》


 もはや、儂は言葉を尽くしてしまった。この男には、何を言っても無駄なのかもしれん。

 儂が今回の『来訪者』を諦めようとした時じゃった。ついにドラゴンは儂らの目前まで迫り、男は何気なくドラゴンの後頭部に目をやる。

 もう一人の『来訪者』は、金髪の小柄な女性であった。何とも奇麗な青い瞳の、可憐という言葉がよく似合う容姿。剣の身である儂でも、その美しさは理解できた。

 その時、男ともう一人の『来訪者』の視線が交差したのがわかった。


 その次の瞬間。



 儂は、またしても自分の身に何が起こったのかを理解できなかった。



《…え?》


 儂は事態を理解できないまま、茫然と声を上げることしかできなかった。


「…え?」


 それは、もう一人の『来訪者』も同じようで、儂と同じように意味のない呟きを漏らすだけであった。


 儂が正気に返ると、男が左右の手に何かを手にしていることに気づいた。


 左手に金髪の小柄な女性。優しく丁寧に、しかし軽々と抱きかかえておった。

 右手に()()()。完全な剣の姿として顕現した、神剣エクス=ディンガーであった。


 次に、はるか後方に真っ二つにされたドラゴンの亡骸。

 どうやら、男は瞬きほどの間に儂を抜き取り、剣としての姿を確定させ、ドラゴンを斬り裂き、女性を抱きとめたようであった。

 なんという早業であろうか。そして、なんという強運か。第二の試練『運命の刃』を突破した人間は、実は2桁もおらんかったのだから。


 自分がどれだけの難関を突破したのかを自覚する様子もなく、男は今まで見せたことのないやさしげな表情で女性に話しかける。


「お嬢さん、危ないところでしたね。私が居なかったらどうなっていたことか…お礼は、あなたの情熱的なキスで構いませんよ…?」


 とってつけたような気障なセリフ。本人は様になっとるつもりかもしれんが、まったくもって気味が悪い。

 ああ、そうか…こいつはそういう男なのじゃな…

 儂は新たな主となったこの男の、おおよそすべてを把握できた気がした。


 そして、儂が下した結論を、儂の代わりにもう一人の『来訪者』が叫んでくれた。


「さっきのあんたの声は全部聞こえてたのよ!しかも、どさくさに紛れて胸を触らないで!このどスケベ最低男!!」


 見事なアッパーカットが炸裂した。


 娘よ…グッジョブ!!


 とまあ、これが、長い付き合いになる儂たちの、最初の出会いとなるのであった。






もっと面白い話を書くため、ご協力をお願いします

率直な印象を星の数で教えていただければ幸いです


つまらなければ、遠慮なく星1つつけてやってください


感想も、「ここが分かりにくい!」「科学には興味ない!」など厳しい意見をお待ちしています

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