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第7話:スパダリ先輩と年越し
「あと10分だね、ダーリン」
大晦日、時刻は23時50分。
世は新年を目前に、お祭り状態です。
「そうですね、もう2026年…早いですね」
「今年は素晴らしい年だった、キミもだろう」
今年、何かありましたっけ。
うーん…?
「同居を始めただろう!?」
そういえば、そうでしたね。
でも良い思い出より、悪い思い出の方が多い気がします。
先輩が咳払いをしてから、私の肩を掴んできました。
「さあ、もう年越しだ」
なぜ肩を掴んできたのでしょうか…?
「先輩、顔が近いです。離れてください」
「それはできないな、”年越しキス”をしようじゃないか」
年越しキス…なんですかそれ…
先輩は力が強いので離れられません。
「10…9…8…」
先輩がカウントダウンを始めます。
こうなったら年を越す瞬間に頭突きをかますしか…
でも、別にそこまで嫌でもないし…
3、2、1
テレビから除夜の鐘が鳴ると同時、そのまま…
先輩は肩から手を離して、そっと離れました。
「冗談だ、ドキドキしたかい?」
「…してないです」
「ふふ、あけましておめでとう、ダーリン」




