第4話:スパダリ先輩は遊びたいです①
気温は5℃を下回って、こたつが恋人になる季節がやってきました。
誰もが布団から出られず、蓑虫になってしまうこの時期、私たちはというと…
「ダーリン、起きたかい?」
冬休みというのに、こんなに寒いというのに、先輩は当たり前のように布団から出て着替えすら終えていました。
「さっきから起きてますよ、でも布団からは出たくありません」
「そうか、でも聖奈はキミと遊びに行きたいんだ」
先輩、家では自分のことを下の名前で呼びます。
ギャップ萌えってやつですね…
「キミが布団から出ないというなら、こうしよう…」
先輩が私の布団を、ちゃぶ台返しかのように吹き飛ばしました…
「なんて非道なことを…!」
「どうだい?出てみたら思ったより寒くないだろう?」
「死ぬほど寒いです、私は先輩と違って馬鹿じゃないので風邪ひくんですよ」
「ほう、定期テスト全科目1位の聖奈に馬鹿というのか」
…言い返せない…
「…先輩、遊ぶって具体的に何するんですか」
先輩はこういう時、意外と風情あるものを選んできます。
例えば、夏休みに肝試しとか。(怖がってたのは先輩だけだけど)
「せっかくのこんな日だ」
こんな日…何か特別なことありましたっけ。
「“雪遊び“をしよう!」
私はそれを聞いて、初めて窓を見ました。
なんとなんと、電車が止まりそうなくらいの雪が積もっています…
「もう…風邪ひいたら先輩のせいですからね…」
先輩がまるでおもちゃをチラつかせた子犬のような反応をするので…仕方なくですよ。
そして、私は震える足でタンスから防寒着を取り出すのでした。
「先輩、出ていってください…」
「1人で着替えられるかい?」
ああ、絶対あとで雪玉ぶつけよう…




