第19話:陰キャ後輩の奮起
「それでさ〜、彼氏がほんとやばくって!」
久しぶりの学校、眠気を我慢しながら、ひまりちゃんの恋愛話を永遠と聞いていました。
タッタッタ…
何者かが私たちに近寄ってきます。
「篠原さん、花車さん、おはようございます」
美しい茶髪を伸ばした大人の女性が、私たちの前に立ちました。
私たちの担任、橘花椿(たちばなつばき」先生です。
「椿先生おっはよ〜!」
「先生おはようございます」
「元気そうでなにより、高一もあと2ヶ月、今日からまた頑張りましょうね」
2ヶ月後…先輩は卒業の時ですね。
寂しくはないですけど、なんか、嫌です。
先生が、何かを思い出したかのように口を開きます。
「あ、そういえば花車さん、これどうかしら」
先生は、あるポスターを広げました。
“卒業式実行委員“
「え〜、めんどくさいからや……」
「私やりたいです」
私は、いつの間にか声を挙げていました。
「あら、篠原さんがやってくれるの?」
ひまりちゃんが、何かを察したような目をします。
「じゃあ私もやります!」
ちょっとした…恩返しのつもりです。
せっかくの卒業式、先輩が号泣するくらいの思い出にしてやります。
「じゃあまた呼ぶわね、ありがとう」
先生が去っていったのと同時、ひまりちゃんが肩にのしかかってきました。
「かなめさっすが〜!」
「重いです。ひまりちゃん、一緒に先輩泣かせますよ」
「ラジャーッ!」
あと2ヶ月、待っていてくださいね、
先輩。




