第16話:スパダリ先輩と温泉
「着きましたね、伊豆」
豊かな自然に、賑やかな街並み。
私たちはすっかりその趣に魅了されていました。
「まずはどこへ行こうか?」
伊豆は伊勢海老とかわさびとかが有名ですよね。
でもやっぱり伊豆といえば…
「温泉、ですかね」
「温泉か、確かに魅力的だね」
そしてやってきたのは、街はずれの古き良き小さな温泉施設でした。
おばあちゃんとその娘が運営していて、レトロな感じがたまりません。
そして脱衣所に入ったのですが…
私、今から先輩とお風呂に入るんですよね…当たり前ですけど。
恋人といえど、ラインは引いてきたので、なんか、恥ずかしいというか…
「顔を赤らめて、どうしたのだい?」
「い、いえなんでもないです…」
なんで温泉って提案したんだろう…
中々脱がない私をみかねて、先輩が近寄ってきました。
そしてなんと、片手で私の服を捲し上げてきました。
温泉に入るわけなので、拒まずに脱がされます。
「よし、では…」
え…このまま…
先輩が手を伸ばします。
目を閉じていたのですが、何の感覚もありません。
ゆっくりと目を開けます。
「はい」
先輩は、純白のタオルを渡してくれました。
「あ、ありがとうございます…」
ちょっと期待?した自分が恥ずかしいです。
「…でも先輩いいんですか?」
「なにがだい?」
「先輩なら喜んでガン見してくるかと」
「そんな蛮族だと思っているのかい!?」
先輩のおかげで、緊張がほぐれてきました。
本当、こういう時だけはスパダリですよね…
「……まぁ、本当は見たいが理性を保てるかわからないからね…」
「え?」
「何でもないさ」




