第12話:スパダリ先輩とラーメン
「今日も寒いですね、先輩」
ところどころ、雪にも覆われ、肌が痛くなるほどの極寒です。
「そうだね、手でも繋ごうか?」
「嫌です」
せっかくの冬休み、しかも先輩にとっては、高校生活最後の冬休みです。
なので思い出作りとして、2人で出かけています。
「そろそろお腹が空いてきましたね、どこか行きますか?」
「キミのおすすめでいいよ」
おすすめ…寒いので温かいのが良いですね。
「じゃあ、ラーメンどうですか?そこにお店あるので」
「ラーメンか、良いアイデアだね」
店内に入って、食券機で食券を買おうとします。
すると、先輩が興味津々で話しかけてきました。
「これは一体なんなんだ!?」
「食券機ですよ、もしかして知らないんですか…」
たしかに先輩の行きそうなお高い店に、食券機があるイメージはないですけど。
「ふむ、ここで好きなのを選ぶのだな」
「私は醤油で」
「じゃあ聖奈もそれで」
食券を買い、注文をすると、5分程度でラーメンがやってきました。
「美味しそうだね」
チャーシュー、味玉、メンマ、定番食材が王道ながらも輝いています。
「「いただきます」」
パクッ
「ふむ、想像以上に美味しい」
「先輩、ラーメンは音を立てて啜るんです」
それが日本の古き良き伝統です、多分。
ズズズズ
先輩の言う通り、すごく美味しいです。
「なるほど…こうかい?」
すっすっす
先輩、育ちの良さが出ています。
あと頑張って啜ってる姿が異様にモノになりますね。
文字の練習してる幼稚園児のような、あどけなさを感じます。
食べ終わり、店から出ると、ラーメンの温かさと外の寒さに悶絶しました。
「実に絶品だった、またキミと来たいね」
満足してもらえたようで、なによりです。
「さて、腹ごしらえも終えたので、次はどこに行きますか?」
先輩が顎に指をつけて、思考します。
そして、上品な笑みを浮かべて口を開きました。
「海にでよう!」
……
「はい?」




