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使い潰された勇者は二度目、いや、三度目の人生を自由に謳歌したいようです  作者: あかむらさき
東のはての賢者様編

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東の果て編 その1 人目もないし・・・いいよね?

「んー、何用と聞かれても困るんだけどさ。何となく東の端っこまで来てみたんだけど思ったよりも何もなかった上に感動もしなかったから帰ろうと思うんだけどそろそろ夜だし野宿もしたくないし宿でもあるかなと思ったんだけどそもそも何もない町?村?荒れ地?に宿なんてあるはずもないので目に入った一番大きい建物目指したきたらただの廃屋だったからどうしようか考えてたらいきなり幼女に絡まれた」

「早口過ぎて何言ってるのかわからないわよ!て言うか荒れ地ではなくちゃんとした村よ!そして廃屋ではなく准男爵邸だって言ってるでしょうが!それに私は幼女ではなく美少女、それもおそらくあなたよりは年上よ!!」


 そこそこちゃんと聞き取れてんじゃねぇかよ・・・。

 もちろん宿は当然の様に無いらしく、むしろここ(壊れた体育館改め准男爵邸)以外によそ者が泊まれるような広さの家屋もないらいしいのでこちらで泊めてもらえることに。

 あ、もちろんここに幼女一人で住んでいる・・・って訳でもなくお付きのメイドさん(ドーリスさん、アリかナシかで聞かれればアリ)と二人暮らしのようだ。


 いや、それでも十分におかしいんだけどね?いくら最果ての領地って言っても使用人が少なすぎるだろ。

 てかメイドさん、むっちゃこっち睨んでるんだけど?あれか、お嬢様との二人暮らしの邪魔をするなとかそう言う百合百合しい感じの話かな?

 宜しければ詳しいお話またはプレイの見学などさせていただければ幸いであります!


 まぁ一晩泊まるだけだしいいやと屋敷の中に入ってみると


「うん、外から見るよりも小汚ねぇな。むしろこれ外で寝るより危なくないか?あそこらへんの柱とか腐ってきてるだろ?」

「・・・何よ・・・そこまで言わなくてもいいじゃない・・・こんな何もない領地でお父様も必死に頑張ってたけど領民が食べていくだけでもやっとだったのよ・・・」

「主よ、我今日は肉が良いぞ。ほら、あの鶏の甘辛い味のするやつ」

「ああ、照り焼きな。じゃあ台所借りて作るか」

「あんたたち人の話はちゃんと聞きなさいよ!!」


 だってそんな幼女の不幸話とか聞きたくないんだもん。何だかんだで俺はそう言うのにだけは弱いんだよ!!

 少年?あ、それは自分でどうにかしろ。男なら甘えんな。


「まぁまぁ、宿泊代の代わりといっちゃなんだけど二人の分もちゃんと用意するから」

「・・・鶏のお肉?ほんとに?食べてもいいの?」

「おう、おかわりもいいぞ!」


 こういう欠食児童見てると少し前の俺とシーナちゃんを思い出すなぁ・・・。心がキュッとなるから止めて欲しい。

 そろそろ結構いい時間なので早速台所までメイドさんに案内してもらう。うん、薄暗いと言うか暗い。蛍の光窓の雪レベル。

 そして何もない。いや、食材もだけど調味料も。塩がちみっとあるくらい。


 まずは明かり・・・面倒くさいし光の魔水晶そのまま使ったランプでいいか。そして食堂でも使ってた水道の魔道具と火の魔水晶コンロ。

 ・・・てかシンクっぽいのもあんまりパッとしないってかなんかこう・・・うん、小汚い。それ言い出したら屋敷本体からどうにかしないといけないっていう話なんだけどね?

 泊まる部屋もなぁ、寝てる間に虫とか・・・悍ましい。


「えっとメイドさん、つかぬことをお伺いしますがこのお屋敷って何か思い入れがあってこんな感じなんです?建て替えたくない想い出がいっぱいだとか何かしらが封印されていて建て替えられないとか」

「いえ、そのようなものは一切ございません、金銭的な問題だけですよ?」

「お、おう、そうなんだ・・・。じゃあ建て直してもいいです?物凄く失礼な話で申し訳ないんですけどちょっとこの厨で調理をするのに抵抗が・・・」

「お気遣いなく、私も常々思っておりますので。いえ、しかし建て替えるなどと言いましてもこのお屋敷には銅貨一枚の余裕もありませんし建て替えている間住むお屋敷もございませんので。・・・あなた、やはり詐欺師か何かですのね?でも残念ながら本当にこのお屋敷、いえ、このヴィーゼン全体で見てもお金になるような物は何もありませんわよ?」


 ああ、なるほど。


 初対面から厳しい目を向けてきてたのは

『いきなり現れた見ず知らずの馴れ馴れしいよそ者』

 つまり山師とか詐欺師とかペテン師とか女たらしとかそう言うのだと思われてたのか!うん、まぁ普通はそう思うのが当然だよな。あの幼女が少々世間知らずで人懐っこいだけで。


「ふふっ、そんなに警戒しなくとも大丈夫ですよ?これでも少し前までは大貴族様お抱えの・・・なんだろう?まぁそんな感じのヤツでしたので」

「怪しさがさらに倍になりましたが?」

「うん、確かにそうだよね。まぁいいや、お代は見てのお帰りで結構、あなたの思う適正な額でかまわないですよ」


 消防署の方から来ました!消火器は置いてますか?みたいな話だもんね。


 てなわけでとりあえず全員で表に出る。ごはんごはんと騒ぐ幼女二人と不信顔のメイドさんを少し離れた場所に移動させて。

 屋敷回収・・・からの整地・・・あ、畑に被害が出ないようにそこそこ手前で・・・。そして


「設計、屋敷・・・ああ、建築スキルがいるんだ、建設スキルもあるけどどう違うんだこれ?両方取っとけばいいかな。再度『設計、屋敷』・・・いや、細かい間取りとか口で説明できんわ!そうだな記憶にあるのは俺の元実家と教会と個人と公爵邸と侯爵邸・・・あ、回収した屋敷の図面って出せる?『出せます』なら原型はそれでいいよね。てかデカイな、准男爵邸の広さじゃないよなこれ、地方領主ってこんなもんなの?まぁいいや、改良が必要なのは風呂とトイレと、あ、いっそ木造から煉瓦建てにしちゃうか?鉄筋は在庫的に無理だな補強は木材で、この辺に鉄鉱石の鉱脈でもあればありがたくいただくんだけどなぁ。窓は板の窓から透明な強化ガラスに交換してっと・・・」


 屋敷の改造、むっちゃ楽しい!!完全に家を建てるゲーム感覚。


「前の家で使いにくかった部分とかある?」

「・・・」

「いや、幼女?聞いてるか?」

「・・・はうっ!?お、おうち!!おうちがいきなり消えた!?!?」

「だから今建て直してるんだよ。それで、どこか直して欲しいところとかある?」

「わ、わからないわ!!それよりも消えたの!!お、おうちが消えちゃったのよっ!?!?」


 パニック状態でイマイチ役に立たに幼女。

 まぁ最悪駄目ならもう一度回収して作り直せばいいか。


「設置場所は元の場所でいいよな?いでよ新しいお家!!」


 何も無かった場所にいきなり光の線が屋敷の形に走り出したかと思うとあっという間に丈夫そうな煉瓦でできた屋敷が現れる。

 色は煉瓦のエンジとグレイを使い分けネオ・バロック様式の外観、屋根は瓦葺きにしたので何となくほのかに大正ロマンスを感じさせる建物だ。うん、いい仕事した。


「あ、もともとお屋敷の中にあった荷物はとりあえず預かってるから出す場所だけ指示してくれたらそこに出すよ」


「ドーリス・・・お家が・・・新しくなったわ」

「そ、そうですね・・・お屋敷が・・・建て代わりましたね、それも一瞬で」


「お主もう最近はやりたい放題じゃな。さすがの我もこんな魔法見たことも聞いたこともないぞ?」

「ふっ、そんなに褒めるな」

「褒めとらんわ」


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