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使い潰された勇者は二度目、いや、三度目の人生を自由に謳歌したいようです  作者: あかむらさき
東への旅編

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東への旅編 その15 初めての『みんなでやりなおし』

(他人の)借金の返済も終わったので一旦『閑古鳥が鳴く飯屋』こと姉妹の食堂に戻る。

 あ、もちろん帰り道に野菜やらソーセージやらいろんな食材を買い集めながらな。あ、むっちゃ大事な卵も大量に・・・くっ、高いな卵。

 てか姉妹、姉の方は『リアーニャ』妹の方は『リアーティ』と言うらしいが特に名前で呼ぶ予定も無いので気にしない。


「ただいまー・・・でいいのか?100%赤の他人の家なんだけど」

「遅いのだ!!我空腹で死にそうなのだ!!」

「いや、お前何百年も石の中で飲まず食わずで平気だったじゃん」

「うちは家、よそは他所って言うじゃろ?」


 うん、言いたいことは分かるけど使い方は間違ってるわそれ。


「あ、あの・・・どうだったでしょうか・・・?」

「ん?ああ、とりあえず借りてた分は『俺が立替えといた』」

「そうですか・・・あ、今から・・・します?」

「何の話をしてるんだお前は」


 どうして『立替える』イコール『身体で返せと迫られる』みたいになってんだよ・・・。もちろん興味が無い訳ではないがな!!

 分かってるとは思うけど『払っておいた』ではなく『立替えた』と言ったのは美人姉妹の身体が目的な訳ではなくこの姉の性格を鑑みての事である。


 だってほら、妹とかヤ○ザのおっさん・・・改め幼馴染の商会長の話聞いてるとちょっとほら・・・な?見た目はいいのに性格がアレすぎるから。

 内向的な雰囲気のくせにそこそこ図々しく、尚且魚を普通に焼くことも出来ないのに儲かりそうだからとふぐ料理を練習すると言う傍迷惑な前向きさ。

 どう考えても『関わっちゃ駄目』なタイプの人間なんだよなぁ。妹の方は普通って言えば普通なのがまだ救いだな。


 てことで少し考えもあるので


「ミヅキ、昨日に続いて今日も揚げ物だけど構わないか?今日はウインナーもあるぞ?」

「どんと来いなのだ!肉多めで!!」


 いや、肉はそんなに使えないんだ、だってお客さん用だから。


「よし、姉、今から魚の捌き方その他もろもろ教えるから付いてこい」

「えっと・・・二階に?」


 魚捌くっつってんだろうが!!

 てなわけで魚を捌く、開く、下ろす!!

『いや、そいつ(姉)魚下ろすとか出来ないじゃん?』

 って?ふふっ、そのへんはほら、アレがあるじゃないですか?

 そう、もちろん『みんなでやりなおし』。実験も兼ねて姉で試してみた。


 相手に接触しないといけないらしいから「ちょっと手を出してもらっていい?」って言ったら「・・・ここでするの?」とか聞かれたけど今は時間がないので「今から料理が上達する魔法を掛ける!」とか適当なこと言ってとりあえずスルー。

 てか何だその使い道がピンポイント過ぎる魔法。


 ・・・何ヶ月もフグ捌く練習してたんだよね?なのに料理スキルにほとんど経験値が入ってないのは何故?

 代わりに錬金スキルがランク1になってるけど・・・マジで何を作ってたんだろうかこの人は・・・。


 てか俺の経験値の貸し出しとか出来ないのかな?『可能です』出来るんだ!?!?

 えっ、なにそれすごい・・・。いや、そうでもないか?だって貸し出しても俺には特にメリット無いもんな。

 いきなり上げすぎてもおかしなことになりそうなので姉の『料理スキルをランク3』に『4しか無かった器用さを10』に上げておく。


「じゃあ最初は俺がやるからしっかり見ててね?」

「えっと、はい・・・でも・・・」

「大丈夫、魔法掛けてあるから」


 と、またまた適当な事を言ってごまかしつつも見学させる。

 だって数値とスキルランクだけならこの街のどの料理人よりも高いはずなので見てれば理解出来る・・・はず。

 一通り見せた後はもちろん姉が包丁を握り実践である。


「う、うそ・・・!?出来る・・・お魚を・・・解剖出来る・・・」

「解剖じゃなく解体ね?なんかあんまり違わない気もするけど。実験感覚で料理するの止めようね?」


 てなわけでお魚の下ごしらえは姉に任せて俺は野菜とウインナーの下ごしらえ、それと揚げる役もだな。

 ちなみに揚げ物の匂いが外に広がるように風魔法での調整も忘れない。

 あ、先にメニューの看板何枚か作っておかないと・・・『王都名物・クシカツテイショク パン付き大銅貨3枚 キンッキンに冷やしたエール 大銅貨1枚』っと。


 Q:大銅貨三枚っていくらくらい?

 A:感覚では1000円から1500円くらい。店に入って食べるお昼ごはんとしては通常の1.5倍から2倍の金額だな。


「おう、ミヅキ、そして座ってるだけの妹もお待たせ。今日のメニューは『串カツ盛り合わせ(串なし)』だぞ」

「本当に待ったのだ」

「私に対するあたりがキツイです!」


 食ってるついでにソースのかかった揚げ物の匂いを近隣に満遍なく広げていく。

 そして食べ終わる頃には


「あの・・・私のごはんは・・・?」

「あっ」

「忘れてましたね?・・・いえ・・・いいんですよ?・・・どうせ私なんて何の役にもたたないですし・・・」

「悪い悪い、ほら、コーラも出してやるから」


「私もコーラ欲しいです!」

「えっ?座ってただけなのに?」

「ううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・」

「冗談だから!ほら!」


 妹はあまりいぢると泣いてしまうから注意だな・・・。

 姉が食べ始めてから5分ほど経った頃


「お、ここか!なんかすげぇいい匂いがするんだけど何屋なんだ?」

「らぁぁぁあぁぁっしゃぁぁぁぁっせーーーー」

「何じゃそれは?」

「『よく来たな』の上位系?」


 ちなみに最上位系は『ウェーイ』らしい。

 てなわけで新生姉妹食堂(響きが完全に夜のお店だなこれ)の第一号のお客である。

 むしろそっち路線なら大盛況間違いなしだと思われる。


「ふっ、あんたたちは運がいい!この店はなんと王都でも大貴族様しか食べられないと言われている『カツ』が食べられる店だよ!油を大量に調理に使うからお値段は少しだけ高いけど値段以上の味は保証するよ!!」

「えらい威勢のいい子供だな!てか確かにちょっと高いがこの匂いは間違いなく旨いやつのはずだ!よし、迷宮から怪我なく戻ってきた祝だ!四人分たのまぁ!」

「ヨロコンデー!!定食四丁!!」


 と、奥に声をかけてから調理場に向かう。


「奥に誰か居るんじゃなくてお前が行くのかよ!!」

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