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使い潰された勇者は二度目、いや、三度目の人生を自由に謳歌したいようです  作者: あかむらさき
東への旅編

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東への旅編 その12 『ハリスのグルメの・・・season2』

 ここは東の港町エルドベーレ・・・の中心くらいにある飯屋。うん、まだ居るんだ。

 特に興味もないダークエルフ(っぽい髪色と肌色をした人間の)姉妹の苦労話を聞かされている俺とミヅキ。

 てか長いよ話。腹減ったよ・・・。


「とりあえず何か食わせろ」

「あ、じゃあ私が」

「いや、姉は何もするな。むしろ自分で作るわ」

「お、我久々にアゲモノが食べたいのだ!」

「お、おう、まぁいいけどさ」


 てなわけで食堂の台所に入っていく。特に散らかった様子もなく普通に小綺麗にしてる台所。


「片付けはちゃんと出来るんだな?」

「すいません・・・料理が出来なくてすいません・・・」


 さすがに公爵家に比べれば圧倒的に食材も調味料も調理器具も足りないものだらけだが食材の魚だけは豊富だ。

 ・・・まぁ俺、魚好きじゃないんだけどね?

 ダーク妹がオススメしてくるだけあってサバもアジも朝取れのピチピチだな。死んでるけど。

 あ、揚げ物するには玉子とパン粉がねぇな。ダーク妹、大至急買ってこい。代金は俺が出すから。


 てことで蛇のリクエストにお答えして本日の昼ごはんは『サバフライ&アジフライ』である。


「チャラチヤッチャッチャッチャッチャ♪エルベドーレー三分どころで終わるはずのないクッキングー・・・ほら、拍手だ拍手」


 ノリの良いミヅキは「おー」などと言いながらパチパチ手を叩くが残りの二人は何のことか理解できないので挙動不審になりながらも一応まばらな拍手をする。

 まぁ両方そんなに難しい料理じゃない。なぜなら俺の料理スキルはランク10だから!

 ・・・うん、さすがに手抜き過ぎる。てかダーク姉の方がむっちゃ後ろから覗き込んでる。

 とりあえず揚げ物をするにはここにある薪の竈では火力が安定しないので


「まずは食材の下準備!・・・の前に調理器具を用意します。はい、こちらが最新式の魔導コンロと揚げ物用の鍋、さらに植物油となりますー」

「おー」パチパチパチ


「圧倒的に他のものも足りないのでついでにアルミ・・・はなかったので強化ガラス製のバットとボウル、さらに泡立て器や菜箸も用意しますー」

「わー」パチパチパチ


「てか水・・・あ、この瓶使ってるんだ?うーん・・・あんまり衛生的な感じがしないなぁ・・・いや、そもそも土間だしなぁ」

「すいません・・・貧乏な食堂ですいません・・・」

「ちょっと待ってねー・・・魔導板起動・・・設計・・・・・・・・・よし、こちら水を出す魔道具になりますー」


 ・・・どうやら蛇はもう飽きたらしい。

 てなわけで一人寂しく静かにお料理。

 サバは三枚に下ろして半身を三等分・・・いや、少し大きいし四等分でいいか。

 アジは背開きにして腹の骨も削いで・・・てか小骨取るのめんどくせぇな・・・。


 後はバッター液(玉子溶いて小麦粉混ぜたアレ)をくぐらせたらパン粉をまぶして油にどぼんと


「揚げていきますー・・・・・・・・・。そしてお皿に盛り付ければ『むっちゃ寂しいミックスフライ定食』の完成です!」

「おー」パチパチパチ

「・・・すごい」

「・・・何・・・あれ・・・お料理?・・・魔法みたい・・・」


 てなわけでやっとのことミヅキとごはん。これは遅めの朝飯なのか早めの晩飯なのか。

 ちなみにかけるのは公爵家に居る時に作り置きしてある『串カツソース風ウスターソース』・・・長いから串カツソースでいいか、と細かく刻んだゆで卵にマヨネーズを混ぜただけの『なんちゃってタルタルソース』である。


「ではいただき・・・むっちゃ見られてる・・・」

「我のはやらないからな!あと酒が欲しいのだ」


 昼間から飲むんだ?いや、ちょっとやそっと飲んでも酔わないのは知ってるけどさ。

 うん、やっぱり揚げ物はいい・・・。


「ねぇ、一口ちょうだい?」

「お前はサバの焼いたのでも食ってろ」


 あまりにもマジマジと見つめられるので仕方なく(蛇が)サバを一切れ差し出したので俺も仕方なくアジフライを一枚皿に移してダーク姉妹に差し出す。

 案外こう言うところは優しい蛇なのだ。感謝しろよ?俺だけなら普通に無視して食ってたぞ?そこそこの人でなしである。


「んー、魚もいいがやっぱり肉じゃの。まぁこのタルタロス?って言うのはイケるがな」

「そんな奈落の底みたいなソース嫌過ぎるだろ・・・でも肉がいいってのはその通りだな。てか野菜は持ってるんだから串カツにすればよかったな。いや、肉類はないから野菜カツ?カツ要素皆無だなそれ」

「我、それも食べたい!野菜カツ!」

「おう、ちょっと待ってろ、揚げ物に合いそうなのは・・・ナスっぽいのとじゃがいもっぽいのしかねぇな。アスパラと玉ねぎが欲しかった」


「ええー・・・これ、今まで食べたことないくらい美味しいんだけど?お肉で作るとさらに美味しいの?食べてみたい・・・」

「そうよね?・・・私が焼いたのと同じお魚だとは信じられない・・・あ、タルタロスもう少しください・・・」


 て事で揚げナスと揚げジャガ追加。今回は欠食児童みたいな姉妹の分もちゃんとある。てか魚も作ってる時に食べたいって先に言えば普通に用意したのに。


「うん、油吸ったナス最高」

「イモも揚げるのが一番旨いのではなかろうか?」

「んー、個人的にはイモは衣つけるよりやっぱりフレンチフライかポテトチップスかな?」

「なんぞその料理は!?名前の響きだけで既に旨そうなんじゃが!?」

「いや、特に旨そうな響きの名前ではないと思うが・・・まだ食えるのか?」

「むしろなぜ食えないと思った?」


「おいしい・・・」

「おいしい・・・あ、そっちに残ってるお魚貰ってもいいですか・・・?」


 ポテトチップにはスライサー・・・だと思うじゃん?よく切れる包丁と料理スキルがあれば普通に薄いのが作れるんだぜ?もちろん面倒くさいからスライサー使うけどな!

 フレンチフライは皮付きのごついのより細いやつが好き。ちなみにポテチは堅揚げ派なのでじっくりと二度揚げする。


「・・・普通に食いすぎたな」

「我、あの薄くて硬いのなら2トンくらい食えるぞ?あと酒が欲しい」

「飲みすぎじゃね?コーラにしとけコーラに」


「おいしい・・・」

「おいしい・・・あ、私にもそのコーラって言うのください・・・」


 おとなしい雰囲気を醸し出す割にそこそこ図々しいダーク姉であった。

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