表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
使い潰された勇者は二度目、いや、三度目の人生を自由に謳歌したいようです  作者: あかむらさき
北都公爵邸編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/118

北都・公爵館 その12 ポコちゃん

 部屋に戻ってトイレットペーパーを取り出し積み上げ待つことしばし。

 ・・・うん、普通にやらかしているのは気にしない。

 だってさ、着替え欲しいじゃないですか?ここん家お風呂あるし。

 イマイチよくわからないけど魔水晶が想像よりもヤヴァイモノらしいし紙くらいどうってことないはず。・・・ないはずっ!!


 お局様に話を付けてくれたCさんが知らないメイドさんと共に大量のボロ布(amaz○nのダンボール5個分くらい。いや、荷物によって大きさ変わるから何の指標にもならないなこれ)を運んできてくれた。

 新しい服は無理そうだけど下着とバスタオルくらいなら十分な量だな。


 当然のように室内に入ってきたメイドさんに『えっ、こんなモノ(トイレットペーパー)がどうしてこの部屋に大量に置かれてるの?』って言う疑問の視線を投げかけられるが敢えてこれをスルー。

 部屋からとっとと持ち出してもらう。メイドさんが出ていった後一応『施錠』をしてからボロ布を時空庫に取り込んでしまう。

 今更施錠したところで何の意味もないような気がするが問題ない。


 ふむ・・・ボロ布、殆ど木綿だな。

 袋に穴を空けたシャツともこれでお別れである


「設計、Tシャツ・・・Sサイズ?」

『生地がありません』


 ああ、そこからか・・・。ちなみに『作成、木綿の生地』にしたら『糸がありません』って言われた。

 でも『作成、木綿糸』にしたら普通にボロ布からのリサイクルが出来たからいいんだけどさ。


 いつもそこそこ応用を利かせて『行程を短縮する』という無理を聞いてくれるくれる魔導板さん、今日は反抗期だったのかもしれない。

 てかボロ布からの再生素材なのに『上質の木綿糸』が出来たのが地味に有り難い。もちろんその糸からの生地も『上質の木綿の生地』になった。

 今着てるのも脱いでリサイクルするしかないよな!


 ・・・全裸になっても鍵かけてるし誰も入ってこないよね?


 ・・・

 ・・・

 ・・・


 先にワンセット(シャツとパンツ)作ってから脱げばよかったのにどうして俺は全裸で作業をしていたんだろうか?


 あ、シャツもパンツも普通に完成いたしました!!

 袋に穴をあけただけのシャツじゃなく着慣れた首周り、腕周りが立体的に加工された普通のTシャツ。パンツは見た目はあまり変わってないけどオチン○ンホール完備。

 正式名称は知らない。


 女性用下着の二重になってる所の名前は知ってるのにっ!!どうして聞かれてもいないのに必要の無い雑学を披露しようとするのか。

 ・・・ちゃうねん、マンガ知識やねん、調べたとかや無いねん。

 てか今まで着てたのとは肌触りが段違いだなこれ!!ポコちゃんの収まりもまったく違うし!!うちのポコちゃんの友達はペ○ちゃんではなくタマちゃんである。


 色はカーキオリーブ。兵隊さんが着てるような緑色っぽいヤツだ。

 だってほら、白だと汚れが目立っちゃうからね?メイドさんに洗濯してもらう時に『・・・シミが』とか思われたらふた月くらい部屋に籠もっちゃうもん。

 ちなみにカーキオリーブになった理由は時空庫に入ってる素材(主に草)で出せる色がそれくらいしかないから。

 現状『白、緑、黒』程度しか選択肢がないのだ。


 手に入れたボロ布で作れたのは下着が3セット、バスタオル1枚、タオル2枚。

 バスタオルとタオルはもちろんパイル生地だぞパイル生地!!タオル地って言うくらいだからな!!


 よし、とりあえずは下着を付けるか!まだ全裸だったのかよ。

 さて、新しい下着を手に入れた俺の快進撃は続く。そう、次の目標は『歯ブラシ』である。


『えっ、プラッチック作れるの?』


 もちろん作れない。異世界に原油の加工スキルなんてさすがに無い・・・と思うし。あとプラスティックな。

 なら何の素材から作るのか?もちろん『馬の毛』である。次点で『豚の毛』。柄の部分は木工スキルもあるし大丈夫だろう。

 まぁこっちは普通にうまやに行って「ハァハァ、ちょっと馬の鬣のブラッシングさせて下さい!」って頼めば素材は確保できるのでお手軽。

 ちょっと厩番のおっちゃんに気持ち悪いモノを見る目で見られたけど気にしない。


 歯ブラシ・・・やっとだよ・・・。木を柔らかくしがんだ後で擦るだけとか磨いた気がしなかったもん。歯間を綺麗にしようとすると歯茎から出血するし。まぁ歯垢がたまるような食事は孤児院では出てなかったんだけど買い食いしてたしね?シーナちゃんと二人で。


 歯磨き粉はしばらくは塩で我慢だな。

 魔導板さんに教えてもらったんだけど・・・塩、少量なら土から取り出せるんだよね。そこそこMP使っちゃうけど。

 どうせMPなんて毎日ほぼ使ってないからいいんだけどさ。



 ・・・と言うか『どうしてそんなにいきなり下着の替えとか歯ブラシとかの用意始めたの?』と疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれない。

『だいたい目立ちたくないとか言いながらトイレットペーパーとボロ布の交換ってバカじゃないの?』最もなご意見である。

 目立ちたくなかったのは『教会の施設に居たから』って部分も大きかったんだけどね。


 でもね?忘れてるかもしれないけど今日は


『三日後のお風呂の日』


 なのである!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ