1-1 目覚め
初めて書きます。読んだら星1から5で評価してくれると嬉しいです
「はふ…ねむ……」
その日は俺、戸田ナギサにとって、いつもと何も変わらない普通の日のはずだった。
朝起きて、学校に行って、家に帰って、寝る。
半年後に迫った大学受験のプレッシャーはあれど、いつものことを繰り返すだけのはずだった。
しかし、それは唐突に発生した。
のどかな昼休み。昼食を食べて、微睡んでいた時、俺の足元に光り輝く魔法陣が展開された!
「っっっ…!?」
声を上げるまもなく視界は白く染っていく!必死に心を保とうとするが、次第に意識は白く染っていった。
…………
「知らない天井だ…」
どうやら冗談を言う元気はあるらしい。
目覚めるとそこは、豪華なベッドの上だった。
周囲にはレース状のカーテンが引かれており、外の様子を知ることは出来ない。だが、とても一般男子校生に縁のある場所とは思えなかった。
「どこだよ…ここ。てか、めっちゃベッドでかいな。天蓋?だっけ、屋根付きのベッドなんて初めて見るわ」
自分の姿を見ると、服装も来ていたはずの学ランではなく、どこかの王族が着ていそうな豪華なものになっていた。
必死に混乱した頭を落ち着かせていると、声に反応したのか、カーテンの裏からパタパタと動く音が聞こえてきた。
「あの〜すみません。ここって、どこででD……」
動く陰の主に声をかけようとカーテンをめくった瞬間俺は動きが止まってしまった。
なぜならそこに居たのは、整った顔立ちを持つ銀髪碧眼の美少女だったからだ。
「あ!目覚められたのですね!勇者様!お身体の方はいかがですか?」
「うおっ 声良っ じゃなくて、すみませんここってどこですか?」
心配なのか、こちらに顔を近ずけて覗いてくる彼女にドキドキしつつ、気になっていることを聞いてみる。
「ここはフィーラル王国ですよ。私たちはこの国を救ってくださる英雄を求めて勇者様を召喚したのです!」
勇者様?フィーラル王国?召喚?
聞きなれないワードがぽんぽん出てきて、少し混乱してしまう。しかし、その考えを遮るかのように声が掛けられた。
「すみません、国王より勇者様が目覚められたら連れてくるように言われてしまっているのです。体調に問題がないようでしたら、一緒に来ていただくことは出来ますか?」
自分に向かって手がさしのべられた。立ち上がってついてきて欲しいらしい
「えっっ、国王!?って王様?どうすればいいですか!?礼儀とかその、あまり分からなくて…」
「大丈夫ですよ〜、お父様はあまりれいぎを気にされる方ではないのです。それに、なにかあっても私が一緒にいますから!」
困惑しつつ向けられた手を取って立ち上がると、彼女は微笑みながら安心させるように声をかけてくれた。
その言葉に心強さを覚えつつ、部屋の外へ出て歩みを進めると大量の豪華な装飾や美術品が目に入ってきた。
白亜の下地に金色で控えめに彫刻が施された壁、床には大理石と思える物の上に真紅のカーペットが敷かれている。
景観を損ねないほどに美術品の類も飾られており、
その中には動く絵画や空中に浮かぶランプなど明らかに地球では考えられないものが混じっていた。
聞きなれない国名、勇者様、隣の彼女から話を聞いた時から感じていた、ここは異世界かもしれないという疑念を一層強く感じながら歩みを進める。
それから5分ほど歩いたであろうか。
やがてとても大きく、装飾も一際豪華な一対の扉が目に入った。
「ここです、勇者様。この中にお父様…いえ、王がおられます。準備はよろしいですか?」
どうやら着いたらしい。覚悟を決めて彼女に頷き返すと、扉がゆっくりと開き始めた。
初めてラノベを書くので拙い文章は暖かく見守ってください!




