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果ての村 博士を探せ!

ハアハア

ハアハア


自然の脅威から逃れ新たな町へ。


果ての村に到着。



ウエスティン? ウエスティンの姿が見当たらない。


口に咥えて走ってるうちに落としたらしい。


ウエスティン! 

ウエスティン!


まったくどこに行っちまったんだ。


即死モードのウエスティンが行方不明。


これはまずい。早く探さなくては。


少なくても十五分以内に見つけ出さないと。


来た道を戻るとすぐに倒れてる従者を発見。


大事には至らず軽度の低体温症で済んだ。


すぐにレンチンして復活させる。


急いで宿へ運ぶ。



ひとまずウエスティンの為に宿屋で休憩することに。


冷えた体を暖炉の火と熱々のコーヒーで温める。


「おいウエスティン大丈夫か? 」


「ああ助かったよ」


「お代わりは自由なのでお気軽にどうぞ」


トレードマークの口ひげとバレバレの変なかつらを被った店主。


どっかで見た気がする。


誰かに似ている? でもそれが一体誰だったかまでは思い出せない。


束の間の休息。冒険者にとってこれが何よりもの至福の時間。



支払いは十万レスで済んだ。


やはり際の村の宿屋は一ケタ上げてやがった。とんでもない野郎だ。


文句言ってやりたいがもう会う機会はない。残念。


「どうしましたお客さん」


「済まんが博士を見なかったか」


「ああ。あの方ですね。教えて差し上げましょうか? 」


再び要求される情報料。


まったく困った奴らだ。


「では一万レス頂きます」


「オオ、それでいいのか? 」


「へい。ここでは一回一万レスです」


どうやら優良店のようだ。



「ではお教えしましょう。


博士はその辺をよく散歩してます。以上」


「ちょっと待て! どこに住んでるかは? 」


「さあそこまではちょっと…… 私はこれで」


個人情報だそうだ。


やはり一万レスではこの程度か。後は自分たちで探せと言うことらしい。


とにかく一休み。


博士を探すのはそれからでも遅くない。



旅の疲れと温かさからウトウトしはじめる。


「ねえ知ってるあの人…… 私村々を回ってるマキ。


ほら大人しくしててね。元気にしてあげる」


「はああ? 」


夢か?


何か変な夢を見た気がする。


サーマに相談するがまともに取り合ってくれない。


「夢? そんなの決まってるじゃない。半年以内にクリアし元の世界に戻ること」


どうやら他の者は見ていないらしい。


「さあ行くぞ! 」


せっかちな爺は大人しくしてられない。


「師匠は夢を見ませんでしたか? 」


「いや神は夢など見んわ」


納得する。


ではその辺を散歩してる博士を探すとしよう。



「博士! 博士! 」


どこにもいない。


その辺を散歩してると聞いたがまったくどこにいるやら。


博士どころか人っ子一人いない。


これは騙されたか?


「あれあの人もしかして…… 」


宿屋の主人だ。


「お客様。散歩ですか。ははは…… 」


呑気な主人だ。付き合いきれない。


とにかくしらみつぶしに探す。


宿屋以外は服屋ぐらいしか見当たらない。


「いらっしゃい。安いよ」


「あれあなたさっきの宿屋の主人」


「ああ。ここで服も売ってるんです」


「うむ。良かろう。冬用の防具一式頼む」


「毎度。それで見つかりました? 」

 

「いやまだじゃ」


「そうですか。忙しい人ですからねあの人は」


「会ったことあるの? 」


「それは毎朝必ず会ってますよ。まあ会ってるって言うか…… 」


言葉を濁す。


「まあいいでしょう。ヒントを差し上げましょう」


「ほれこれでいいな。一万レス」


「私は人間です」


「はああ? 」


「私は宿屋です」


「ああ知っておるわ」


「これ以上はちょっと…… 」


あれ髭……


トレードマークの髭がなぜか取れかかっている。


「よし手分けして探そう」


陽が暮れるまで探すも結局博士はどこにも見当たらない。



翌日。


「さあ探すぞ」


師匠と左半分を探索。


「どうじゃ? 」


「さあまだ。この際師匠の力を使っては? 」


「神の力か…… うむ偉大なだけに今は何とも」


何だ使えないな。


結局午前中は手掛かりなし。


午後は四人で再び探し回る。


その様子をこそこそ窺う宿屋の主人。


博士探しに興味があるのか積極的だがなぜか探す手伝いはしてくれない。


暇つぶしと小金欲しさから動いてると見て間違いない。



「どうです皆さん? 見つかりましたか? 」


「おい本当に存在するのか? 」


爺が疑問をぶつける。


そもそも博士が存在してるか不確かだ。


あのぼったくりが主張してるだけ。


この男だって同じ仲間かもしれない。


「もちろん存在します。私を信じてください。


このトレードマークの髭を賭けてもいい」


ロクなものを賭けんイマイチ信用のできない男。


「ならばせめて特徴を教えてくれ」


「それはメガネをかけて難しそうな顔をしたおかしな方。


いつも分厚い本とにらめっこしてるそんな方です」


午後になっても手掛かりは掴めない。


このままでは一生会えないのでは。



うん…… あれ誰かいる。


ついに博士登場?


期待が高まる。


「どうぞ」


うん。何これ?


お花を持った若い女性が姿を現した。


さすがに博士ではなさそうだ。


                  続く

                  ⑤

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