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*3* 出会いイベント見逃したの


寮は一人部屋だった。義理の姉妹同士、隣の部屋にしてもらったけど、メイドは連れてこなかったから何でも一人でやらなければいけない。なるべくティナの手伝いをしてあげたいけど、新生活に慣れるのに精一杯な日々が続いていた。


勉強は前世の記憶と学園入学前の家庭教師との学びで問題ないけれど、初めてしなくてはいけない事も多くある。男爵令嬢をやって十三年。やっぱり、わたしは令嬢って柄ではないなぁ。ティナにハイレベルの旦那さんをゲットしてもらって、我が家を継いでもらうというのもありでは?あ、でも、王子様をゲットしちゃったら、家は継いでもらえないか。


トントンとノックされた。

姿勢を正して返事をする。ティナが夕食のお誘いに来てくれたようだ。


「はい」

「アリッサお姉様、いいですか?」

「ティナ?どうぞ」

「夕食に行きましょう」

「ええ。お迎えありがとう」


寮の食堂は男子寮と女子寮の間にある。寮で男女が顔を合わせることができるのはここだけになる。

ここ数日、慣れない生活で疲れていたので、美少年四人組には会いたくないなぁと思っていた。

ところがどっこいーーーフラグでしょ。会いたくない時は会っちゃうのだ。


「失礼、ここのテーブルは空いてますか?」


声の方を見上げると、黒髪に黒い瞳の美少年と目が合った。


「・・・え?」

「どうぞ。いいわよね?アリッサお姉様?」

「ええ…どうぞ」


ティナを見るとこれまた爆弾級なスマイルで答えていた。うちの妹、可愛いなぁ。


『宰相子息のジョセフ様だわ』


よく知ってるね、ティナ。この人が本命ですか?


『あら?ヨハン様に騎士団長子息のドルトン様に公爵家子息のキース様まで』


え?まだ来るの?ティナ、みんなと知り合いになってたの?わたし、出会いイベント見逃したのかー!?ちえー、残念。

ん?なぜだか、向かい合って座っていたティナとわたしの左右に、それぞれ美少年たちが座ってきた。

テーブル大きいんだから、囲まなくてもよくない?右側も左側も十分、四人様座れますよ。

あー!そんなにティナの傍にいたいのか。お邪魔虫、すみません。


「初めまして。ティナのお友だちでしょうか?」

「いいえ、姉のアリシア・エリクセンです。」

「姉?失礼ですが、双子ですか?あまり似ておられないようですが」

「義理の姉妹なんです」


『義理の姉妹か』

『ああ、確かに似ていない』

『おっ、可愛い子だ』

『やっぱり、可愛いなぁ』


悪かったね、似てなくて、可愛くなくて!さすがに、可愛くないと伝えられるのは凹むよ。彼らの頭上を見ないようにして食事を続けた。


「失礼、アリシア嬢、ヨハン・スールセンです」

「ジョセフ・ジョンセンです」

「ドルトン・カールセンです」

「キース・デイビッドセンです。よろしくね」

「はい、こちらこそ…」


思いのほか、みなさんフレンドリーです。わたしと仲良くなるとティナの印象もいいもんね、うん、分かるよ。先ずは、外堀を埋めるってやつね。

でも、ティナの気持ちが一番大事。どう思っているのかな?


『―――誰が一番いいかな?アリッサお姉様への態度が大事よね』


あら、お姉ちゃん思いね。ティナも周りの人にも優しい人がいいんだね?よし!わたしに対しても優しい人をおススメしよう。

でも、とりあえず、食事の間は静かに食べましょう。


主人公 アリシア(アリッサ)・エリクセン アッシュブラウンにハニーの瞳

義理の妹 クリスティナ(ティナ)・エリクセン ピンクブロンドの髪にエメラルドグリーンの瞳

侯爵令嬢 アビゲイル・ネイトセン 亜麻色にスカイブルーの瞳


第二王子 ヨハン(ヨン)・スールセン 金髪に金の瞳

宰相子息 ジョセフ・ジョンセン 黒髪に黒い瞳

騎士団長子息 ドルトン・カールセン 赤毛に赤い瞳

公爵家子息 キース・デイビッドセン 銀髪に銀の瞳

 ↑大概この順番で話したり、考えています。

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