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第二章 王国篇 (22)


 そんなことをしているうちに、エリスがいる部屋の扉が開いた。


「王女様の部屋の前ですよ。わきまえてください」


部屋の中から出てきたエリスの担当である熟年のメイドさんに二人して怒られてしまった。

俺たちが素直に謝ると「まったく、子供じゃないんですからね」と言い残し部屋の中へと戻っていった。


「なんで俺が怒られなきゃいけないんだよ」


俺は先ほどよりも声の大きさを抑えつつアリスに文句を言う。


「あ、あんたが変なこと言うからでしょ」


「こら、あまり大きな声を出すな」


アリスがまた不用意に大声を出したのでとっさに右手でアリスの口を覆い、部屋の方を伺う。が、今回

はどうやら見逃してくれたか聞こえてなかったらしく扉が開くことがなかった。

俺がそのことにホッとしていると、口を塞がれたアリスがバタバタと暴れていた。どうやら慌てていたために強く塞ぎ過ぎてしまっていたようだ。


「す、す、すまん」


 急いで手を離すと、もちろん睨まれた。


「何するんですか」


 とてつもなく冷ややかな声でそう言われた。


「いや、いきなり大声を出したから…。すみません」


 俺は途中まで弁明しようとしていたが、どんどん俺のことを見るアリスの目が鋭くなっていったのであ

きらめた。


(年下の女の子に睨まれて負ける俺って…)


 このことにより、少し険悪の雰囲気となってしまったがそれはいつも通りなのでその後はしばらくたわ

いもない話をした後、アリスを探しに来たミリアさんに連れていかれていった。

 どうやら無断でここに来ていたようで、ミリアさんがとても困ったような顔をしていた。


(しかし、アリスのやつなんでこんなところに…。あ、エリスに会いに来たのか。でも、なら何で部屋に入っていかなかったんだ?)


 俺はアリスの行動を理解できず、頭をひねっていたのだが答えなどでなかったので護衛の仕事に集中しなおすことにした。

 その後しばらくしてから再び部屋の扉が開き、部屋から出てきた人の姿を見て再度俺は動きを止めてしまったのだった。


 なぜならそこには…。




 ――― 女神がいたからだ ―――







最後まで読んでいただけるだけで感謝です。


前作「居候彼女は泥棒猫」もよろしくお願いします。

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