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やっつけ転生〜絶景スポット探してたのに、なぜか救世主ポジにされて困ってます〜  作者: アサゴ


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第七話 卵から化け物が生まれました

さてさて今日も生まれるのだろうか?


もう驚かないぞ!免疫はついたから。

次はどうせカブトムシとかバッタとかその辺りだろうと予想する。


次の日には、黄色い卵にヒビが入る。


少し前までは寒かったけど、今は春みたいに暖かくなってきて、卵を孵すのにちょうどいい気候となっている。


それだけでもラッキーというものだ。


ピシッ…ピシッ……

卵の殻が、まるで内側から“こつん、こつん”と小さな拳で叩かれているように震えた。

来夢は思わず身を乗り出す。


『おいおい…まさか中で暴れてるのか?』


卵の周りに電流が走っているように見える。

ひびが放射状に広がり、呼吸をするかのように殻が膨らんだその瞬間——


パカッ!!


殻の一部がきれいに跳ね飛び、

そこからちまっと可愛らしい肉球が、にゅっと飛び出してきた。


ピンク色で、むちっと丸い。

つい触りたくなるような、あれだ。


『肉球!? !』


来夢の叫びもどこ吹く風で、その肉球はもぞもぞと動き、


さらに一押し、二押しと殻を押し広げていく。


が、がんばれ!つい心の中で応援してしまう程に可愛らしく、生命の神秘を感じていた。


やがて、殻がまたパキッと割れ、

その奥からふわふわした耳の影がゆっくりと姿を現し——



ワンコが登場した。



見かけは柴犬の子犬バージョンといったところだろう。体は全体的に黄色いが、等間隔でジグザグの黒い模様が刻まれている。


なぜ?


なぁぜぇ!卵から哺乳類が産まれるんだ!!


ピカッ、と空気が震えた。

肉球の主は殻を蹴破って姿を現し、逆立った黄色い毛並みをバチバチと放電させながら吠えた。


「いい気持ちで寝てたのによーう!

外が騒がしくて起きちまったじゃねぇか!!」



産まれて1発目に文句とは、中々尖ったやつだな。


まるで小さな雷獣のようだ。

来夢は思わず一歩下がる。皮膚がぴりっとするほど帯電している。


『ご、ごめんね。うるさくして』


雷毛玉はギロッと睨んだ……かと思いきや、

次の瞬間、周囲の放電がぴたっと止まり、態度がガラリと変わった。


「あぁーん!? ……い、いえいえ!滅相もございません!丁度起きようかなぁと、思っていたところでして!」


さっきまでの荒くれ者が嘘みたいに、妙に丁寧な物腰。

来夢は目を瞬いた。

ん?どしたん?


『なんだなんだ。急に腰が低くなったぞ?』


雷毛玉はそっぽを向きながら鼻を鳴らした。


「……別にビビったとか、そんなじゃねぇよ」


そして、ふいにちょこんと伏せた。

まるで「拾ってくれ」と言わんばかりの態度だ。


『良く分からないが急にお利口さんだな』


来夢は微笑み、そっとその頭に手を置いた。

指先に残る微弱な電気が、どこかくすぐったい。


こうしてみれば電流ビリビリ以外はただの柴犬だ。

つい、頬が緩む。


『じゃあ……名前、つけてもいいか?』


雷毛玉はぱっと顔を上げ、期待に満ちた瞳を向ける。


「つ、つけたきゃ勝手につけろ!気に食わなかったら却下だからな!」


ふふ。ツンデレだな雷毛玉は


そうだな〜

カミナリケダマ

カナリダマ

カリダマ


う〜ん。なんかしっくりこない。


イカヅチケダマ


『——イカちゃん』


ふふ。

イカヅチと怒り(いかり)そして生前好きだったゲームキャラの愛称!!

我ながら覚えやすくてナイスなネーミングだ。


雷毛玉は尻尾をぶんぶん振り、胸を張った。


「イカちゃん!いいじゃねぇか!

今日からオレは“イカちゃん”だ!

お前の敵は、全部まとめてシビれさせてやる!」


ふふ。意外とノリノリなところも可愛い。

「ちゃんとかだせーぜ!」とか言われるかと思ったがおそらくこの世界にはちゃん付けの概念がないのだろう。


そして、ちょっと確認したいことがある。


『ねぇ、イカちゃん?さっき声かけたのが俺じゃなくてあの魔物だったらどうしてた?』


「はぁ!?絶対許さねぇ!」


また毛並みが逆立ちビリビリと放電しはじめた。


やっぱりか。怒らせるようなことがないようにしなきゃ。


『ねぇ、イカちゃん?最初のお約束なんだけど、怒っても雷落とさないようにしてくれる?

敵対してくるなら例外だけど。なるべくビリビリが大きくならないようにしてね?』


「ばーろ!約束は守る為にあるもんだろ!?任せろってんだ!」


イカちゃんは俺の中でツンデレ江戸っ子に認定された。

ふぅ。これで森林火災は防げそうだ。


そうしてる間に最後の卵の殻も割れていた。

小さなドラゴンが体を起こした。


ど、ドラゴンだ!!!ファンタジーって感じ!!


胴の長さは大人の腕ほどしかない。

鱗は薄く、橙色の光を受けると金属の細片のようにふるふると震え、ほんのり透ける。

羽ばたくたび、羽膜の内側を通る細い血管が赤く灯り、まるでランプを背負っているかのように見えた。


けれど、その瞳だけは妙に落ち着いていて、静かな炎みたいな光を宿していた。


ドラゴンは、ゆっくりと首を上げ、

隣に生まれた小さな邪狼を見つめる。


邪狼もまた、金色の瞳でドラゴンを見返した。


ドクン──


その瞬間、

二匹の額のあたりが同時に淡く光る。


ドラゴンの額には、かすかな紋様のような輪が。

邪狼の額には雷のような紋様がある。


まるで元々一つだった印が、半分ずつに割れているかのように見えた。


邪狼の背中の毛が、さらに逆立つ。


「……なんだこの感じはよ」


生まれて数秒とは思えない渋い声が、

邪狼の口から漏れた。


「胸がざわついて、雷がうるせぇ……

なんでだ、オイら、どうしたってんでい」


江戸っ子みたいな口調で文句を言いながら、

邪狼はドラゴンから目をそらせない。


ドラゴンは一歩、邪狼に近づく。もう一歩。


そして、そっと鼻先を邪狼の鼻にくっつけた。


チリッ……


優しい電流が走り、二匹の間に金色の火花が咲く。


ドラゴンは、言葉は発さない。

ただ、どこか申し訳なさそうで、

それでいて懐かしそうな瞳で邪狼を見ていた。


「オイら、テメェなんか知らねぇはずなんだよ。

産まれたばっかなんだからな。

……なのに胸がこう……」


邪狼は胸元を前足でポリポリかきながら、

その場にどさっと座り込む。


この二匹はきっと、今日が初対面じゃない。

そう感じた。


ドラゴンは一言も喋らずに瞼を閉じた。

眠りにつこうとしているようだが、何故か涙が頬をつたっている。


(間違いない。雷閃光レグク。生まれ変わっても尚、わしのそばにいてくれようとは)


眠そうだし、訳ありな雰囲気が否めなすぎる。

ドラゴン、名前、あとででいっか。。


あんまり興味を持たずにイェイな家で漫画を読み漁ってたチュニがなにやらぶつぶつ言いながら出てきた。


「はい。はい。あー、それでこの状況っちゃね。

分かりました。上手く伝えておきますっちゃ。はい・・・はい・・・。はい!失礼しますっちゃ〜」


電話かよ!!!

『チュニ?今でん・・・誰かと話してなかった?』


「ん?あー創世神様が眷属たちと仲良くやるようにって」


目を逸らしながらチュニが言った。

間違えて大変なものが生まれてしまったことは絶対に悟られないようにしないと。

と考えれば考えるほど汗が止まらなくなったチュニ。


怪しすぎ!!!思っきし怪しい!だって今上手く伝えておきますって言ってたじゃん!!

またなんかやらかしたんでしょきっと!!

汗すごいぞお前!

ちょっとこっそり鑑定してみよう。


4匹を横一列で並べ、鑑定してみた。


名前:ヒョド(大巫女)

種族:生命鳥(翠炎系)

属性:植物

レベル:114

HP:5700

MP:5700

攻撃力:7980

防御力:11970

固有スキル:

《リーフハート》

《芽吹きの歌》

《再生のライフフレア

《小さな大地》

加護:生命循環の核(前世:翠炎賢者スーシャ)



名前:エコー(女王アリ)

種族:翠殻蟻すいかくぎ/人型変異個体

属性:影・地脈・生命反響

レベル:158

HP:18,960

MP:15,642

攻撃力:15,800

防御力:15,010

固有スキル:

反響核エコーコア

統率姫陣クイーンズコマンド

地脈走破ちみゃくそうは

情報巣脈インフォストリーム


加護:

《大巫女の初き主の縁》

《翠殻の祝福》



名前:ファイヤフェスドラゴン(幼体)

種族:火竜(成体前)

属性:火(王炎)

レベル:127

HP 13,450

MP 12,980

攻撃力 11,220

防御力 11,980

固有スキル:

王焔令キングオーダー

覇焔牙はえんが

加護:焔王牙の再誕

(前世ファイヤフェスドラゴンの炎核を継承)


名前:イカちゃん(邪狼・幼体)

種族:雷犬(成体前)

属性:雷

レベル:105

HP:21,000

MP:17,850

攻撃力:16,800

防御力:14,700

固有スキル:

脈衝走パルスラン

《サンダーフォング》

《激昂・天墜いかり・てんつい

加護:

《雷祖の片鱗》

《焔王牙への悔恨》




来夢はパッと見てそっ閉じした。


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