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やっつけ転生〜絶景スポット探してたのに、なぜか救世主ポジにされて困ってます〜  作者: アサゴ


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第四話 魔導成長螺旋〈PDCA〉大戦略???

ここは森の真ん中。

ドーナツの真ん中の穴のような所。

ど真ん中なのに辺境地なんだそうだ。


黒紡ぎの森は内側から外側にかけて危険度が低くなっていく。


それに伴い、魔素濃度が薄くなっていく。


一番内側のこの地域は魔素濃度がとても高い。

1危険度につき、20km。危険度5段階で合計100kmにも及ぶ。


危険度1 霧境層むきょうそう


森の入口〜浅いエリア。

霧のような魔力が漂う程度で、低位魔物がうろつくレベル。

その霧が不気味なあまり、まずは誰も近寄ろうとはしない。


危険度2 影草層えいそうそう


草木の影がわずかに独りで動くように感じる区域。

魔素が濃くなり、中位前半の魔物が出現。

レアな果物が採取可能。激レアな果物も稀に見られる


危険度3 深緑域しんりょくいき


森の生命そのものが息づく。

辺り一面緑で魔物がいるとは思えないほどの美しい場所。湖が見どころだ。

動植物の魔力が強くなり、中位上〜上位クラスの魔物が現れる領域。激レアな果物が多く実る。

その実を魔物が食べ、より一層強い魔物へと進化している。


危険度4 獣哭域じゅうこくいき


森そのものが呻いているような不気味な音が響くゾーン。

魔物の縄張りが明確で、上位魔物同士の戦闘跡が見つかるほどの危険レベル。果物がまったくとれない。


危険度5 魔王樹海まおうじゅかい


森の最深部にして中心部。

災厄級の魔物が自然発生する領域。

踏み入れた瞬間から生還が約束されない。



で?ここは危険度5だと?

マオウジュカイ?


は、はは。名前からして魔王いるの確定では?


半端ない冷や汗がダラダラと流れ出す。


ん?

いやいや、待て待て!おかしいぞその説明!


『ちょっと待って!じゃあなんでさっき弱そうなスライムとか出てきたの!?』


「いい所に気がついたねら〜いむく〜ん」


こんな時に「ふ〜ぐ◯く〜ん」みたいなノリで会話しないでくれ。


家の周りには結界が張ってあって、家に近づくほど魔物は弱体化され、弱い魔物が出る仕組みとなっているそうだ。


まずは一安心と思ったが

この結界は1年しか維持することが出来ず、効果が日に日に薄れていき、魔物は日に日に強くなっていくそうだ。


つまりだ!!

俺が強くならないと森を出ることは不可能、家を維持することも出来ない。


なんなら悠々自適の異世界ライフが1年で闇を見て終わってしまう可能性がある。


『あのー、チュニさんや?これは別にクレームでもなんでもないのだけどね?俺は普通に生活出来る処遇だけくださいと神様に所望したのだよ?』


「……すまない、来夢。

お前の願いどおりに“住まう地”は紡いでやったっちゃ。

だが――転生の座標を、ほんの少しだけ外してしまったらしいっちゃね。

神の失策というやつだ。

……てへ、っとな。」


あ″〜〜〜〜〜!!!!

場所間違えててへっとね。


って、んなのまかり通るか〜!


こんの、厨二病が〜!!!!!


いやいや、悪いのはチュニじゃない。

落ち着け。餅つけ。


チュー。チュー。

あまりにも不可解な出来事の連続で

脳内でネズミがチューチュー言いながら餅をつきはじめてそれに合わせて呼吸するという異様な落ち着き方を身につけた。


そこはうさぎだろ!


脳の中まで不可解だ。


ふぅ。


全ては神様の爪が甘いからいけないんだ!

そう思おう。


はぁ。何も出来ない俺だけど、一度は人の役に立ちたい人生だったなぁ。


『なにわしやってもうた?ふぇ?』


後日、ゆとりが出来た神は心配でこっそり覗き見をしていたそうな。


とはいえ、この環境はすぐには変えられない。


やるべきことからやっていこう。

まずは修行だ。


自分の能力を把握し、操れるようにならなければならない。


基本の『き』を身に付けることが先決だろう。


しばらくは魔物は弱い。

きたる時に備えて力を蓄えるんだ。


弱い魔物を倒しながらレベルとスキルももらえるし、美味しいお肉だって食べられる!


魔物を倒す為に錬金される宝石も貯め込んでいっていつか売ろう!


この世界にお金というものが出回ってるか分からないが手元に置いていて損はないはずだ。


ゆくゆくは1人富国強兵ってもんだ!


そしてその先の目的は心に決めてある。


さっきチュニが言ってた危険度3地域。


ふっふっふっ!!


あそこは絶っっっっ対絶景スポットだ!

湖があって、激レアな果物がたくさん実ってるってもはやよだれしか出てこない。


空気もここよりは澄んでそうだし、絶対住み良い環境のはず!


目標!1年以内に絶対引っ越ししてみせる!

やっぱり人間目標がないと頑張れない生き物なのだ。


そしてこのドーナツの中心、ここを出るには厄災級を倒さないといけない。

その力が身についた俺ならば危険度3の上位魔物など、楽に倒せるはずだ!


よし、異世界攻略法が見えてきた!


『チュニ!修行つけて!』


「断る!」


まさかの拒否。この流れで普通断らんだろう?


転生座標間違えたのそちらの連帯責任ですぞ?



あ。


『そこをなんとか!漫画全部読んでいいし、お肉も食べさせるから!』


ピクっ


「よし!やろう!」ニコニコ


こいつめ。だが、背に腹はかえられない。


「……来夢よ、真実を明かそう。

すでに修行の構築は終わってるっちゃね。

その名も──

《魔導成長螺旋〈PDCA〉大戦略》

観察し、鍛え、修正し、そして再び挑む。

刻を超えるたび、おまえの魂はひとつ次の階層へ昇華するっちゃ。」


魔導成長螺旋〈PDCA〉大戦略?

どこまでも厨二臭を拭いきれない精霊さんだ。


「善は急げ。明日より修行の螺旋を起動するっちゃ。

だが今宵は、時が深く沈んでおる。

魂を休めよ来夢。

眠りの儀を終えた刹那から──おまえの覚醒が始まるっちゃね」


結局チュニの言う通り静かに寝ることにした。

色々ありすぎて疲れたし。

夢ならば寝たら覚めるかと思ったが起きたらやはりイェイな家の中だったので夢ではなかった。


次の日──PDCA大戦略1日目


「では来夢よ。PDCAのPとはなんっちゃ?」


PDCAって現代のあれだよな?

計画→実行→評価→改善をサイクルにしてひたすら繰り返すってやつ。


『プラン?』


「アホぅ、来夢。

“プラン”など軽い言葉で済むものかい。


計画とは、本来《予兆》から始まる神秘の工程っちゃ。


世界の揺らぎを察し、流れの前触れを掴む者だけが、真の修行へ足を踏み入れられる。


まずやるべきは──

己の体内を巡る魔力を感じ取ることっちゃ。


自分の魔力の気配を捉えられるようになれば、

やがて他者の魔力も、大地の魔素も、

空に漂う微細な流れすら読み取れるようになっちゃね」


なんか腑に落ちないのだけど、これはあれか!

異世界脳にならないといけないのか!


こんな四面楚歌な状態でプラン?

とか呑気に言ってて自分が恥ずかしい。


「お寺でやってたっちゃね?座禅。

呼吸ではなく、魔力に意識を集中するっちゃね。

最初は感じられないと思うっちゃけど・・・」


座禅を組み、血でも呼吸でも、心臓でも脈でもなく、体内で動いている感じたことのない異質な存在、魔力をなんとなく感じ取り、それに集中してみた。


すると全身が金色に輝き、辺りがピリピリとして、息すらしづらくなった。俺は耐えきれなくなりその場に倒れ込んだ。


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