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やっつけ転生〜絶景スポット探してたのに、なぜか救世主ポジにされて困ってます〜  作者: アサゴ


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第二十三話 ゴブリン達、話し盛りすぎ問題

ゴブリン達は勝手に盛り上がる。


「おら、聞いだごどあるだよ!きゅーせーしゅさま

 が魔王様の胃に息さ吹きかけだら、魔王様の胃が

 治っだって!」


「あぁ!おんらも聞いだぞ!きゅーせーしゅさまが

 魔王様泣かしちまっだそうだんべ!」


息!?!?なんか話違うぞ?


た、確かに泣いてましたけども、人聞き悪い言い方しないでくれよ。


「なんでも、泣く子も笑うヅヤヅヤの白い肌で

 みぃんな笑顔にしちまっだそうだよ!」


ゴブリン達が俺の体に注目する。

みんな段々近寄って来て、1人のゴブリンが俺の腕を持ち上げて叫んだ。


「ホントだっぺ!白ぐでヅヤヅヤしとるっぺよ!

 きっと雲の上の存在なんだっぺ!

 おらの子にも触らせでやりてぇっぺよ〜!」


話盛りすぎだろ!!

なんで肌の色ツヤだけで神格化されてんだよ!!

そんな基準で神聖扱いされたら、日本中ほぼ神様じゃねえか!!


泣く子を笑わせた覚え、全然ないっぺよ〜!!


『あ、あの、みなさん落ち着いてください。

 僕はその〜、魔王さんと仲良くしましょうって

 話し合いはしましたが、救世主と言われる程

 では・・・』


すると、最初に救世主騒動を巻き起こした、体格のいいゴブリンが一歩前に出て話を始めた。


「いいえ、貴方様はきゅーせーしゅだっぺ。

 おら達はごの森にずっと住んでるっぺ。

 いづも、うす暗ぐ湿っでだのにある日を境に

 真っ暗になっじゃっでよ。

 おら達、怖ぐなっで森の外さ逃げ出しだっぺ!

 だげど、捕まっで尋問されだっぺよ!」


イカちゃんが話の途中でピクリとした。

「そりゃぁだってよ〜、魔王のやつのため息が

 酷かったからじゃねぇか」


『んん?どういう意味?イカちゃん』


「あの時よ〜、魔王の手下の〜、シャルブとか

 シャルビーみたいなやつが耳打ちしてた

 じゃねぇか。ため息で森が暗くなって、

 住めたもんじゃなかったって。

 捕まえたやつがそう言ってるってよ〜」


イカちゃんは、やれやれと言わんばかりに話した。


魔王さんのため息マジどんだけ影響力あるんだよ。

もう一生ため息禁止だな。

それにしても・・・あんな小声・・・


『イカちゃんよく聞こえたね!俺、全然

 聞こえなかったよ!』


「俺ぁ、鼻もいいし、耳もいいんだよ!」


イカちゃんはとても得意げだ。


「そうだっだべが・・・あれは、だめ息のせいだっだ

 べが・・・。あん時、お祝いだとかなんどが

 言われでおら達すぐ釈放されだっぺよ。

 そん時、きゅーせーしゅさまを

 お見かけしだんだ。あの方に感謝しろよっで

 言われで・・・すごい騒ぎだっだっぺよ!」


他のゴブリン達も話し出す。

「それまで森が暗いから、火をおごそうと

 すっだども、森全体が湿気っでで森の枝葉じゃ

 火おごし出来ながっだべよ。

 だげどもきゅーせーしゅさまが現れてがらは

 湿気がなくなって火おこし出来るっぺよ!

 周りも明るぐなったっぺ!」


「火がある幸せ!こんな贅沢なごどないっぺ!」


「おらぁ、木の実ばっかりで元気でながっだっぺ!

 肉焼いて食べれるの最高だっぺ!」


「明るいとけなくて済むっぺ!

 みんな怪我が減っだっぺ!」


ゴブリン達は口々に報告した。

みんなニコニコと心から喜んでいる笑顔だ。


だからあんなに火おこしがぎこちなかったんだな。

不慣れな感じ出てた。

イェイな家では、普通に枝燃えてたけど、

あれも結界のおかげだったのか?


でも良かったこんなに嬉しそうに喜んでくれてて。


「今日はもう夜になるだ、泊まっでぐっぺよ!

 おら達にご馳走さぜでぐれ!」


ゴブリンのご馳走・・・魔王の城での前例がある。


「おぉ!いいのかぁ?主!ご馳走になろうぜ!」


『イカちゃん!少しは遠慮しなよ!』

遠慮してくれ!頼む!

あんなのもう懲り懲りなんだ。


「遠慮はいらねぇって!ここは感謝を受け取って

 おくもんだろ?」


くっ・・・!もっともらしいことを!!


「そうだっぺ。ごんなんじゃ恩を返しぎれねぇっ

 ぺ!泊まっでっでぐれっぺ!」


ゴブリン達みんな、切願している顔だ。


『あの、ではお言葉に甘えて・・・』


ゴブリン達は一斉に歓声を上げる。


「ひゃっほ〜い!宴だ!今夜は宴だぁ!」


そう言って、各々準備に取り掛かった。


俺も手伝おうとしたが、座っとくように言われたので、丸太に座って待つことにした。


見ていると火おこし隊がまだ一生懸命火をおこそうとしている。


木と木をこすり合わせるつけ方。


日本だと・・・縄文時代!?古墳時代!?

その位の文明なんじゃないか!?


見兼ねて火おこし隊の前にしゃがみ込んだ俺は、

手をかざし、指先に小さな火種を灯してみせた。

ぽっ、と赤い光が生まれ、乾いた薪にすぐ火が移った。


『……ついた!』


火おこし隊は一斉に目をむいた。

さっきまで薄い木板と棒をゴリゴリ擦って汗だくになっていた数名が、ぽかんと口を開けたまま固まっている。


「ひ、火が……一瞬でついたっぺ……」


「こりゃ、わしら三時間かけても無理だった

 やづ……!」


「きゅ、きゅーせーしゅさま……まさか魔法が

 使えるっぺか!?」


ざわ……ざわ……

周りにいたゴブリンたちがざわつき始めた。


「すげぇ……火の精霊を従えどるんだべか……?」


「いや、あれはきゅーせーしゅさましか使えねぇ

 奇跡の火だべ……!」


「伝説、本物だっぺ!!」


イカちゃんはニヤニヤしながら聞いている。


いやいやいやいや! ただのマッチ代わりだよ!

あれ?この世界、魔法って普通じゃないの!?


『は、はは』


ゴブリン達から羨望の眼差しを受ける来夢であった。

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