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第1章①浮気男

「ちょっと何やってるのあんた!また!」

「うお!何でお前こんなところに!」



「また浮気したの!ふっざけんな」

「いや、まて、落ち着けって」


まただ。

これでこいつの浮気6回目。



前の彼氏もそういえば浮気で

別れたんだよね。



何でわたし

クズ男ばっかり

付き合っちゃうんだろう。



「くそ!このバ●男!」

掴み掛かかったとき


「やめてください!何なんですかあなた」

と浮気女の方が我が物顔で

図々しく間に入ってくる。


「あんたには関係ないわ!どいて!」

「おい、やめろ!」



浮気女を庇おうとした

彼に勢い余って突き飛ばされ

道路に倒れ込む。


「いっ、、たぁ、、、」


パパパー!!

耳をつんざくようなクラクションが鳴る。



「おい!逃げ、、!」

「、、、うそ、、、」



人生の最後に見るのが

こいつの顔ってあんまりだわ



その瞬間わたしはトラックに轢かれた。



一一一一一一一一一一一一一一一



すごい痛かった。。。

あれ?でもわたし生きてる?

内臓とかトラックに

押し潰されたのに?




目が覚めると、頭に鈍痛。

それでも生きてることに驚き

周りを見渡すと

すごく豪華なシャンデリアが見える。



ここ、病院?



焦点が定まらないのか

まだ目がぼやける。

頭もボヤッとしてる。


でも、首は動かせるな。



キョロキョロすると

めちゃくちゃ豪華な部屋だ。



しかし、こんなアホみたく豪華な

病院あるんだね。




とりあえずわたしは

寝かされてるようだ。



まあそうだろう、

盛大に轢かれたのだから。



下半身付随とかに

なっちゃった?



生命保険とかで

治療代足りるだろうか?




外人みたいな顔の人たちが

起き上がったわたしを

心配しているって、

え?メイド服いっぱいだわ。

どゆこと?



わたし、秋葉原の

外国人メイド喫茶にいる夢とか見てるの?



カオスだなそれ。



しかし、、、うー頭痛い。

でも、痛いのは頭だけだ。



まずいな、、、やっぱ

付随とかになったか?




あ、でも起き上がれるし

手も動かせる。




っていうか、

外人の人多くね?




この人たち誰だ?

ここはどこだ?

わたしの身に何が起こった?

なぜわたしは



この人たちの言葉がわかる?



英語はずっと3だったからなぁ。



お嬢様って呼ばれてるけど、、、

ってあれ?わたしの手



小さくない?




だんだんと思考がはっきりして

その場の雰囲気が、

激しく変なことに気づく。



その時、



「ミレーユ!よかったわぁ!

死んじゃったのかと思ったのよ!」



涙を流しながら1人わたしに

飛び込んできた。



うおっ!なんかすっごい

ドレスきたすっごいキンパツ美人に

抱きしめられてるんだけど。

って、あ❤️いいにほい❤️




って、おっぱいでか!

な、なんか息が、、、

顔埋まってまた死にそ、、、、




どうやらわたしは死んで

この家のお嬢に、転生して

しまったらしい。




黒髪の日本人だった

普通の28歳だった

わたしが、

金髪碧眼の美少女5しゃいに

成っているって




誰が信じるんだよ!




最初は何の冗談だ?と思ったけど

徐々に、わかってきた。




今のわたしは

公爵家の長女

ミレーユ現在5歳。



まあ、そりゃ

前回の人生はあれで

終わるよね。



あれで生きてるわけないわ。

引き潰された瞬間まで

覚えてるもの。




まじで痛かったし。

最後に見たのがアイツだし。




今度はこの人生を

やらねばならないらしい。

しかも、公爵令嬢?という身分で。




何となくしかわからんが

多分、王家の次に偉い身分

だよなぁ。




まあ、奴隷から人生始めるより

マシかな?




おかげで、至れり尽くせり。



飲み物は持ってきて

もらえるし

お菓子は基本的に

食べたい放題だから

体重とか糖尿とか気をつけよう。




もう

●したいほど憎んでいた

元カレのことは

どうでもよく成ったので

それはいいんだけど、



前世では両親も亡くなってて

兄弟とはそんなに

仲良くなくて疎遠。



結婚しないと

天涯孤独が決定してたから

そこまで前世への未練はない。



しかし、、、



前世の最後まで

ク●彼氏の

浮気に悩まされて

でも、まさか最後は

やつに不可抗力とはいえ

●されるとは




なんて、悶々として

ため息をついていたら

侍女のミザリーから

恐る恐る声をかけられる。




「お、お嬢様?まだ

お痛みがあるのですか?」



「あ、いや、全然へーきよ。

気にしないで」



「はぁ、、、そ、それは良かったです」



ここ数日で、この家のメイドたちの

様子がおかしいことにも

気がついてきた。



たぶん、わたし(ミレーユ)

メイドさん達に怖がられてるぅ。




なんでわたしが

この身体に

この年齢で入り込んでるのか

わからないけど、




元々のミレーユ本人は

だいぶ、やんちゃさん

だったみたい⭐︎うふ。




まあ、偉い人の娘だから

何も言えないよねぇ。



しかも相手は子供だから

話伝わんないしなぁー。

下々の人にとっては

一番困るパターンよね。



そういえば、

最近読んだ小説でも

いろんな気に入らない令嬢に

お茶かけたり、ハブにしたり

ドレス切ったりしてた

悪役令嬢ってやつ?

いたなぁ。




はぁ、悪いやつが

権力もつと

碌なことないのは

どの時代も一緒かぁ。。。




わたしも、前の会社の

上司に無理やり脅されて

ホテル連れ込まれそうに

なったもんなぁ。。。




それを助けてくれたのが

あの彼氏だったんだけどね。




って、もう

あいつのことはいいってーの!

頭をブンブン振って

頭をクリアにする。





さて、そんなわたし

現在のミレーユちゃんに

なる前の出来事。



要はわたしが目を覚ます

前に起きたことを

専属メイドのミザリーから

聞きだすことができた。



ミザリーも最初はビクビクしてて

本当に言っていいのか?

みたいな感じで

聞き出せそうもなく




わたしは現在頭を打ってちょっと

名前と言葉以外記憶がないという体にして、

これまでのことを

聞き出してみたら




納得したようで

ペラペラ話してくれた。



先日、買った宝石の色が気に入らないと

お店から持ってきたメイドさんを

追いかけて、折檻しようとしたらしく



階段で足を引っ掛け

落ちた拍子に頭を強く打ち、

3日間目を覚さなかったそうだ。



そのメイドさん、

災難だったなぁ。



なるほどなぁと

思いながら

絶賛メイドさん達から

怖がられ中。



というのも、

あまりにもメイドさんたちが

怯えているというか

よそよそしいので



確認したかったのだ。



このミレーユちゃん、

これまでにも

メイドさんたちに

たくさん意地悪してて、




頼んだケーキが

気に入らないと

作り直させてからの




「もう、いらない!」

とか言って投げつけてきたり



ドレス作らせて

刺繍が気に入らないことを

メイドの店への伝え方が悪いと

クビにしようとしたり

お茶かけたり



まー、困ったちゃん。



おかげで、

メイドたちに

ヒソヒソ話しされるわ、



話しかけるだけで

怖がられるわ、

嫌がられるわ



公爵の執事からは

冷たい目で見られるわ。




とりあえず



転生して中の人が

変わったんで、これからは

ご安心を!



なんてことは

流石に言えないから




頭打ったことで、

これまでの記憶を少しなくしてしまった

という筋書きで何とかやり直せないかなと




現在もくろみ中。




なんとか、

キャラ改善して

いこう。




そんなふうに思っていた

翌日にミザリーから

思いもよらない話を

聴くことになった。




「は?わたしと王子が

婚約する?」


「まあ、お嬢様さま!

そのことも記憶にないのですか?

あんなに喜ばれていらしたのに」




まあ、公爵家だもんなぁ。

そっかあ。そうだよね。




公爵家といえば確か、

王家に連なる親戚?とか

じゃなかったけ?




よく、異世界ものとかの漫画でで

王太子と婚約破棄!なんて

話がたくさん流行ってたもんね。



「お嬢様は以前からルーデウス殿下

のことが大好きでしたから、

ここまで決まって本当に

ようございましたね」



ふーん「ルーデウス殿下」ねぇ。

これまたよく聴く名前だこと。



つい先日、たまたま読んでた漫画で

悪役令嬢がヒロインに

犯罪まがいの嫌がらせして

王子にぶった斬られて



ハッピーエンド

な話があって

その王子も同じ名前だったなぁ。



あれ?たしか

その悪役の公爵令嬢の名前って

なんだったっけ?えーと。




「どうなさいました?ミレーユお嬢様」


「そうそう!それよ!ミレーユ」


「はあ、お嬢様のお名前がどうかされたのですか?」


「いや、思い出せなかった名前それよ!はぁ、スッキリしたそれだそれだ。、、、ミレーユって、、、」



ええええええええええ!!



カタカタカタカタカタ。



「お嬢様はどうなさったのかね?」

「さっきからずっと貧乏ゆすりして」

「あんな姿勢でいるところを

旦那様に見られたら大変ですのに」




メイド達が向こうで

ヒソヒソ話してるのさえ

気にする由もなく

わたしは、1人焦っていた。





落ち着け〜!落ち着け〜!わたし!

いや、そんなことは

きっとない!

転生もののよくある漫画の

話じゃあるまいし!




まさか、まさか、いや、

そんなアホなことはないよね。



しかし、調べれば調べるほど

パズルのピースが

揃っていく。



間違いない!

わたしは最後に

ヒロインのマリアベルと王子ルーデウスが

結ばれる漫画


「失礼なお嬢様ごめんあそばせ!」の漫画に出てくる


王子に殺される脇役かませ犬

悪役令嬢

ミレーユ・ドルメネール公爵令嬢!




嫌だよ、また浮気されて

殺されて痛い思いして

死ぬのなんて!




でも、どうしたらいい、、、




指をカリカリ噛みながら

思考を使いまくる。



この家にいたら

そのうち王子と婚約が正式に決まって

王立の学園に通って

ヒロインに会ってしまう



このどれかの

タイミングで

この家をこっそり

出て仕舞えば、、、




もしくは、それまでに

円満に婚約破棄できるように

マリアベルと仲良くなってたり

すればいいんじゃない?




わたしは身を引くんであとは

お若い2人で、、、


ってさ!




ニタァ。



その顔にメイド達がビクッとなってることも

気が付かずわたしは1人で思考を巡らせる。




そうよ!どうしても婚約破棄とか

出来なければ最後は

逃げればいいのよ!



そして、魔法とかあるじゃん!この世界!

転移魔法とか

変装魔法とか

17歳までに覚えておけばいい!



何とかなるんじゃない!?

そうだ、そうだ!



わたしには28歳まで生きた

大人の知恵がある!

これからの展開も

大体は知ってる!




趣味でキャンプ好きで

たまにだけど野外とか

寝泊まりしてたし

森でお家作って住むとか

逃げる時は全然平気だ!



野菜とか育ててさ

森にひっそり住んだりとか


外国に逃げて

のんびり暮らすとか



この世界は剣とかも

あるみたいだから



わたしが

強くなっちゃえば

いんじゃない!?



そうよ!万が一に

戦いになっても

わたしが強ければ

逃げられるかも!だし、



外国での就職も

できるかもしれないわ!




この世界には前の世界より

できることがあるから



いける!いや、いかせてみせる!



1人でガッツポーズをとっている私を

またメイドさん達はビクッとしていたことに

気が付かないで、また以前とは別の意味で

ヒソヒソと引かれるミレーユだった。




浮気された現場で、

その彼氏に突き飛ばされた挙げ句

トラックに轢かれて死んでしまったわたしは



いきなり新しい人生が5歳から

始まった。しかし、待っている未来は

王子に婚約破棄され殺される運命。



次こそは、絶対生き延びると、強い決意を胸に

これからの「ミレーユ生き延び計画」を

念入りに立てるのだった。



一一一一一一一一一一一一


あれから2週間が経ち、



これまでの記憶が

かなりなくなったことは

みんな驚いてはいたけど、

お医者さんもきて

「頭を打つとそういうこともある」

と、言ってくれたおかげで

周囲も納得してくれた。




まあ中身は28歳の

大人(行き遅れ)だからね。

悪知恵は働きますよ。




ちなみにここが、地球なのか

いつの時代かもわからない。

なんか魔法ある世界みたいだから

「異世界」ってやつか?と

思ってる。





前の人生で、

読んだことがある漫画の世界

って思い出した時は

まあ、びっくりしたけども。




異世界転生。。。マジか。




しかし、残念かな。

この漫画は、読んではいたが




一回だけサラッと読んでいたので

細かいことや

他のモブキャラのことは

ほとんど覚えていない



覚えてることは



6歳になった時にわたしには

婚約者ができるってこと。




それはこの国の

ルーデウス王太子。




そして何の因果か

この王太子は、

成長するにつれ

浮気者で女癖が悪くなる。



らしい。




漫画では、この王太子は

心優しい子爵令嬢の

ヒロインのおかげで

王太子は本当の愛に

目覚め改心し、



悪役令嬢の妨害にも負けず



2人で逆境を乗り越えていき

最後は嫌なやつが全部

いなくなって、ハッピーエンド!

というお話し





そして、その

悪役令嬢とはそう

わたしのことだ!!

はっはっはー!




完全に噛ませ犬というか

ヒロインの引き立て役というか



お話にスパイスを加える

残念過ぎるよくある役。



しかも殺される。。。チーン




って、ちょっと

酷すぎやないかーい!

少しくらい逃げ道

用意しておきなさいよ作者!




って、正直、自分の立ち位置

可哀想過ぎる。




でも、幸いなことに

わたしは転生者であって

しかも、大体の

これからの展開は知っている。




28歳の(行き遅れ女の)頭脳があるから、

回避できるのでは無いか?!




しかも、5歳から

人生作れるから

結構余裕なのでは無いか?!

と目論んでいる。




転生者のわたしにとって

公爵令嬢の地位とかどうでもいいし




王太子は美形だったとしても

むしろ、ガキにしか

見えないだろう!




惚れ込むわけがない!

なんなら、子供好きじゃないから

可愛いとかも思わないわ!

余裕でかわせるわね!




子供嫌いとか、酷いかもだけど、

殺される未来が待ってる

わたしにとっては

都合がいい性格だと思う!



これでいいのだ!



できるだけヤツとの接点はもたず

わたしから切り離しておこう。

うん、そうしよう。




転生して4週間が経ち、

何とか頭痛も治った。




あれ?そういえば

もしかしたらだけど、

前のミレーユって、

頭打って、死んでしまったから

わたしが入り込むことに

成ったのかな?




「うーん」

なんて思ってたら、

部屋をノックする音が。




「お、お嬢様。

旦那様がお呼びです」

呼びにきたのはメイドのミザリー。



彼女はわたしの専属の侍女だ。

「あ、はーい」



それにしても、

本当に侍女なんているのね。



公爵家すげーな。

執事もいるからね。




なんて思いながら、

連れていかれた部屋で

いよいよ、これから




最初のわたしの敵との出会い。



これからの生死をかけた

試練が始まるのだった。



一一一一一一一一一一一一一一一一一一






処女作です。

至らない点も多いかと存じますが

楽しんでいただけたら

嬉しいです。


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