表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世に飽きた魔王の孫、世界に首を突っ込む。  作者: 暇凡人T
二章 冒険者始動編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/79

その55 煽られたら殺す、倍返しだ!

 審判が手を挙げ、試合開始の合図をした。

 その瞬間、俺は剣を創り出す。

 魔法ではなく、スキルで。

 じっくりと、SPを注ぎ込む…

 スキル、武器生成。

 武器強化の進化スキルで、一から武器を作り出すことができる。

 そしてできたのは、小ぶりの剣。


 「・・・ぷっ、それが獲物かよ?」

 

 相手の選手…ガランが煽ってくる。

 これでいいんだよ。

 この剣は、硬さ、耐久性に極振りした。

 俺が全力で振るっても壊れないほどにね。

 え?

 試合前にやっとけ、って?

 ・・・だって武器がないの今気づいたんだもん…

 仕方ないと思う。

 俺がそんな言い訳を心の中でしていると、相手が動き出した。

 

 「こないなら、先に行かせてもらうぜっ…!」


 大きな戦斧が、俺に向けて振り下ろされる。

 鋭く、重い一撃。

 これを真正面から受けたら俺でもキツいかもな。


 ドゴオォォン!!


 ただ、誰が受けるって言った?


 「なに!?」


 振り下ろされた先に、もう俺はいない。

 背中がガラ空きだぜ?

 このまま攻撃を、ぶち込む。

 が、ここは使う力は最小限に。

 初戦で消耗しすぎないように。

 一撃で仕留める。

 どこか、弱点に入れるしかない。

 集中しろ…

 観客のざわめき、周囲の雑音…全てシャットアウトする。

 すると、魔孔眼が見つけた。

 最大の弱点、心臓の位置を。

 一突き!


 ズゴガッ!


 手ごたえあり!

 さぁ、どうなる…?


 「あ…?」


 バタン。


 相手は口を半開きにし、呆けたような声を出しながら倒れる。

 何が起きたかわかってないのかな?


 パキン!


 その数秒後、一つの腕輪が割れ、崩れ去る。

 それを見て、俺は勝利を確信した。


 「勝者、ユウキ選手!」


 審判が勝敗を告げ、一瞬で観客が静まり返る。

 さっきまでうるさいくらいに騒いでいたにもかかわらず。

 そこで、一人が喋り始めた。


 「・・・圧勝ッッーーー!!!第一試合勝者は…Dランク冒険者!ユウキ選手ーー!!!」


 司会者だ。


 ・・・ワァァァァァァァッッッ!!!

 

 それに呼応したように観客も声を上げる。


 「初戦から大番狂わせだぁぁ!これは今後も目が離せない!!」

 

 司会が色々と喋るのを尻目に、俺は倒した相手を見る。

 貫いた心臓の傷は、もう完全に塞がっている。

 治療自体は即座に起きるっぽい?

 でも意識は戻ってなさそうだな。

 これはちゃんと調べとかないとね。

 万が一負けて死んだら困るし。



 初戦にあっさり勝利した俺は、スタッフの案内に従って控え室へと戻った。

 ふぅ。

 どさり、と俺は椅子に腰を下ろす。

 疲れたー。

 ま、楽勝だったけどね。

 ワンパンだったし。

 Aランク冒険者であんな雑魚なのね。

 なら、俺たちって本当にSSランククラスの強さなんじゃ…

 なんて慢心をしながら、俺は剣の点検を始める。

 これがこの大会での俺の生命線だ。

 鱗魔の剣はおやじに預けてるし、翔とは接触できないから大剣も使えない。

 まあこの剣でも戦えるでしょ。

 こんな低レベルの大会なら。

 そうなると…翔との戦いかな、懸念は。

 翔は、強い。

 俺の目から見てもね。

 下手したら俺より強い可能性がある。

 勝てるかどうかは、正直運だろう。

 ただ、そんな状態でもワクワクしてくる自分がいる。

 本気の翔と戦ってみたい!

 あの親友と、全力でぶつかり合ってみたい!

 そう俺の本能が言う。

 ただ、どうやって戦う?

 ステータス自体は、魔人化すれば勝てる。

 魔人化がチートだから。

 だけどそれはそんなに関係ない。

 俺とはあまりにも戦闘スタイルが違いすぎるからね。

 ゲームっぽく言うと…俺は物理タイプ、翔は魔法タイプかな。

 勝てるかどうかは…

 ぶっちゃけ、距離の問題だよね。

 俺が魔法でやられる前に、俺の剣が翔に届くかっていう。

 まあさすがにそれだけってわけじゃないけど、簡単に言えばそうなる。

 さぁ、どうやって勝とうか…



 一通り武器の点検を終わらせて、翔対策の思考も打ち切る。

 気分転換に、さっきまで自分がいた舞台へと視線をやる。

 そこには、なんと翔がいた。

 うええ!?

 翔!?

 もう翔の試合なの!?

 やっぱり考えごとしてると時間が経つの早いなぁ…

 まあいいや。

 試合観戦しますか。

 翔の今の強さも大体わかるだろうし。

 どれどれ?

 相手は…っと。

 ・・・最初の印象言いまーす。

 武器の一つも持ってないの?

 手袋っぽいやつ…ガントレットっていうんだっけ?

 はつけてるけど…

 そんなんで大丈夫か?

 ただ、何故か自信に満ち溢れた表情をしている。

 どこからその自信が出てくるのやら…

 外見は…白髪で、ツノも生えてる。

 顔は完全に人間だけど、どこかヤギっぽい雰囲気がする。

 たぶんツノの形のせいだな。

 年齢は、俺と同じくらいの歳に見える。

 てことは十八歳ぐらいか?

 若いね。

 総評…

 うーん…Cランク冒険者と見た!

 予想当たるかなー!

 俺は司会の選手紹介を待つ。

 すると、司会がすぐに喋り出した。

 

 「さぁ!一次予選も折り返しだ!ここで現れたのはDランク冒険者!カケル選手!」


 オォォォ!


 ・・・なんか俺より盛り上がってない?

 なんか不服なんだが。

 みんなロリコンってことでおk?


 「ユウキ選手の例もあるわけだ!期待が高まっている!」


 ああ、そういうこと。

 なら許す。

 

 「対するは…!絶対王者!」


 ん?


 「近年の冒険者杯全ての回で、優勝を掻っ攫って行った男!Sランク冒険者!アルト選手の登場だぁぁぁ!!」


 ワァッ───


 歓声の大きさで、耳がキーンとなる。

 うるッッさ!?

 どんだけ興奮してるんだ、耳逝ったぞ!?

 てか、絶対王者!?

 あいつが!?

 ・・・まぁ、翔が負けるわけないけどな。

 あの強さだぞ?

 心配ない、けど、面白い試合が見れるかもな!

 じっくり見させてもらうぜ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ