捨てられた
「…。」
あ、雨が降ってる。ここはどこだろう?裏山かな?お父さんの背中あったかい。落ち着く。
「ドサッ」
いたっ。え?投げないでよ。どういうこと?
「お前はもういらない。」
えっ。何で?なんでいきなりそんなこと言うの、お父さん。
「家事も何もできない女は家にはいらないのですよ。」
お母さんまで…。
「女なのに勉学の才しかない者は家を継ぐ資格も女として生きていく資格もない!」
そんなこと知らないよ。女は勉強しちゃダメなの?できちゃダメなの?
「じゃあまたね。琥珀」
「ザアァァ」
雨が冷たい。
「うーん。」
眩しい。何でこんな森にいるんだ?ああ、そうか。捨てられたんだった。
「とりあえず食べ物探すか。」
自分でもびっくりするほど冷静だと思ったけど、考えればわかりきったことだ。私は両親に捨てられた。理由は私が女らしくないから。それだけ。勉学しか才のない私には、武士の家柄である竜山家に入る資格もない。
「はあ。これからどうしよう。」
多分ここ人間界の近く…というか、人間界だ。
この世界は人間と獣人の世界で、二つに分けられている。昔は仲が良かったみたいだけど、人間界の将軍が裏切って戦争になったきり世界が分かれている。
お父さんたち、よくこんな獣人界から離れたところに連れてこられたな。
初投稿です。結構手順とか決めることが多くてびっくりしました。なろうさんは昔から好きだったので、投稿できてうれしいです。もし面白かったら次回も読んでみてください。