汚い世界
アクス達は、サリアが連れて行かれたカジノのさらに奥へと続く扉の先に進むために、十万コインも稼がなくてはならなくなった。
「で、コインを手に入れるためにはゲームに勝てって言われたけどよ…どれをすればいいんだ?」
カジノには、ポーカー、闘技場、パチスロと様々な種類のゲームがあった。
「とりあえず…コインを買いましょ、話はそれからよ」
三人は、カジノのコイン売り場へと向かった。
「アクス、あんた今いくら持ってる?」
「えっと…一万ライラだな」
「ちょうど四百枚か…よし、全部コインに替えましょう」
リーナに言われるがまま、アクスは所持金の全てをコインへと替えた。
「ところで、どのゲームで稼ぐか決めてるんですか?」
「そうねぇ…“ルーレット”はどうかしら」
「ルーレット…ですか?」
「えぇ、正直言って私はカジノの経験はないわ。あんた達もそうでしょう?でもルーレットであれば比較的簡単に出来るわ」
「確かに…それしかありませんね」
「よくわかんねぇけど、お前の指示に従うぜ!」
皆は納得し、ルーレットのある所へと向かった。
ルーレットとは。
お店のディーラーが盤を回し、その中にボールを投入し、どの番号の穴に入るか当てるゲーム。
運がより試されるのゲームと言えるだろう。
「では、運に自身がある僕から行きましょう!」
「おう!頼んだぞ!」
「はい!よ〜しラックル、よろしく頼むよ…」
「きゅい!」
運を引き寄せようと、懐に潜んでいるラックルにこっそりお願いした。
椅子に座り込み、ディーラーにルーレットの勝負を申し込んだ。
「とりあえず…二番と十番にそれぞれ二十コイン!」
いきなり、所持しているコインの十分の一ものコインを賭けた。
「では、それでよろしいですね?」
ヘルガンは黙って頷いた。
ディーラーはルーレットを回し、中にボールを一つ入れた。
ボールは盤に沿って回り、穴に落ちるその時を待っていた。
次第にルーレットの勢いが弱くなっていくと、ボールが穴に入りそうになっていった。
しかしまだ入らない、焦らしに焦らし、ルーレットの勢いが完全に止まりそうになった時、ついにボールが落ちた。
周りの人達が見守りながら、ヘルガンとディーラーがルーレットの中を覗き込む。
「…二番!二番の穴に落ちました!」
「やったぁ!」
ボールは見事、予想通りの場所へと落ちた。
「やったなヘルガン!……ところでいくらコインが貰えるんだ?」
ふと、気になったアクスが隣にいたリーナに聞いた。
「当たったコインは二十枚、そして今回は二点賭け…十六倍の三百二十枚ね」
「う〜ん…十万枚稼げるのかこれ?」
「まだまだ勝負は始まったばかり!次に行きましょう!次!」
コインを受け取ったヘルガンは、そのコインを次の勝負に使った。
「大胆ですねお客さん、それで…どこに予想します?」
「十番の穴でお願いします」
即答だった。それだけ自身があるのか、運がついているのか。
今ルーレット上にボールが放たれた。
再び回り始めたルーレットに、ボールが勢いに沿って回っている。
皆が息を呑み、ルーレットを見つめる。
そしてついに、回転の勢いが弱まり、ボールが穴の中に落ちた。
「……じゅ…十番!十番です!」
「やったぁ!!」
ヘルガンは腕を大きく上に広げ、喜んだ。
その拍子で、懐に隠れていたラックルが飛び出てきた。
「ん?………お客様、当店はペット禁止ですのでお引取りを」
「えっ!?」
どこからかやって来た二人の店員がヘルガンの腕を掴み、外へと運んでいった。
「えっ?そんなっ!待って!今勝ってたのに〜!」
「きゅい〜!」
連れていかれるヘルガンを、アクス達は黙って見守る事しか出来なかった。
「ゴホン!お客様が退場なされたため、今のゲームは無しということで」
「おい待てよ!勝負には勝っただろう!?」
テーブルを叩き、アクスがゲームの成立を訴える。
ディーラーは、そんなアクスを小馬鹿にしたかのように笑いを溢す。
「いいですか?彼はルールを犯したんです、ルールを犯した者にとやかく言う資格はありません」
「そもそもペット禁止なんて言われてねぇ!」
「落ち着きなさいアクス」
激しさを増していくアクスをなだめ、アクスの耳元で囁いた。
「ヘルガンがしくじったのは惜しいけど、今はそんな事で揉めてる暇はないわ」
「………わかった。でも、どうすんだ?誰が続きをするんだ?」
「アクス、あんたがやりなさい」
「いいのか…?」
「ええ、私は後ろで見てるから」
アクスはヘルガンが座っていた椅子に座り、ゲームの続きを始めた。
「では…何番に予想しますか?」
「十三番に五十枚」
「十三番ですね?ではスタート!」
ルーレットの中にボールが投げられ、回るルーレットと共にボールが回っていく。
勢いが止まっていき、ボールが穴に落ちた。
「十四番!惜しかったですね」
ディーラーはアクスの出したコインを腕で手繰り寄せ、ニヤニヤと笑っている。
しかし、アクスは慌てるでも悔しがる訳でもなく、ルーレット上のボールを黙って見つめていた。
それはアクスだけでなく、ジベルやリーナもだった。
「お客様?次はどういたしましょうか?」
「……九十一番に三十枚」
「九十一番に三十枚!スタート!」
再び、ルーレット上にボールが投げられた。
ルーレット上で回るボールを、アクスは注意深く眺めていた。
ルーレットの勢いが止まってくると、アクスはさらに神経を集中させた。
そして穴に落ちる直前、アクス達は何かを感じ取った。
「九十三番に落ちました!いやぁ!残念残念!」
卑しく笑うディーラーを無視し、アクスは険しい表情でルーレットを眺めていた。
「アクスさん!今のは…」
「あぁ…こいつなんかしてるな」
アクスとジベルはひそひそ話し始めた。
「ボールの速度が変わった、それと一瞬だが魔力を感じた」
「やったじゃないですか!これを突きつければイカサマとして…」
「それをどう証明するんだ?」
「あっ…うぅ…」
確かにアクス達は違和感を感じ取っていた。
しかし証拠は何もなく、打つ手が無かった。
「代わりなさいアクス」
後ろにいたリーナがアクスを無理矢理席から引き剥がし、代わりに椅子に座った。
「今度はそちらのお嬢ちゃんですか」
「ふん…」
店員からの言葉に苛立ちを抑えながら、リーナは全てのコインを突き出した。
「七番に…六百枚」
全てのコインを投げたリーナに、ディーラーは下卑た笑みを浮かべた。
「六百枚!七番に六百枚です!それではスタート!」
回るルーレットに、ボールが投げ飛ばされた。
「おいリーナ!全部だなんて…もし外しちまったら…」
「黙って見てなさい」
毅然とした態度で机の上に手を置き、リーナは堂々としていた。
ルーレットに目を向けると、既に勢いを落ち、ボールが落ちそうになっていた。
皆が声を殺し、結果を見守っていた。
ボールが落ちるその瞬間、ボールが減速した。
結果、ボールはリーナの予想の七番に落ちた。
「なっ……七番…!」
ディーラーが目を丸くして、ルーレットを見つめていた。
周りで見ていた人達が歓声を上げた。
「やったなリーナ!」
これで得たコインは三十六倍の二万千六百枚。
「もう一度よ、今度は十八番に今のコインを全部賭けるわ」
「………わかりました、十八番に」
ディーラーから焦りが見え始めてきた。
額に汗をたらし、短い呼吸を何度も繰り返す。
ルーレットにボールが投げ出された。
次第に勢いが弱くなり、ボールが穴に落ちた。
十八番だった。
「じゅっ……十八番……!」
またもや歓声が上がる。
「これで七十七万七千六百枚…ついにやりましたね!」
「当然よ」
ついに十万枚に達した。
激しく、大きな音が周りに伝わる。
「イカサマだぁっ!」
ディーラーが拳でテーブルを叩きつけていた。
「こんなに当たるはずが無い!イカサマだっ!」
リーナは鼻で笑い、テーブルを足で踏みつけた。
「証拠はあるのかしら?」
「証拠……」
「証拠も無いのにイカサマだと?調子乗ってんじゃないわよ三流魔術師が!」
テーブルから、ゲームで得たコインをかっさらい袋に詰めた。
「行くわよ」
「おっ…おう!」
コインの詰まった袋を二人で持ちながら、ルーレット場を後にした。
ふと、気になったアクスがリーナに問いかけた。
「結局何してたんだあいつ?」
「雷の魔法でボールを操作していたのよ」
「でも詠唱はしてなかったぞ」
「詠唱なんて小声でもいいのよ」
「そうなのか…それはそれとしてありがとな、お陰でサリアの元へ行けそうだ」
二人は、サリア達が入っていった奥の扉の前へと来た。
「ほら、十万コイン。これで入れてくれるよな」
店員はコインを確認し、扉を開けた。
「…確かに受け取りました、それではこちらをどうぞ」
アクスに一つの鍵を渡した。
「二番の部屋になります、ごゆっくりどうぞ」
二人は扉の奥へと進んでいった。
赤い絨毯が敷き詰められた廊下を歩き続けると、目の前に部屋が見えてきた。
廊下の突き当りに、いくつかの部屋が大きく間隔を開けて配置されていた。
廊下の左側には奇数番号の部屋が、右側には偶数番号の部屋が一から十まであった。
「ここか?でも、サリアのやつが見当たらねぇな」
「とりあえず部屋を見てみましょう」
リーナに言われて、アクスは貰った鍵で二号室の扉を開けた。
中に入ると、赤い絨毯に赤いベッド、全体的に赤い家具が置かれていた。
「何だこの部屋」
「ふ〜ん……そういうあれね…」
広いベッドに、透明なガラス越しの風呂、部屋の様子を見たリーナは何かを察した。
「なにか知ってるのか?」
「まぁ…その…男と女が気持ちよくなる所よ」
「気持ちよくなる…?組み手をするにしちゃあ狭い所だけどな」
「違うそうじゃない」
見当違いの発言に、リーナが思わずツッコミを入れた。
「まぁいいわ、早いとこサリアを助けないとね。たぶん一号室よ」
二人は部屋から出て、隣の一号室の前に立った。
「どう?気配は感じる?」
額に指を付けて集中し、サリアの気配を探る。
「ん!お前の予想通りこの部屋にいるぞ」
「とすると…どう入ろうかしら」
部屋にいるのは分かったが、扉には二号室と同様に鍵が付いていた。
「そうだ、あんたサリアから魔法習ってんでしょ?解錠魔法とか覚えてないの?」
「いや〜それが…まだ覚えてなくて。リーナが代わりにやってくれよ」
突然リーナは、表情が暗くなり、目をそらした。
「どうしたリーナ?」
「………使えないのよ…」
「え?」
ぼそぼそと小さな声で何か言ったが、聞き取れなかったアクスが耳を近づける。
「使えないのよ!魔法は!」
「…………えぇー!!」
アクスは驚きのあまり、大げさな程にリアクションをとった。
何かを言おうとするも、動揺した様子で言葉がたじたじだった。
「え、え?使えないの?魔法の名門なのにか?」
「………そうよ」
「でも、普段使ってるあれは?」
「あれは昔の魔法技術だって聞いたでしょ!」
「あっ…そうなんだ、ふ〜ん」
「何よ!文句があるならはっきり言ったらどう!」
「いや別に文句はねぇよ、人には得意不得意があるしな」
「ふん…分かればいいわよ…」
二人は納得し、扉の鍵を開ける方法を考えた。
「でよ、これはどう開ける?」
「あんたの氷で開けられない?」
「なんか結界みたいなのがあって氷が鍵穴に入らねぇんだ」
アクスがそう言うと、リーナが鍵穴に指を入れ、魔力を流した。
小さな光が鍵穴の中で起こると、結界が無くなっていた。
「これでいい?」
「サンキュー!よし…これで…」
鍵穴をよく見ながら、アクスは鍵穴と同じ形の鍵を氷で作った。
まるで本物の鍵のような形と固さの氷は、扉の鍵を容易に開けることが出来た。
扉を開けると、すぐ目の前にサリアが立っていた。
「えっアクス?それにリーナも!」
「よかった!無事だったか!」
サリアの姿を確認したアクスは、サリアの体を隅々眺めた。
「怪我はなさそうだな…」
「怪我なんてしてないわよ。それよりどうしてここに?」
「あんたが知らない男と一緒にいるのを見かけてね、なんか普通の様子じゃなかったから追ってきたのよ」
「そうだったの!…なんかごめんね私のせいで」
「で?したの?」
「してないわよ!!」
サリアは拳を握りしめ、怒り気味に言った。
「そうだ、ヘルガンから聞いたんだがあいつに一体何を言われたんだ?」
「それは帰ってから話すわ、急いでここから離れましょう。眠らせてる内に早く!」
無事にサリアを取り戻し、三人はカジノから抜け出した。
地上では、ヘルガンが店の近くで座り込んで三人を待っていた。
「あっ!無事に連れてこれたんですね!」
「きゅい!」
「ヘルガン!あなたも来てたの?」
「えぇ…途中でペット禁止と言われて追い出されちゃいましたけど」
「再開の話の最中悪いけど早く離れた方がいいわ、下から数人迫って来てるわよ」
リーナは、カジノの方から何人かの人間が来るのを感じ取っていた。
「そうね、急ぎましょう」
四人は急ぎ走り、家へと帰っていった。
家へと戻った四人は一段落したあと、話し始めた。
「それで?何を言われたのよ?」
「それがね…デートに付き合わないと、うちのパーティーに仕事をさせないって言われたの」
「は?これだからボンボンは…」
「その侯爵の息子はそんな権利があるのか?」
「そりゃあまぁ…出来ない事はないんじゃないですか?領主の息子ですからね」
「ふ〜ん…またそいつ来るかな?」
「来るでしょうね…」
皆が呆れ果て、ため息をついた。
その時、家の呼び鈴が鳴った。
再びサリアが深いため息をついた。
「またか…」
玄関を開けようとしたその時、アクスの手がサリアの手を優しく取った。
「俺が出る、お前は隠れてろ」
サリアが隠れるのを確認し、アクスは扉を開けた。
「こんばんは、夜分に失礼します。サリアさんはいらっしゃいますか?」
皆の予想通り、ロウロがだった。
「いや…出掛けたきり帰ってきてないな。なんか用か?」
「……そうですか。では、貴方でいいので、私に少し付き合ってくれませんか?」
「俺?」
何故か、ロウロはアクスに用があった。
「…分かった、じゃあ行くか」
妙に思いつつも、アクスはロウロに連れられ馬車に乗った。
「出してくれ」
ロウロの命令と共に、御者が馬車を出す。
ミルフィの町へと向かって駆け抜けて行った。
ミルフィの町に戻ってきたアクスは、ある高級レストランへ通された。
「どうぞお座りください。今料理を運ばせますので」
ロウロは近くにいた店員に耳打ちをした。
店員はそれを聞くと、急いで料理を運んできた。
「このお店で最高級の料理です、どうぞお召し上がりください」
主食、主菜、副菜、スープなど。広いテーブルに一度にたくさんの料理が並べられた。
その光景を目の前にしても、アクスは食事に手を出さなかった。
「なんの真似だ」
「貴方と少し話したい事があるのです。食事しながらでも構わないでしょう?」
アクスは不安に思いつつも、料理を口に運んだ。
「うん。美味いな」
美味いとは言うが、アクスは固い表情のまま食事を進めていた。
ロウロはワインを軽く口にし、話し始めた。
「単刀直入に言いましょう、サリアさんを私に譲っていただけませんか?」
突然の物言いに、アクスは黙ってロウロの顔を見るも、食事は止まっていなかった。
「むむ!この男、何を言い出すかと思えばそんな事を!?いったい何が目的ですか!」
ロウロの言葉に怒り、興奮したジベルがアクスの懐から飛び出した。
怒るジベルをアクスは掴み取り、落ち着かせた。
「お前何言ってんだ?サリアは俺の物じゃないぞ」
アクスは淡々と言った。
それを聞き、ロウロが興奮した様子で体を椅子から起こした。
「では!私が貰っても構わないですよね!」
「だからと言ってお前の物でもねぇよ」
途端にアクスの様子が変わった。
食事の手を止め、冷たい無機質な目でロウロを睨みつける。
アクスの目を見てロウロは体を椅子に戻す。
恐怖で怯んだものの、ロウロは冷静に言葉を出す。
「先程のは言葉のあやというものですよ、変に誤解させてしまったら謝罪いたします」
「…そうか、そうだったのか…でも、あんたみたいな弱っちい奴にサリアを任す事は出来ないな」
「なっ!?」
きっぱりと言い切ったアクスは、食事を全て飲み込み、椅子から立ち上がった。
「じゃあな、ごちそうさん。飯は美味かったけど、俺達に二度と近づくんじゃねぇぞ」
「おっ!お待ちを!」
慌てて椅子から立ったロウロが、アクスを呼び止めた。
「デザートが…まだデザートがありますので、せめて食べていってくれないか…」
「…そうだな。食べないのは失礼だし、いただくよ」
アクスは再び椅子に座った。
「おい!デザートを持ってこい!」
「はっ!」
店員が急ぎ足で厨房へ向かった。
少し時間が経つと、店員が戻って来た。
「お待たせしました」
アクスの前に出されたのは、透き通った緑色の小さいゼリーだった。
「これだけ?随分少ないなぁ…」
忙しない様子で店員が説明する。
「その代わり、味は最高品質ですので…どうぞお楽しみください!」
「ふ〜ん…」
言われるがまま、アクスはスプーンでゼリーをすくい、口へと運ぶ。
その様子をロウロ達二人は、静かに見ていた。
アクスがゼリーを口に入れ、噛みしめ、飲み込んだ。
アクスは苦い顔でロウロ達を見ると、ゼリーを一口に飲み込んだ。
「お前…よくこんなので最高だなんて言えるな、舌がピリピリすんだけど」
「えっ!?いや…その…」
二人はえらく動揺していた。
「まぁいいや、ごちそうさま」
「えっ?おい待てっ!」
ロウロが止める間もなく、アクスはレストランを出ていった。
誰もいなくなった中、ロウロが顔を赤くしながら店員に怒鳴りつける。
「どういう事だ!指示通りに入れたのか!?」
「はっ!はいっ!指示通りに、無味無臭の毒を入れました…」
「ならば何故相手は倒れないんだ!」
怒り狂ったロウロは、アクスの皿に僅かに残っていたゼリーの汁を舐め取った。
「ん?あっ……!あっ……あ…あ…」
ロウロは立ち尽くしながら、あやふやな言葉を出す。
そして、地面に勢いよく倒れ込んだ。
次の日。ロウロは町の病院で目を覚ました。
ベッドから起き上がり、立とうとするも体がまともに動かない様子だった。
「なんだ…?なにがあったんだ…」
記憶も曖昧で、昨夜の事は忘れているようだ。
すると、部屋の扉が軽く叩かれ、返事を待たずに人が入ってきた。
部屋に入ってきたのは三人の男。
薄茶色の制服を身につけ、ロウロの前へ立った。
「なんだ貴様らは」
「失礼。私達は王都より来た憲兵でございます」
憲兵とは、法の下に悪人を捕らえる役人の事だ。
「つい昨夜、貴方から食事を頂いたという人の体から毒が発見されました」
少しずつ、記憶が戻ってきたロウロの顔が青ざめていく。
「……知らない…俺はそんなの知らない!」
「知らないにしても、貴方には毒物所持の疑いがあります。お話を伺いしてもよろしいですか?」
「っつ…!……はい」
ロウロは地面に崩れ落ち、地面に拳を突きつけた。
皆さんこんばんは、最新話投稿いたしました。
いきなりですが、今回はカジノの事とか書きましたが、私はカジノの事とかほとんど知らないのでネットに頼った知識になっています。その辺ご理解お願いします。
次回は本格的にバトルになっていきます、お楽しみに。




