拝啓 あの時のイルカさんへ
今回はイルカさんに向けてのてがみですが…何やら雲行きが怪しい手紙ですね。
今日は二話分書いたのでつかれました。(笑)
それでは本編どうぞ。
拝啓 海開きの季節となりましたが、海の様子はいかがですか。
もう知っての事だとは思いますが、この鈴原湾の埋め立てが開始されました。
去年までの綺麗な海は失われ、残った場所も二年かそれほどで埋め立てられる計画があります。
そのため、埋め立て場所の海底資源が根こそぎ取られ始めています。
ですので、今年の約束は無かったことにしてください。そうでないと貴方にまで危険が及ぶ可能性があります。
貴女と一緒に泳いだ海を守れなかった。いえ、僕は守ろうとしませんでした。
『海を潰すはず無い。僕一人が言ったところで変わらない。人と違うことを言うのは恥ずかしい。』
こんな言い訳を並べて立ち向かわなかった。結局のところ僕はニンゲンだったと言うことです。
埋め立てられる光景を見て、『貴女に嫌われただろうか』としか考えなかったのですから。
僕は覚悟が甘かった。
僕はもう貴女には会いません。会う勇気も無いです。ヒトは長くて100年程しか生きられない、僕一代でできることと言えば100年間、現状を維持して少しづつ回復させる土台作りぐらいです。
これでは、圧倒的に足りていない。
ですので貴女をさらに怒らせるかと思いますが、僕は責任を取ります。
いまの技術を使えば僕を作る事など造作もないことです。何年かかろうと貴女の住まえる海にします。
はっきり言って海を埋め立てる事より禁忌に手を触れていますが、もうどうでもいいことです。
でも…これから生まれてくるニンゲンには会っていただけますか?
絶対に地球を汚すことの無いニンゲンになら会っていただけますよね?
我が儘な願いであるのは承知しています。
でも、僕が思ったように
『なんで僕のせいではないのに、親たちのせいなのに、なんで僕が環境問題を考えなきゃダメなの?』
こう思うニンゲンがいればまた過ちが繰り返されます。
ですので、貴女はまたニンゲンの前に姿を表します。そのときは末長くお付き合いさせてください。
これからの地球の未来を願って。 敬具
確かに、人が悪いけど。どうして、グレルかなー
でも、こんな風になってしまいたくなること、私はよくあります。
皆さんも気を付けましょう。
次回は5月2日です。バイバイ