拝啓 私、捜査担当の米塚です。
さて、今回は捜査担当の刑事さんからのお手紙です。
ちょっとづつ、一話の字数を増やせるように頑張ってます。
それでは本編どうぞ。
拝啓 まだまだ、暑さが続く季節ですが、お体変わりないでしょうか。
あれから、もう10年が過ぎました。私 米塚今年でもって、定年退職となります。つきましては、一度挨拶をさせていただきたく、この手紙を書きました。
捜査を初めて一ヶ月で、新しい情報が一つも入って来なくなりました。その事を報告しに行くのが凄く辛いものでした。どんな罵倒も受けるつもりで、お宅に伺いました。しかし、そこでかけられた言葉は
『そのような状況なんですね。でしたら、私どもで協力出来ることはありますか?』でした。
刑事をしていてこのような言葉は初めてで、そのときは涙を堪えるので精一杯でした。
その言葉とあなた方の協力のお陰で捜査を続ける事が出来ました。有り難うございます。
しかし、今もなお犯人を見つけるに至らず大変申し訳ありません。
このようなことを私が言うのは可笑しな事ですが、あなた方は私達警察に怒ることも呆れることもなく一緒に捜査をしてくれました。
犯人が見つからなくて、怒って罵倒された方がどれだけ楽なことか。でも逃げる道を歩ませてはくれなかった。茨の道を一緒に歩いてくれた。本当に感謝してもしきれない。
最後になりますが、退職はしますがこの事件が終わるまで手を引きません。あれだけのことをしていただいたんです。あなた方と終わりまで進み続けることを、勝手ですが誓わせていただきます。
あなた方のこれからの健康と娘さんのご冥福を祈ります。 敬具
今までのお話より深いものになってると、思いたいです。
深いお話にしました。そういうことにしてください。
だんだん繋がっていって、色々な人に読んでもらいたいですねえ。
少し遅れてすみませんでした。次回4月30日予定。