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第388話 グリン・グリン・グリーンの告白


「和成、私が貴殿といた時間はとても短い。わずかに数週間、エルフにとっては刹那の時間だ」


「他の少女たちは、今この機会に思いを告げようとしている。実にみずみずしい、若葉のような思いの発露だ。しかし悠久を生き、これからも生きていく千年杉のごとき女が、果たして同じ行いをする資格などあるのだろうか」


「そう思っていた」


「だがどうだろう。奇妙なことに、きっと私はこれから先、君のことを何千年も覚えているだろうという確信がある」


「和成が迫害を受けたと聞いた時は、貴殿と出会った時に燃えていた森のように、らしくない激情で身が燃えた。それほどの怒りが、胸の奥から湧いて出たのだ」


「君が報復など望まないことは分かっている。故に私はただ、この森で和成が心を癒してくれることを願うばかりだ」


「だから言おう。自分の気持ちに嘘はつくまい」


「和成、私は貴殿のことを好ましく思っている。どうやら我が生涯において最も好ましい男だと、この心が認定しているらしい」


「燃え盛る倒木の中から、自身が焼かれることもいとわずに同胞を助ける場面に立ち会った時から。魔王軍の蛮行に対抗し、共に戦ったあの時から」


「危うくも眩しい刹那の命の輝きに、私は魅せられている」


「この身は妖精、貴殿は人間。あるべき場所も歩む時の流れも違う」


「しかし同じ場所で命を張り、共に戦い、運命を共にした。であれば、たとえそれが他種族の者であろうとも、確かな信頼と友情と敬愛が生まれようというもの」


「――それを理由に森を飛び出した同族もいると聞いたことがある。本当にそんなことがあるのかと、ずっと眉唾であった」


「だが、事実そのようなことは起こりうるのだと、私は貴殿によって知った」


「たとえ自分が傷つくと分かっていても、誰かのために動ける。そんな貴殿の在り方を尊いと思った、美しいと思った。守りたいと、惚れ込んだ」


「私は和成という尊く美しい存在を守りたいのだ」


「だからこそエルフ族の誇りと、自らの名にかけてこの言葉を贈ろう」


「平賀屋和成、君の百年を私にくれ。そして私は、君のことを千年先も忘れない」

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