汚物の沼地
遅れた割に短い…
マヤと合ってから早2ヶ月。
マヤも孤児院の生活に慣れ、私の訓練にも付いてこれるようになってきたある日。
私とマヤはいつもの狩場である烏森では無く、王都の西側、ナミビア帝国方面にある『汚物の沼地』に来ていた。
「汚物の沼地って酷い名前よね…別に汚物が落ちてるわけでも何でもないのに…」
「元は綺麗な池だったんでしょうが…今は見る影も有りませんね…」
周りに茂る森の中。
その沼だけが異臭を放ち、濁っていた。
こんな所に私達が来るはめになったのは、昨日のあのお願いがあったからである。
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その日、夜ご飯を食べ終わった私とマヤは、部屋でチェスをやっていた。
「む〜!やっぱりお姉様は強いですね!」
「ふふん、毎日師匠とやってボコられてたからね、割と強くなったのよ」
「道理で強いわけです…ふああ…お姉様、そろそろ寝ませんか?」
「そうね、寝ましょうか」
そう言ってチェス盤をしまっていたら、師匠がノックもなしに入ってきた。
「師匠…それ、犯罪ですよ…」
「なにが?」
「ノックもなしにレディの部屋に入ってくるのは世間一般ではアウトなんです」
「…それは済まなかった、僕の知ってるレディは魔物を倒したりはしないんだけどね…」
うるさい!なんと言おうと私はレディなんだー!
「要件を伝えるよ、明日は烏森じゃなく、『汚物の沼地』に行ってほしい」
「理由は教えてくれるんですよね?」
「うん、今ちょうどジャイアントアリゲーターが高くなっててさ、獲ってきて欲しいんだよね」
「汚物の沼地にジャイアントアリゲーターなんていましたっけ?」
「うん、汚いから誰も近づかないけど居るんだよね」
「…あんまり近づきたくないけど行ってきますよ」
「行ってくれるのか、それは有り難い」
「その代わり、明日の夕食は豪華なやつにしてくださいね」
「ああ、分かった」
「じゃあ私達寝るんで師匠は出てって下さーい」
「はいはい、おやすみ」
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と、言う訳だ。
ジャイアントアリゲーターは沼の底、汚れが殆どない所に住んでいるらしい。
「お姉様、覚えてますよね?」
「うん、あぶり出したジャイアントアリゲーターは修行のためにマヤが倒す、だったよね」
「…危なくなったらお願いしますね」
「ジャイアントアリゲーターはCランクだし、無理はしないでいいからね」
「…頑張ります」
街で買ってきたワニ用の餌を2人でバラ撒く。
ワニ用の餌で魔物が釣られるのはどうかと思うが、効果は師匠のお墨付きだ。
餌はバラ撒き終わったし、さて、鬼が出るか、蛇が出るか。
プリヤ視てたら遅れました、サーセン




