幼女、保護される
向こうから馬車が来る。こっちから話しかけようか迷っていると馬車から人が飛び降りてくる。
飛び降りてきた鎧を着た男はこちらへ駆け寄りー
「おのれナミビア!こんな子供を刺客としてくるとはなんという外道!」
なんて第一声を上げた。
ん?んんん?
「あ、あの…」
「む、お嬢ちゃん、もう大丈夫だ。我々サハラ王国は決してお嬢ちゃんを傷つけることはない!………だから、服を着ていいんだぞ。」
……
……
キャー!私、裸だった!何故に気付かんかったし!
慌てて隠そうとしたが、ようやく気づいた。
私、何も持ってない。
「す、すいません、私、何も持ってません」
「何!ナミビア国はそこまで外道だったか!」
「い、いえ、あ、あの……ここは、何処ですか?」
「へ?」
「私、気づいたらここにいたんです!」
「何!ナミビア国の刺客ではないか!」
「ナミビア国ってなんですか?」
「む?…お嬢ちゃんは何処の子なんだい?」
「分からない、記憶がなくなってるの!だから、ここが何処か分からないし、私が誰かもわからないの!」
「む?むむむ?」
騎士らしき人は少し考えたあと、馬車へ走っていった。
スルーするのかな?このままだと私、裸で草原を突っ切らきゃいけないんだけど。
ん?馬車からさっきの騎士さんと知らない騎士さんが2人出てきた。その後ろから金色のコートを羽織ったナイスガイも出てくる。
「お嬢ちゃん、これを」
騎士さんAがマントをくれたので身体に巻く。
「ふむ、この娘か。」
ゴールデンナイスガイが前に出てくる。
「質問させてもらうが、いいか?」
「う、うん」
ナイスガイがマントからペンダントを取り出す。
「これは、嘘を見抜く魔道具だ。偽るのはためにならんぞ」
「魔道具ってなあに?」
私は首を傾げる。
やっぱりアーティファクトっぽいのもあるんだ…
「むう…まあいい…まず君は誰だ?何故ここにいる?」
「記憶がないのでわからないの、気付いたらここにいたの。」
演義ではなく自然に幼児口調が出てくる。これは転生したからかな?まあ、異世界語使えている時点で色々おかしいけどね。今は日本の知識については黙ってた方がいいよね。
「つまり、いつの間にかここにいて、記憶が消えていたと?」「うん」
「これからどうするのだ?」
「わからない、私、何処へ行けばいいの?」
「むう…」
ナイスガイは低く唸った後、騎士さん達と何やら話す。
そして、私の方を向いて
「なら、私と来るか?」
と言ってくれた。あてがない私にとっては願ってもない申し出だ。
「うんっ!」
「よし、ならば付いて来い」
そうして私はナイスガイ達と一緒に馬車へ入った。
文章力なさすぎい!