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異世界少女の冒険譚  作者: ウホw
サクラの成長
15/43

プロローグ

2章開始

「ぐぬう…」


とても女の子とは思えないうめき声を上げて

私はベッドから体を起こす。


時刻は4の刻。

日課のジョギングの時間だ。

私は浴衣からヤマト服に着替えて『虚空』をアイテムボックスにしまう。

『虚空』には超軽量のエンチャントスキルが掛かっているので、ほとんど重さは感じない。最も私は腕力が200あるので、普通の刀でも問題ないが。


ジョギングの距離は約25キロ。

孤児院がある南区画を1周すれば終わりだ。


未だ薄暗い町並みを走りぬけ、空気をを思い切り吸う。

…多分、地球の空気より綺麗なんだろうな。


このジョギングも、はじめの頃は1,2キロしか走れなかったが、ステータスが上がり、『走力』のスキルを習得した今では25キロ位はほとんど余裕だ。



孤児院が見えた!

もうすぐゴール!


と、その時、近くの裏路地から誰かが揉める声がした。

私は足を止めて裏路地を覗き込む。

「オラァ!さっさと有り金せ、ゴミ!」

「ヒイッ!も、持ってないです…」

と、テンプレ通りの悪役面の男が、私と同年代くらいの

男の子をナイフを突き付けて脅していた。


うん、ヒーローを気取る気はないけど、モラル系のスキルレベル上げの為にも助けるかな。


「ねえ、おじさん、何してるの?その子、離してあげなよ」

「ん?んんん?へへへ…このガキ、上玉じゃねえか…消えるガキが2人に増えても問題ねえな…よし、お嬢ちゃん、俺と一緒に来れば、殺しゃしねえぜ」


ワオ。最初からその子、殺す気でしたか。

それに、私まで巻き込むとは…これは流石にアウト。

有罪(ギルティ)


こんな奴如きに、刀を使う必要はない。

男はナイフを持っているが、どう見ても素人だ。

ビビる必要はない。

私は何も持たずに男に近づく。

「ナイフを捨てて、帰ってください、今なら見逃します」

「ああん!?何言ってんだ、クソガキ!このナイフが見えねえのか?素手で勝てると思ってんのか!」


う〜ん、魔法撃ったら男の子にも当たっちゃうな。

細かい制御も面倒だし、あの男も耐性無さそうだし、

スキル使うか。


私は男と目を合わせ、スキルを使う。

魅了・負テンプテーションダウン!」

「っ!…かはっ…」


スキルの効果で男の意識が落ちる。

テンプテーションダウンは、耐性がない相手の目を見て発動すると、一瞬意識を落とす事が出来るスキルだ。

魅了のレベル3で習得できる。


そして、一瞬あれば十分。

岩弾(ロックシュート)

至近距離まで近づき、拳大の石を打ち出して男の頭に

叩き込む。

「ガペッ!?」

男は意識を失って、倒れ込む。


後ろを見ると、男の子がキラキラした目でこっちを見ていた。

「あーえっと…大丈夫?」

「うん、全然平気。その…有難うございました!」

「あーうん、取り敢えず、なんであんなことに?」

「朝の散歩をしてたら、突然あの男に襲われて…」

「…それは災難だったね。…私、急がなくちゃいけないから、このおっさん頼んでいい?一応縛っておくから」


私はアイテムボックスから縄を取り出し、男を縛りあげる。


「はい、何から何まで有難うございました!この恩は一生忘れません!」

「うん、じゃあ、私はもう行くね」


私が歩き出すと、男の子が遮る。


「あ!あの!」

「ん?なあに?」

「名前、聞かせてもらって良いですか?」


ふふ、よくぞ聞いてくれました!

偉大なる我が名は、そう、


    「サクラよ」


プロローグひでえ…

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