チャット怪談
・・・あ、まだ怖くないですよ?
はじまりはじまり〜
夏の夜・・・とあるインターネットカフェ。個室となった部屋の中、カタカタとキーボードを叩く音を聞く青年。
個室に流れる穏やかな洋楽。だけど心はリズムに乗り、体を弾ませる。
青年の名前は『尾形 聖司』。近場にある会社で働く、ごくごく普通のサラリーマンである。
歳は25歳と若く、自分自身まだ若いと思っているし、会社での働きようも自分自身納得のいく活き活きした青年であった。
そんな青年が叩くキーボード。その文字が流れ出るモニター。
モニターにはチャット画面が広がっていた。聖司は良く会社の帰りが遅くなり、このカフェに泊まって時間短縮を計っていた。
チャット画面では八人の名前とも付かない名前が並んでいた。
『バルタン星人』
『アキタ コマチ』
『ミヤジ』
『四十万』
『おうだよう』
『TAKA』
『RinRin』
そして尾形聖司の名前・・・『セイジ』。
もう少し凝った名前にしようと思っていたのに良い名前が思いつかなかった。
だがチャット仲間は特に気にする事も無く、自分を受け入れてくれた。その喜びが聖司は嬉しく思い、いつもはROMになりがちな手を動かし、積極的に会話に参加していた。
R「ねぇねぇ!やっぱり夏の夜なんだしさぁ!皆あれやらない?・・・か・い・だ・ん!」
T「うっそ!やっちまうの?俺あんまりそういうセクシャルな話知らないんだよねー(笑」
お「って、それってY談だろw」
ア「でも、おもしろそー。やってみない?結構色々な地域に分かれてそうだしさー」
バ「んー・・・あんまそういう話するとロクな事にならないと思うけど・・・」
セ「大丈夫でしょう、チャットで打ち込みするだけなんだし。」
四「そうそう!面と向かって話しちゃうと怖いけどねー」
ミ「んじゃきまり?っと、俺ちょっと一旦落ちるねー。すぐ戻ってくるから先に始めといてー」
そんないつもとは少し違った話の中、ミヤジが一旦回線を落とし、7人となった。
すこし興奮気味に、誰が話し出すのかをじっと、待つ。
あまり遅かったら聖司自身が話そうと思ったのだが、如何せんそういう類の話は全く知らなかった。
「「「「「「「んじゃ・・・はじめますか」」」」」」」
聖司の耳に・・・幻聴が聞こえたような気がした。
かくして、チャット怪談は始まろうとしていた。
怖いってなんだろ?
夜小説書いてるとなんだか怖い
特にホラー。無意味にキョロキョロしてしまう。
誰も居るはず無いのになぁ?
・・・・クス