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慣れない旅 2 ~夜襲~




「敵襲!!」


 見張り番に立っていたウァラさんが大声をあげると、素早く起き出したサーナイアさんが俺を揺り起こす。


 寝起きで回らない頭で俺も起き上がりながら二人の後ろに下がり、ギミックソードを取り出し構える。


 ウァラさんが真っ先に接敵せってき、影神の自動発動スキルである『溺愛ガードするストーカー』『立ち《ソリッド》上がる幻想イマジン』が発動。


 更に神技『追従ダークするストーカー』を発動して正体不明の敵に切りかかる。

 

 すると、バスタードソードで切り飛ばした相手に同じ姿の影達が殺到、『立ち《ソリッド》上がる幻想イマジン』によって仮初かりそめの実体を与えられたやいばが無数に突き刺さり正体不明Cは血飛沫をばらまいて絶命する。


 俺も負けじとスキル<魔物知識>を使い、襲ってきた者の正体を思い出そうとする。


「思い出せた!」


 どうやら襲ってきた敵はゴブリンライダー三体とウルフ三体だと確信。


 二人に警告を発する。


「襲ってきたのはゴブリンライダーとその乗り物にされているウルフ達です。機動力にモノを言わせての突進が得意なので気を付けて!」


  案の定、ゴブリンライダーAが粗末な槍を構え、連携してウァラを挟み撃ちせんと突進しようとしているのに気付き、すかさず背後に回っていたゴブリンライダーBを二本のギミックソードで絡め取り鎌状かまじょうになっている先端もしっかり背中に突き刺さる様にして攻撃、動きを封じる。


 その意図を察したウァラさんが飛び退き『溺愛ガードするストーカー』が発動しない位置に回避。


 見事にゴブリンライダーAとゴブリンライダーBは同士討ちし、お互いの槍が心臓や臓器を貫きゴブリンライダーBも絶命。 


 ゴブリンライダーAは転倒状態で瀕死。


 マスター達の死に怖じ気づいたウルフ達が逃げるのを許さず『追従ダークするストーカー』で刈り取る。



 残ったゴブリンライダーも転倒したまま返すやいばで串刺しにされて絶命。


 安全確認後すぐに二人が手早く剥ぎ取りを行い、消えそうだった焚き火に枯木をくべて一息ついた。



 凄まじい神聖戦士の戦いと俺自身の初実戦で気が高ぶり、朝まではまだもう少しあるけど上手く寝れそうに無かったので思いきって二人にプライベートな質問をしてみた。



「お二人はいつからパーティーを組んで一緒に居るんですか?」


 すると、ウァラさんがさらっと。


「私達は双子の姉妹だから、そういう意味では産まれた時からずっとだな。」








「……姉妹 ……。  姉妹? はぃぃ!?」



 て事はー、ウァラさんは女性!?



 思わぬ事実にたっぷり30秒程固まってしまった後、失礼に気付き直ぐ様謝ったのは言うまでもない。




「やっぱりエバンさんも間違えてたんですねー。」


 サーナイアさんが心外ですとでも言いたに言う。



 しかし、申し訳無いとしか言えないス(意識すると女性に見えてくるのが不思議だけど、内緒)




 お詫びにと言ってはなんだけど、と昨夜作って渡しそびれていたポーションを手渡してお茶をにごしておく。








「……そんなに私は女に見えないか?」




 先の戦闘とは全然違う顔で呟くウァラだった。


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